空気を整える仕事に、小さな実験室をつくる。
外へ出たとき、空気が気持ちいいと感じる日があります。
風が通り、湿気がこもらず、自然に深呼吸したくなる。
同じ日のはずなのに、建物の中へ戻ると、空気が重く感じられることがあります。
なぜ、外の空気はあんなに気持ちがいいのだろう。
家やホテルの部屋の中も、外の空気のように心地よくできたら、もっと快適に過ごせるのではないか。
それが、私が空気を整える仕事を考える原点の一つです。
今いる部屋には、空調や換気の設備があります。ホテルの客室に近い条件もあり、施工や測定を考えるうえで分かりやすい環境です。
私は、この場所を小さな測定ルームとして使いたいと思っています。
施工する前と後で、何が変わるのか。
温度や湿度はどう動くのか。
窓を開けたときと、閉めたときではどう違うのか。
空調や換気の使い方によって、数値や体感はどう変わるのか。
感覚だけで「空気がよくなった」と言うのではなく、条件をそろえて測り、記録として残す。
その積み重ねが、仕事の土台になると思っています。
施工の方法も、一つずつ確認します。
使用する材料。
施工する場所。
必要な量。
安全に扱うための情報。
測定の方法と記録の残し方。
分からないことは、メーカーやそれぞれの専門家に確認します。
私一人の感覚で完成させるのではなく、確認と測定を重ねながら、信頼してもらえる仕事へ育てていきたいのです。
まだ、大きな研究施設があるわけではありません。
小さな部屋と、測定機器と、記録するノートからの出発です。
それでも、ここから始められます。
空気を整える仕事の、小さな実験室。
私は今、その土台を一つずつつくっています。
