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「お」が言えない。それでも塾講師を続けた話

塾講師時代につらかったこと。

吃音のため、とにかく相手に向かって話すことが一番つらかった

電話は本当につらくて、

電話をうけるとき、こちらからかけるときに

「お電話ありがとうございます。〇〇塾△△教室です。」

「お世話になっております。〇〇塾△△教室のnagyです。」

どちらも最初の「お」が言えない

また、「ありがとうございます。」の「あ」も言いづらい

僕の場合は「あ」行、「か」行が特に言いづらかった。


挨拶や感謝の言葉など、会話の中では外せない言葉が詰まってしまうのは
本当に致命的だったし、とても恥ずかしかった。

相手はどう感じてるんだろう、変な人って思われていないかな・・・


この思いが常に付きまとっていた。


以前の記事にも書いたが、
社会人になってからは吃音を治すことはほぼあきらめていた。

そうひらきなおっていても、やはり電話はこわい。

でも、その代わりに、授業をスムーズに進められるように準備に時間を費やしたり、

授業終わりに各生徒で気になったことをメモして次の指導につなげたり

とにかく

「これだけやっていれば、多少電話でうまくいかなくても指導という面で文句は言われないだろう」


という方向で頑張っていった。

集団塾のため、担当する生徒のレベルは幅広く、人数も多いため管理するだけでも大変だったし、生徒からの想定外の質問にしどろもどろになったり、荒れた感じになるのを必死に収めるのも苦労した。

ただ、そうやってがむしゃらに取り組んでいくと、

伝えたいことに夢中になっていたから、結果的に吃音を気にする余裕がなくなっていった。


なんだろう、吃音が治った、というわけではなく、

普段の会話や電話のときに自分の話し方に意識が向くのではなく、
普段の授業や仕事を通して

何を伝えたいか


に意識が向くようになった。


生徒に少しずつ前向きな変化があり、

「そういえばお母さん、いつも心配してたな。前の授業のこと話してあげよう」

だったり、

いつも明るい表情が絶えないのに口数少なくうつむき加減で授業聞いていたら

「いつもと様子が違ったので心配になってお電話しました」

というように、親御さんが気になる「変化」を伝えてあげるようにした。

それで感謝されることもあったり、思わぬ方向に話が進むこともあったけど、


自分の言葉が相手に響くんだ



と思えたことが自分の成功体験になっていった。

人のために何かをしてあげたい


という思いが根底にあったからできたことかもしれない。

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