自信作に低評価がついた日。自分の作品の「地雷」と、初見の方への届け方を考え始めました
ダウンロード販売の管理画面で、自分の作品に低評価がついているのを見つけた日のことは、よく覚えています。しかもその作品は、月額支援者様からいちばん熱のこもった感想をいただいている、看板キャラクターの長編でした。
今日は、DLsite(成人向けダウンロード販売サイト)の★2をきっかけに、自分の作品にある「地雷」に初めて気づいたお話です。
FANBOXで熱烈に愛されている男にDLsiteで初の低評価が
私の作品で初めて★2がついたのは、ヤンデレ婚約者・宵(しょう)の長編でした。
FANBOX(月額制クリエイター支援サービス)での彼は、少し特別な存在です。いただく感想でいちばん名前が挙がり、彼がきっかけで支援を始めてくださった方もいます。pixiv(無料の作品投稿プラットフォーム)に載せている連載シリーズも、ありがたいことによく読まれてきました。私の活動の中心にいるキャラクターです。
その彼が、DLsiteでは★2。同じ作品に★5も3ついただいていて、受け取り方が大きく分かれました。
当日は、けっこう落ち込みました。ただ、落ち込みながらも引っかかっていたのは、点数そのものより、pixivでもFANBOXでも愛されてきた同じキャラの評価が、DLsiteでは割れた、という事実の方でした。
「お仕置き」という同じ言葉の捉え方
★の理由は、レビューに言葉がない以上わかりません。ただ、販売ページを読み返して思い当たった仮説がひとつあります。期待とのズレです。
販売ページを書いたときの私は、「お仕置き」と書けば、ある程度は内容が伝わると思っていました。けれど、この言葉から想像するものは、人によってかなり違うと気づきました。TL界隈でよく見る、甘いじゃれ合いの延長を思い浮かべる方もいたのではないかと。
彼のお仕置きは、本気です。ヒロインが離れようとしたことに本気で怒っていて、泣いて懇願しても止まらないし、閉じ込めることまで口にする。書いた本人が言うのも変な話ですが、私の全作品のなかでもトップクラスに怖い場面で、彼はうちでいちばん怖い男です。
この怖さが、人によっては「そこまで愛してくれるのか」に見えて、人によっては「怖すぎる」になる。そのズレが、評価に出たのかもしれません。
白状すると、私自身が分かっていませんでした。自分の書く怖さが、読む人にとってどういう種類の怖さなのか。販売ページには言葉を尽くしたつもりでいましたが、「お仕置き」の一語が読む方にどう届くかまでは、考えが及んでいなかったんです。
pixiv・FANBOXとの反応の違い
不思議なのは、その怖さ込みの彼が、pixivとFANBOXでは愛されています。
考えてみると、どちらも読んでから判断してもらえる場所でした。とくに過去アーカイブ込のFANBOXは、彼の全部が見える場所です。怖いところも、底抜けに甘いところも、ヒロインの頼みに折れてしまうところも、いざとなれば命を投げ出すほど愛していることも。私は怖さと甘さを、同じ愛の裏表として書いています。何話も読み重ねてもらえれば、怖い場面すら「そこまで愛しているのか」の証拠に変わっていくのかなと思います。
全部読んで好きになってもらえる場所と、買う前の一枚のページで判断される場所。同じキャラでも、前提が違う。★2をもらうまで、その違いを自分の作品のこととして考えられていませんでした。
どこを直すべきか?
期待して買ってくださって、思っていたものと違った。そして、買う前に見える言葉(キャプション)を書いたのは私です。一方で、じゃあ今度からは優しいシーンだけを書く、は違うと思っています。怖いくらいの執着と溺愛は、私が書きたいものの芯ですし、そのギャップが好きだと言ってくれる読者様もちゃんといるからです。
だとすると、直すのはまず言葉の側だと考えました。販売ページを書き直して、これは本気のお仕置きであること、作中で起きることと起きないことを、先に約束する形にしました。怖さはそのまま見せて、合わない方は買う前に引き返せるように。刺さる方には「これは私のための話だ」と分かるように。
出し方と出す場所を模索していく
今回の件であらためて認識できてよかったのは、自分の作品の「地雷」についてです。この作品に限らず、私の作品には多かれ少なかれ、怖さの部分があります。そしてその怖さを、初見の方に一発で伝えられる言葉を、私はまだ持っていません。言葉は尽くします。それでも、読んでみてやっと分かる部分は残るんだろうな、とも思います。
だから、初見の場であるDLsiteには、今後も言葉や出し方を模索しながら出ていきます。言い方を変えるのか、出会える機会や場所を増やすのか。
手元では、本編よりは短めのIFストーリーを、リライトして出していこうと思っています。短い話から彼の怖さと甘さの両方を知ってもらえたら、その先にも来てもらいやすくなる気がするので。
すぐに答えの出る宿題だとは思っていません。
彼とは今後も長ーく付き合っていきたいので、その中でゆっくり試していきたいと思ってます!
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