720円のスケッチブック
今日は父の日ですね。
せっかくなので、父との思い出を話したい。
私の父は、私が小学5年生のときにこの世を去りました。
酒とタバコ、ギャンブルが大好きで。
特に競馬が好きだったので、「おい。どの馬がええか? 好きな数字は何番や? 一回賭けたるわ」という会話を何回したことか。
当たった時は伊勢海老を買って帰ってきたり、
賭け事の意味を知らない私は父がヒーローにみえていました。
小学3年生の夏休みの絵手紙日記に、私はその伊勢海老をキャンパスからはみ出すように描き、先生に大絶賛され、走って帰ったのが懐かしい。
絵を描くのが好きだった父。
「よし! 今から絵描きに行くか! 」と言い、
京阪宮之阪駅近くのイズミヤへ寄り、
筆とパレットとスケッチブックを買って山田池公園へ行ったんです。
小さかった私は新品の道具に胸が躍り、
それはそれは楽しかった。
父は風景画、私はその辺の草をスケッチしました。
その思い出のスケッチブック。
今目の前にあるのですが、
720円のマルマンでした。
今なら分かる。
めっちゃええやつ。
今見返しても鮮明に思い出す、道中の車内。
はい。鮮明なのは、新品の道具を買う前後。笑
きっと私も風景画を描いたはずなんですが、なんせ描くのが早いので、その辺の草を描いた記憶の方がある。「まだ〜?」と飽きていた記憶です。
でも、この、思いつきスケッチの旅。
本当に楽しかった。
わくわくするってこういうこと。
私が絵を描くのが楽しいとなったのは、
この時からかもしれない。
そして、私が今でも大事にしている言葉があるんです。
父は見たままの絵をあまり描かない。
完成した私の絵を見て、
「その絵、おもしろいか?」と。
おもしろい? どゆこと? といった感じだったのですが、
個性を出せってことなんです。
話はもっと遡りますが、
今から30年くらい前だと、
夏休みの宿題に『平和ポスター』がありませんでしたか?
兄も姉も毎年一生懸命描いていました。
でも父が「ちょっと絵の具もってこい」と言って何やら上から色を足す。
兄のポスターの鳩が灰色から黄緑色に塗り替えられ、
「ええから。これくらいした方がおもしろいやろ?」
そのポスターは入賞し、兄は表彰されました。
姉も毎年入賞し、絵が上手い兄弟としてちょっと時の人になっていた。
「その絵、おもしろいか?」
今絵を描くのがたのしい私の大切な言葉です。
「小学生みたいな絵」と親族からは笑われていたけれど、
父こそ、いつまでも童心を忘れない人だったのかもしれません。
720円のスケッチブック。
父の絵は3枚しかないけれど、
左端に必ずある父のサイン。
日付とサインとアンダーライン。
欲を言えば、今いろんなことを話したいです。
今日はそんな父との思い出を絵にしました👩🎨

ヘビースモーカーだったのでタバコも描いてしまいました。
私とよく遊んでくれて、なんでも修理できるスーパーヒーロー。
いつも見守ってくれてありがとう💐
