【奥薗流・焼きナスが出来上がるまで】レシピの裏側

焼きナスなんて
本を見て作るようなレシピでもないし
特に難しいレシピでもありません
しかし、それにこだわって、
何十回と試行錯誤したのには、理由がありました。
今から20年以上前のことです。
今とは違ってインターネットは普及しておらず
テレビ、雑誌から依頼を受けてレシピを考えるのが
料理研究家としての主な仕事でした。
その当時、
良くリクエストされたものの一つが
油控えめなナスレシピでした
当時は
ナスを料理するのに、けっこうな量の油を使うのが普通でしたし
揚げてから炒めものをしたりするレシピも(今なら面倒くさいですが)
普通にありました。
ナスって100g当たり20kcal弱なのに対して
油大さじ1は100kcalを超えます
だいたいナス料理と言うと、
一回の料理に大さじ2~3位油を使うのが普通で
また、揚げるとなると、もっとたくさんの油を取ることになります。
ナス自体は、とてもヘルシーなのに
料理して食べるとなると、油を大量に摂取することになる
これは、どう考えても不自然で、不健康。
でも、ナスの炒め物をする時
ただ単に油を少なくしたのでは美味しくないんですよね。
なすって、やっぱり油との相性がいいしね
油を少なくして美味しく作るにはどうしたらいいのか
試行錯誤が始まりました。
試行錯誤したストーリと
奥薗流焼きナスのコツをまとめてみました
1.塩水に浸ける
塩水に浸けると、油をあまり吸わなくなる
という事を発見したのは、偶然でした。
当時、JAの仕事で全国の農村を回っていて
あれは長野だったの思うのですが(ちょっと記憶があやしい・・・)
炒めた漬物を食べさせてもらったんです。
そこの人たちにとっては、当たり前の料理だったのですが
私にとっては、大きな発見がありました。
何を発見したかと言うと
漬物って、炒めても水が出ないということと
漬物って、油をあまり吸わないって事
この2つは、その後の奥薗流の料理にとって
ものすごく大きなヒントとなりました。
(炒めても水が出ないという発見は、また別の機会に)
そうか、漬物にすれば油を吸わないのか‥
これは、大きな発見でした
ナスを漬物にする・・・。
けれど、漬物にしてしまったら、食感が違う‥
どうしたものか…。
答えがそこにあるのに、あと一歩手が届かない感じ
それでまた、どうしたものかと考えていくうちに
日本料理の”立て塩”という手法に行きつきました。
立て塩というのは、
塩水に魚や野菜を浸けて料理する方法で
魚の生臭さを消したり、野菜のうまみを引き出したりする下処理の方法です
これを応用すれば、上手くいくに違いない!!
確信に近いひらめきでした
そこで
切ったナスを塩もみするのではなく
塩水に浸けてみたのです
すると、塩の働きでナスが水分を外に出そうとします。
水を外に出そうとしているなすを、絞らずにそのまま焼いてみると
水を外に出そうとしているわけですから
油は吸い込みにくい!というわけです。
大成功!!!
これで、塩水に浸けるというプロセスが出来上がりました。
因みに
立て塩とは、海水と同じ濃度の塩水のことなので
水200mlに対して、塩小さじ1を入れるとその割合になります。
2.油をまぶし、皮目から焼く
さて、いよいよなすの焼き方です。
ナスを皮目の方から焼くというのは、早い段階からやっていました。
ナスって切り口を下にしてフライパンに入れがちですが
皮目と、切り口を比べたら
切り口の方はスポンジ状になっているから
どう考えても油を吸います。
皮目の方はつるつるで、油を吸いにくいし
皮目の含まれるポリフェノールは、油に反応し吸収がよくなるので
少ない油で焼きたいなら皮目から焼く方がいいのです。
しかし、問題は
最初に油をひいて、皮目から焼いても
ひっくり返せば、切り口が油を吸ってしまうので
油を足すことになります
そこをどうにかできないものか。
そうして考え付いたのが、
最初から全体に油をまぶしておく方法でした
そうすれば、切り口の表面に油がついているので
ひっくり返した時も、油を足すことなく上手に焼けるというわけです。
そうして、火にかける前になすに油をまぶす方法を編み出しました。
更に言えば、洗い物を増やしたくないので
フライパンの中で、ナスに油をまぶすことにしました。
3.蒸し焼き
ここで、もう一つ問題発生。
油をまぶして、皮目を下にして焼くと
少ない油で焼けるのですが
中に火が通るまで結構時間がかかり
中の水分もどんどん飛んでしまうし
どこまで焼いていいのか、見極めも難しい。
さて、どうしたものか
これは、もう蓋をして蒸し焼きにするしかありません!!
やってみると、中に火が通るのも、すごく早く
しかも、水分が逃げないので、しっとり柔らかく焼きあがります。
ちなみに、どれくらい蒸し焼きにするのが良いか
時間を測りながら、比較検討してみた結果
3分で焼きあがるということが分かりました。
ただし、ナスを入れて、蓋をしたあと大事なポイントがあります
最初は強火で一気にがーっと内部温度を上げてほしいのです
フライパンの中の油がパチパチと言い始めたら中火に落とし
そこから3分です。
最初強火にせずに、最初から弱めの火加減で行くと
フライパンの内部温度が上がりきらないので
上手く加熱することができません。
また、じわじわ温度を上げると、ナスの色も悪くなってしまいます。
最初強火で、一気に内部温度を上げる
ここが大事なところです。
そうすれば、3分で焼きあがり、色もきれいに仕上がります。
さてさて
以上が、奥薗流の焼きナスの誕生物語&作り方でした。
言葉で書くと、なんかむずかしく感じるかもしれませんが
実際やってみると、本当に簡単で、本当に美味しいです。
また、この焼きナスのやり方を応用すれば
炒めものも、煮物も簡単に作れます。
ちなみに、ナスの皮に含まれるポリフェノールの名前は
ナスニンです。
可愛くない?
なので、ナスニン、ナスニンって言いながら
是非是非、気楽に作ってみてくださいませ。
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【🎥チャプター】
00:00 挨拶
00:36 材料
00:42 下準備←★ここ!ナスの下準備!!
03:24 フライパン調理←★ここ!!ナスの焼き方!!
07:44 アレンジレシピ
10:16 完成
11:05 試食(感想)
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