何にもなれない、自分を受け入れ始めた
ねえ、あなたも思ったことない?
何者かにならなきゃって、ずっとどこかで焦ってた。
別に誰かに言われたわけじゃないんだけど。気づいたらそういうプレッシャーを、自分で自分にかけてた。すごい人になりたいとか、特別な何かになれるはずとか。根拠もないのに、なんとなくそう信じてた時期があって。
でもいつの間にか、その確信はどこかに消えてた。
残ったのは、何者でもない自分だけ。
嫌だったよ、やっぱり。だから何度も何かを始めた。勉強してみたり、誰かのSNS見ながら自分と比べてみたり。でも続かなくて、またもとの自分に戻ってきて。その繰り返しに、正直もうへとへとだった。
転機って、たいしたことじゃなかったんだよね。
なんとなく時間を過ごしてたとき。何もしてないのにぼんやり罪悪感だけ感じながら、ただぼーっとしてたとき。
まあ、仕方ないか。
って、ふと思った。
それだけなんだけど、その言葉が思ったより軽くて。諦めってもっと苦くて重いものだと思ってたから、ちょっと拍子抜けした。苦さじゃなくて、なんか静かな感じ。ずっと持ち歩いてたものを、そっと地面に置けたような。
何にもなれなかった自分は、ずっとそこにいたんだよね。消えてたわけじゃなくて、私が見ないようにしてただけで。ちゃんと向き合ってみたら、思ってたより普通だった。怖くもなかった。
受け入れるって言うと大げさに聞こえるかもしれないけど、そんなたいそうなことじゃなくて。ただ「まあそうだよね」って、自分にうなずいた。それだけ。
でもそれだけで、なんか少し、楽になったんだよね。
何者かになろうとしてたころより、なんとなく時間を過ごしてる今のほうが、息がしやすい気がしてる。これが正解かはわからない。でも今は、それでいいかなって思ってる。
あなたはどう?

