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ひげのサムエルのおはなし

図書館で子がはいどーじょと渡してきたのはビアトリクスポターの絵本だった。ビアトリクスポターの話はピーターラビットがメジャーだが、ピーターラビット以外にも様々な動物が出てくる。
幼い頃の記憶だが、子猫がネズミにパイで巻かれて食べられそうになっていた話があったはず。
そう思って「ピーターラビット ねずみ 猫 食べられる」で検索して判明したタイトルが冒頭のひげのサムエルのおはなしだ。ちょうど図書館にあったので借りてみた。

子猫のトムはタビタ奥さんの子どもでイタズラ好き。タビタ奥さんはイタズラ対策でパンを焼く間には押し入れに子どもたちを閉じ込めるので、押し入れに入れられたくなかったトムは煙突の中に逃げ込む。そこで出会ったネズミ夫妻にねこまきだんごにされそうになるのだ。

記憶ではパイだったけど、だんごだったようだ。
かわいそうに、子猫のトムはネズミ恐怖症になってしまう。
子猫のかわいそうな話ではあるのだけど、そのだんごにされて綿棒で伸ばされているシーンの絵がめちゃくちゃかわいい。猫好きにぜひ勧めたい。

ピーターラビットのマグカップや皿が実家には複数置いてある。親はピーターラビットが好きだったというよりは、イギリスが好きだった。
1年間仕事で滞在していた時期、イギリスの湖水地方やナショナルトラストをめぐる旅にいくことが何度かあった。ナショナルトラストは日本でいうところの文化財的なものなのだけど、それよりも自然よりのものだ。

親になってみて、子にラストパンダを見せたいだの万博を見せたいだの、子に見せたいものを中心として動いている。遡って自分の子ども時代を思うと、それほど子ども向けに調整してもらっていた記憶はない。
これは親が子ども思いでなかった、という話ではなく、親のバイタリティがすごいという話。
自分が子が見たいもの、子に見せたいものを中心にしているのは、親の見たいもの中心で連れて行っても子が退屈して騒ぎ始めるだろうという予想もあってのことだが、親はそんなことは気にせず、行きたいところに同行させてくれた。
比較的おとなしい姉妹だったというのもあると思うが、0歳児を連れてイギリスに行くことは今の自分には考えられない。しかもその渡航のとき、父が先に行っていたので、母は1人で子2人(うち1名0歳児)を連れて飛行機で12時間かけて移動したのだ。ありえない。
親になって見える親の姿はまた違うもので、私の場合は畏敬の念を抱くようになった。主に母に対して。
我が家が子連れでイギリスに行ける日は遥か遠い。

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