荒技ショートショート_ 舟
本を読む時間が作れなくて困っている。
日々の仕事や家事のタスクが詰まりすぎていて、ほぼ、余裕が無い。
腰を据えて小説を読んだり。ある時はコミックスなどを読んだり。あるいはビジネス本などを読んだり。
そんな時間が無いのである。
暇があれば、短すぎる睡眠の穂九時間に充てていて。なんだかそんなことをここ数年続けている。
だが。
よく考えればnoteの記事を読んでいる時間は、ある。それほど長い時間ではないが、その時間は確かにある。
読書の時間が、noteの時間に置換されたか。
うむ。多分その表現が正しい。
今の私は、読書の時間がnoteの時間になってしまっていて。だから、本を読むことが困難になっているのである。
でも。まあ、それでも良いかと思う。
もう暫くは。
そんなことをボンヤリと考えた。
そんな日曜日の午後に、またもや、荒技をやってしまった。
さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、毎週木曜日に出る。
そして、今回のお題は、「本を読む」から始まる文章を自由に書いてみませんか?ジャンルは小説・詩歌・エッセイなど何でもOK。初めての人も大歓迎!いうことで。
そして、田原にかさんからのお題は…。
表のお題が【合格奇岩】で。裏のお題が【置換撲滅】|д゚)チラッ ということだ。
また、山根あきらさんの、青ブラ文学部のお題は、少し早めに出る。
今回のお題は、「辞書という事象」というお題にそって作品を創作してみませんか?と、いうことで。
今回は、これをこのまま文中に入れることにしよう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、「荒技師」だなんて、あんまりおおっぴらに言わないほうがいいよ。
うむ……。そうだな。
3人の企画は両方とも、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。ほんとうに励みになる。
また、今回は、渡鳥さんのシロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を、シロクマ感想文として書いてみる。
「シロクマ文芸部・本を読む」で検索して飛んで来ました。
コメント欄に、シロクマ感想文を、ほんの少し書かせて頂きます。
ママの言うとおりにして、自習していた。
「ママの言うとおり」というところが少し気になりますが。でも、自習していても良いような気がします。
幼い頃から聞かん坊の悪ガキだったので、素直に母の言うことは聞きませんでした。思い起こせばありとあらゆる親不孝を、たくさんしました。
母が亡くなったとき、もう少し言うことを聞けば良かったと思いました。
なんだかそんなことを思いました。
協調性も必要で。昔の私ならば率先して教室から出て行ったと思いますが。今の私ならば、ちょっとは自習でも本読みでもしておけば良かったかと、ほんの少し後悔したりしています。
何事も。人に言われたからとかそういうことではなくて。思うとおり自由に選択できれば良いですね。
今、生きていられることに感謝して。今宵も、月に祈ろう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉(シロクマ文芸部)と、たらはかにさんの裏表のお題(毎週ショートショートnote)、そして山根あきらさんの青ブラ文学部のお題。4ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文と、全部で5重の荒技。あまりにもやりすぎじゃないかな。
そうだ、今週は5重の荒技だ。
うむ。
これで何週間だろうか。いやいや、とうとう3年目5ヶ月に突入した。
まあ、続けられるだけ、続けるさ。
心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、呟いた。
まるで、悪ガキそのものだな。
まあな。
なんのはなしですか。

さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「ショートショート_ 舟」約410字を、どうぞ。

本を読む手を止め、涼はふと昔のことを思い出した。
学生時代。文芸部も兼部していた。そこに後輩がいて。賞に入選するようにと、不落石というお守りをくれたのである。
何でも、高速道路のトンネルを掘るときに出た石だそうで。
トンネルは、絶対に岩盤が落ちてはならない。かつて不幸にもそういう事故があったが、今は万全の対策をして掘っているということで、その石を配布していて。
今や受験や資格試験、オーディションなどのお守りとして有名なのだそうだ。
後輩は、そう言えば女優の原田エライザに少し似ていた。
ふと、「舟を編む」というドラマを思い起こすと同時に、不思議なことに彼女も出版社に入り。自ら志願して編纂のプロジェクトチームに配属されたと伝え聞いたことにも思い至った。
不落石は今も持っている。今や怪人化をこの世から無くすためのエージェントになった身ではあるが、なんだか守られているようにも思う。
そういう不思議な、辞書という事象に、思いを馳せた。

《余滴》
さて。「毎週ショートショートnote」のお題の解説です。
ショートショートnoteカードゲームでは、お題の言葉そのものを入れ込まないで匂わせるのを流儀としています。
小牧幸助さんの書き出しのお題や、山根あきらさんの青ブラ文学部のお題、私が水曜日に書いている「三題噺」の三つのお題は、その言葉そのものをストレートに文章やタイトルに入れ込むのですが、田原にかさんのお題は、表も裏も、なるべく言葉そのものは入れ込まず、“匂わせる”という流儀に沿い、なるべくそうしていっている“つもり”なんです。
しかし一方で、私のこの「荒技」にお題を探し続ける人もいらっしゃいまして。
田原にかさんのお題については、今日もここに、お節介な解説を入れてみようと思います。
ですが。
この解説についての一切の苦情は受け付けません。なぜならば、これこそが、「荒技」だからです。笑
①表のお題が【合格奇岩】→一見、不落石は何の変哲も無いただの石ですが。実は、涼が文芸の賞や無事のミッション遂行という論功賞をとり続ける後押しをする絶大な効力を発揮する奇岩なのです。
②裏のお題【置換撲滅】|д゚)チラッ→モノや人を怪人化する悪の組織。その工作をことごとく打ち破って平和を取り戻すエージェントの涼。つまり、やっていることは「怪人化=怪人置換」を「撲滅」するミッションなのです。
ちなみに今回のカバー画像は、「舟」で検索して選びました。
山根あきらさんの「辞書という事象」というお題は、ちょっと消化不良気味ではありますが、やんわりと位置づけました。
それにしても荒技。やはり難しいです。時間もかかりますし。苦行です。笑
荒技師への道は、まだまだ遠く彼方にあり。欠片も見えてきません。
そんなこんなを家内と語らおうとしてソファーに目をやると、家内が脚を指さしてニッコリと笑って言った。
「荒技って、そんなに長いことやってるの?マッサー(注1)は、もっと長くね。死んでも続けてね」
……。
マッサージをすると家内は、上機嫌になる。
家内が上機嫌だと、我が家は平和である。
だから。
これで、いいのだ。

(注1)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。

