荒技ショートショート_ 龍
メモをすることは、日常でよくあるのだが。
せっかちな性格なので、メモをする時間を端折り、先を急ぎ、結局は後からわからなくなることが多い。
また。
走り書きをし過ぎて、これも結局は後から自分自身で解読できず、困ることもしばしばである。
この性格を直さないと、この先、さらに困ることになることは、わかってはいるのだ。だが、それこそ、わかっちゃいるけどやれられないのである。
落ち着いて、淡々と、着々といこう。
自らに声をかけるのだが、自分自身をコントロールすることができないでいる。
それはそうだ。
三つ子の魂百までなのだから。
そうすると、百を超えたら、少しはマシな自分になるのだろうかと、ボンヤリと空を見上げつつ思うのである。
そんな日曜日の夕方に、またもや、荒技をやってしまった。
さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、毎週木曜日に出る。
そして、今回のお題は、「メモをする」からはじめるnoteを自由に書いてみませんか?
ジャンルは小説・詩歌・エッセイなど何でもOK。はじめての人も自己紹介の代わりとしてお気軽に!ということで。
そして、田原にかさんからのお題は…。
お題が【ソーセージ座流星群】|д゚)チラッ、ということで。
また、山根あきらさんの、青ブラ文学部のお題は…。
「 #青ブラ文学部 」のハッシュタグをつけて、
「一語二想」または「ニ語一想」という言葉を使うか、あるいは、これらの言葉から連想したことを、作品にして投稿してください。とのことで。
今回は、匂わせで意味合いを文章全体に込めよう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、「荒技師」だなんて、あんまりおおっぴらに言わないほうがいいよ。
うむ……。そうだな。
3人の企画は両方とも、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。ほんとうに励みになる。
また、今回は、小杉かほりさんのシロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を、シロクマ感想文として書いてみる。
「シロクマ文芸部・メモをする」で検索して飛んで来ました。
コメント欄に、シロクマ感想文を、ほんの少し書かせて頂きます。
創作大賞。間違いなく文筆家への登竜門ですね。
迷うお気持ち、わかります。
チャレンジするものよし。回避するのもよしではないでしょうか。
私など、全く無関係のnoteの世界線に生きております。それはそれで、また、よしだと思っております。
今、生きていられることに感謝して。今宵も、月に祈ろう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉(シロクマ文芸部)と、たらはかにさんの表のお題(毎週ショートショートnote)、そして山根あきらさんの青ブラ文学部のお題。3ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文と、全部で4重の荒技。あまりにもやりすぎじゃないかな。
そうだ、今週は4重の荒技だ。
うむ。
これで何週間だろうか。とうとう3年7ヶ月に突入した。
まあ、続けられるだけ、続けるさ。
心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、呟いた。
まるで、悪ガキそのものだな。
まあな。
なんのはなしですか。

さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「ショートショート_ 龍」約410字を、どうぞ。

メモをする言葉は決めていた。
「空」
そのとき、空は静かに佇んでいた。
男はニヤリと笑い、姿を消した。
泉が研究室に走り込むと、涼と財前が振り向いた。
3人揃うと、一斉にE(注)を発動した。
着いたのは、1933年、ヨーロッパのあるアパートメントの一室だった。
だが部屋は、既に蛻の空だった。
泉が椅子に腰掛けると、まだ人の温もりが残っていた。
「ここに、いたんだね」
3人が追いかけて来たのは、他ならぬ泉の父の博士だった。
財前がEを使う追跡システムを、遂に開発したのである。
狙い澄まして、ここぞのタイムリープを試みたが、すんでのところで博士は、3人の手の指の間からすり抜けた。
机上にはメモがあった。
「空」
見上げると突然、無数の流れ星が狂気のように流れ始めた。
「博士は何をしようとしているのか…」
財前が言うと、涼が少しふざけ気味に言った。
「りゅう座って、ソーセージに見えなくもない」
泉のお腹が鳴った。
3人で笑いながら、また、もとの現在へと戻った。
(注) E(イー)— 「空間・時空・瞬間移動装置」のこと。泉の父が設計開発し、財前がツールとして最終形に仕立てた。Eは正式名称ではなく、開発者の頭文字から取られたコード名である。

《余滴》
さて。「毎週ショートショートnote」のお題の解説です。
ショートショートnoteカードゲームでは、お題の言葉そのものを入れ込まないで匂わせるのを流儀としています。
小牧幸助さんの書き出しのお題や、山根あきらさんの青ブラ文学部のお題、私が水曜日に書いている「三題噺」の三つのお題は、その言葉そのものをストレートに文章やタイトルに入れ込むのですが、田原にかさんのお題は、なるべく言葉そのものは入れ込まず、“匂わせる”という流儀に沿い、なるべくそうしていっている“つもり”なんです。
しかし一方で、私のこの「荒技」にお題を探し続ける人もいらっしゃいまして。
田原にかさんのお題についてと、本日は山根あきらさんのお題について。お節介な解説を入れてみようと思います。
ですが。
この解説についての一切の苦情は受け付けません。なぜならば、これこそが、「荒技」だからです。笑
◆お題が【ソーセージ座流星群】→
本作で出したのは、1933年のりゅう座流星群の流星雨現象です。りゅう座が長いので、涼はソーセージに喩えました。
併せて。この年は世界恐慌の真っ只中で。日本の国際連盟脱退。ヒトラーがドイツ首相に就任した、不穏な年です。なぜだかこのキナ臭さ、今に通ずると思ったりしています。
◆あきらさんのお題の「一語二想」→
言わずもがなですが、蛻の空(から)の部屋と、空(そら)の二つの意味あいを含めております。それを今回は、匂わせで使いました。
何ですと?わからない?理解できない?しっくり来ない?
当然です。全部“荒技”ですから。笑
ちなみに今回のカバー画像は、「流星群」で検索して選びました。
それにしても荒技。やはり難しいです。時間もかかりますし。苦行です。笑
荒技師への道は、まだまだ遠く彼方にあり。欠片も見えてきません。
そんなこんなを家内と語らおうとしてソファーに目をやると、家内が脚を指さしてニッコリと笑っていた。
「今日は久し振りに寝過ぎて疲れたから、マッサー(注1)頼むね、コジくん」
「はぁ…」
マッサージをすると、家内は上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は平和である。
だから。
これで、いいのだ。

(注1)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。

