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hukugyouotaku
初体験
年末ジャンボは、もう買わないと決めたのだ。
退職再雇用は幸いにしてしてもらったものの給与も激減したし。
ようやく還暦に至り、確率の低さというものを正面から受け止めることができるようになった。
ところが。
さっちゃん(注1)は言う。
「夢を買いたいのよ。日頃の生活に夢がないからっ!」

心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
一理ある。
そしてもう一人。M(注2)が買うという。
しかもMは、宝くじを買うのは人生初だという。
私が引退し、新たに参入する若者あり。
Mが言うのである。
「一等、当たる気しかしないわっ!」
なんのはなしですか。

そんなこんなを家内に語ろうとしてソファーをみると、家内が脚を指さして笑って言った。
コジくん、Mの無鉄砲で聞かん坊なとこ。誰かに似てるわぁ……。罰として、倍返しね。
……。
マッサージをすると、家内は上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて平和である。
だから。
これで、いいのだ。

(注1)さっちゃんとは、家内のことである。我が家の実質の最高権力者なので、別名、女王陛下という呼び名もある。
(注2)Mとは、長女のことである。私にはかなりキツいが。根は、優しい子である。

