警戒設定
我が家の鍵は、ドアに2つついていて。上の鍵をかけると、警戒設定となり、外から鍵を開けないと警報が鳴り、警備会社が出動する。
つまり。
間違って家の中に誰かがいるのに、上の鍵を閉めてしまうと、その家の中の誰かが外出しようと中から鍵を開けると警備会社が駆けつけてしまうのである。
超早朝出勤のとき。同居しているM(注1)は、まだ、寝ている。
私は出勤時に下の鍵だけをかける。後からMが出勤するときに上の鍵まで閉めて警戒設定にして外出する。
それが、正しい施錠の仕方になる。
実は一昨年、我が家の入っているマンションの鍵が一斉に新しくなった。
それまでは、この警戒設定の間違いをしてしまうと、ワンワン警報が鳴り。管理人は来るわ、警備会社から電話がかかってくるわ、大変だった。しかも、その警報の解除の仕方が大変にややこしく。
先に間違って警戒設定をして出勤した者は、途轍もなく責められた。
私は、何度もその責めに遭った。
だが、鍵のシステムがリニューアルされて。今は、静かに迅速に管理人や警備員が出動する。
去年のある日、玄関のモニターの記録に、管理人と警備員の訪問の記録が録画してあった。

心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、やっちまったなぁ……。
だが今は、モニターの履歴には残るものの。誤りで警戒設定が破られたと思しきものについては、何も追いかけなくなっているのだ。
大事にならないから、よくは、なった。だが、こんな甘いことで良いのか?警備は、万全なのか……。
逆に、疑問が生じた。
なんのはなしですか。

その夜、そんなこんなを家内に語ろうとしてソファーをみると、家内が脚を指さして笑って言った。
コジくん、そんな悪いことしたの?じゃ、罰として、倍返しね。
……。
マッサージをすると、家内は上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて平和である。
だから。
これで、いいのだ。


