ショートショート_ カルペ・ディエム(Carpe diem)
休みの日を良いことに。
朝からビールを飲み、食べたいだけ食べ、野球を見た後はサッカーを見てから昼寝をするという体たらくスポーツ観戦ウイークを過ごしてきた。
でも少し、仕事もした。家事も、持ち帰りの仕事も。
もちろん、中途半端に。
春から異動で。かなり忙しく。そして、気持ちが張り詰めていた。
自分で言うのも変だが、なんだか、新入社員のようだった。
還暦過ぎのオッサンが、おかしいけれど。
だから、気持ちを緩ませて、とにかく休みを休んだ。
しかしちょっと、リフレッシュし過ぎた。
私は、ゆっくり、ゆるりと、ゆるRAくらぶを標榜している。最近、RA(リングフィットアドベンチャー)は、ひとつも触っていないが。
だから、気を引き締めたりすることはない。
このままのんべんだらりと、休みの日を過ごす。
これがほんとうの、リラックスだから。
そんな日曜日の午後に、またもや、荒技をやってしまった。
さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、木曜日に出る。
そして、今回のお題は、「休みの日」から始まる小説・詩歌・エッセイなどを自由に書いてみませんか?ということで。
そして、たらはかにさんからのお題は…。
表のお題が【ゴールデンユニーク】で。裏のお題が【スウェーデンウインク】|д゚)チラッ バンパクダシワールドワイドニということだ。
また、山根あきらさんの、青ブラ文学部のお題は、少し早めに出る。
今週は、いつもの「青ブラ文学部」のお題が出ている。
「君たちはどう死ぬのか」というお題で、作品を書いてみませんか?ということで。
今回のお題も、深く考えさせられる。「どう生きるか」のアンチテーゼとも言えよう「どう死ぬか」という、武士のようなテーマ。
ただ、それこそが生きることなのだろうとも思えた。人は生き、いつか必ず死ぬ。所謂、メメント・モリ(Memento mori)を思い起こす。
さて、これをどう荒技に昇華するか。悩みどころではあるが、捻って入れるとかえって白けてしまうので、素直に入れ込んでみよう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、「荒技師」だなんて、あんまりおおっぴらに言わないほうがいいよ。
うむ……。そうだな。
3人の企画は両方とも、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。ほんとうに励みになる。
また、今回は、とろさんのシロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を、シロクマ感想文として書いてみる。
今週も、「シロクマ文芸部・休みの日」で検索して飛んで行き、「シロクマ感想文」を少し、コメントにて残した。
わかるわかる。そのお気持ち。休日をいっそ、寝ていたいという思い。世界万人共通の、終わりある世界の終わりへの諦念。それを詩として現したら、この詩が生まれたのだろうと思うのである。
ここにあるのは、切ないようで、でも、ひっくり返して明るくて。なんだか、希望がほのかに香る、リズム感抜群の人生歌。
私も今、起きずに寝床で、この「シロクマ感想文」をコメントとして書いて残した。
でも、起きたら……今日は、良い日になりそうな。そんな予感がするのだ。そんな、軽快な、とても良い詩、だった。
今、生きていられることに感謝して。今宵も、月に祈ろう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉(シロクマ文芸部)と、たらはかにさんの裏表のお題(毎週ショートショートnote)、そして山根あきらさんのお題(青ブラ四字熟語のあきらさんの凡例)、4ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文まで、5重の荒技。あまりにもやりすぎじゃないかな。
今週は5重の荒技だ。
うむ。
これで何週間だろうか。
まあ、続けられるだけ、続けるさ。
心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、呟いた。
まるで、悪ガキそのものだな。
まあな。
なんのはなしですか。

さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「ショートショート_ カルペ・ディエム(Carpe diem)」約410字を、どうぞ。

休みの日だったが、涼は中央研究所にいた。
財前は常にここにいる。否、住み込んでいた。
中庭に財前の背中を見た。
掲揚ポールに鯉のぼりをあげている最中だった。
「祝日に国旗掲揚は理解できるが。尚且つ鯉のぼりか」
財前が振り向いた。
「真鯉は金色とは。少し派手だな」
涼が皮肉る。
「ユニークと言って欲しいな」
財前が返した。
そこに蘭が現れた。相変わらず猫の姿だ。
「ストックホルムでは、見ない光景でしょう」
彼女はどうやら日本国籍ではなかったらしい。
蘭は頷き、入り口に手招きすると、泉が入ってきた。
財前が言った。
「さて、議論をしながら昼食としよう」
涼がテーブルを広げ、泉がシーツを被せた。財前が冷えたビールを置き、蘭が食事を乗せた。
蘭が言った。
「テーマは『君たちはどう死ぬのか』ではいかが?」
あまりに流暢な日本語に、涼がボソリと呟いた。
「LiLiCoかよ」
蘭は笑い、ウインクをした。
初夏らしい柔らかな日差しが、彼らの束の間の休息を照らしていた。

さっちゃん(注2)に、今日の荒技が終わったとソファーを振り返って話しかけると、さっちゃんは笑って言った。
そんな時間があるなら、もっとマッサー(注3)に使ってもらっていいのよ。今日は日曜日だし、また倍返ししてもらおうかな。
……。
マッサーをすると家内は上機嫌になる。
家内が上機嫌だと、我が家は平和である。
だから。
これで、いいのだ。

(注1)カルペ・ディエム(Carpe diem)とは、ラテン語で、「その日を摘め」という意味。
(注2)さっちゃんとは、家内のことである。我が家の実質の最高権力者なので、別名、女王陛下という呼び名もある。
(注3)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。

