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ショートショート_ 親指

海の猫だから、ウミネコなのかと思い、ふと、ChatGPTに聞いてみる。

すると、鳴き声が猫に似ているのでウミネコだという。

神戸出身で、神戸に長くいて。海にはよく行った。とは言っても海水浴ではなく。港散策に、である。中でもよく行ったのが、メリケン波止場で。メリケンパークという公園があった。というか、震災後にすっかりリニューアルされてしまったが、それは、今でもある。

その公園から見る海にはカモメが浮かんでいたり、飛んでいて。カモメには馴染みがある。

震災の直前に私は東京に転勤になり。それから後に神戸の港をじっくりと歩いたのは、ほんの数年前である。

すっかり新しくなった港の周辺。変わらないのは、南京町の喧騒とカモメの声だけだった。

ん……?

確か、猫のような鳴き声を聞いたような……。


さて、どちらがウミネコで、どちらがカモメでしょうか


神戸の港には、実は、カモメもウミネコも、両方がいたようだ。

私は全部、カモメだと思い込んでいたが。むしろ、ウミネコの方が多かったのだろう。そんなことに、今更気づくなんて。

また近いうち、神戸に帰って確かめてみたいなんて、密かに思ったりしている。


そんな日曜日の午後に、またもや、荒技をやってしまった。



さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、木曜日に出る。

そして、今回のお題は、「海の猫」から始まる小説・詩歌・エッセイなどを自由に書いてみませんか?ということで。


そして、たらはかにさんからのお題は…。

表のお題が【紫陽花男子】で。裏のお題が【おじさん箪笥】д゚)チラッということだ。


また、山根あきらさんの、青ブラ文学部のお題は、少し早めに出るのだが。

ここのところ、すでに創作大賞の募集期間に入り、しばらくは続くということで、期限のない「青ブラアンケート」が出ている。

また、先週の「青ブラ文学部」の裏のお題が「知られざる名曲」ということで出ていて。これも期限がないという。今後も、折に触れて使えそうだ。また、次に使おう。有難い。

今回は、「青ブラアンケート」の三つ目の問いを、怪人が答えるという形で本文に埋め込むことにしよう。

③あなたの思う「これぞ小説だ!」という作品をいくつか(三作品以内)挙げて、その理由を簡潔にまとめてください。

山根あきらさんの「#青ブラアンケート」より



心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

コジ、「荒技師あらわざし」だなんて、あんまりおおっぴらに言わないほうがいいよ。


うむ……。そうだな。



3人の企画は両方とも、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。ほんとうに励みになる。

また、今回は、瓜さんのシロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を、シロクマ感想文として書いてみる。

今週も、「シロクマ文芸部・海の猫」で検索して飛んで行き、「シロクマ感想文」をほんの少し、コメントにて残した。




海の猫、ウミネコにエサをやるだけ。肉団子を投げると、ウミネコたちが寄ってくる。

ウミネコは喋り、しかも、何故か肥えている。そして、バイトは保険に入るのが必須で。よく考えたら、それは生命保険で……。そのバイト、入れ替わりが早いということで……。気づいたときには、遅かりし由良之助。

短く、凄く読みやすい作品だが。読後感に残る余韻、そして、余白が、なかなかに怖い。

闇バイトは法外な金額でわかりやすいが。微妙に割の良いバイトも今後、気をつけたいと思う次第である。


今、生きていられることに感謝して。今宵も、月に祈ろう。



心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉(シロクマ文芸部)と、たらはかにさんの裏表のお題(毎週ショートショートnote)、そして山根あきらさんの青ブラアンケートのお題。4ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文まで、全部で5重の荒技。あまりにもやりすぎじゃないかな。

今週は5重の荒技だ。


うむ。


これで何週間だろうか。そろそろ2年になろうとしている。


まあ、続けられるだけ、続けるさ。



心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、つぶやいた。

まるで、悪ガキそのものだな。


まあな。


なんのはなしですか。

「荒技」って調子に乗るなよって、いや、あの、そのぅ……


さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「ショートショート_ 親指」約410字を、どうぞ。



海の猫が鳴いている。

由比ヶ浜にほど近い少し寂れたアパートに、怪人が出現した。

だがいつもと様相が違い、それは箪笥の引き出しから現れたという。どうも、その怪人は小人のようなのである。

涼はひとり明月院に向かっていた途上、入電を受けて臨場したのだった。




そのおじさんは親指大で。スーツをきちんと着て、消しゴムをベンチにして座り、手には泉鏡花の『森の紫陽花』を抱えて読んでいた。



涼は、一つ質問をしてみた。

「あなたの思う、これぞ小説だと思う作品はありますか?」

おじさんは本から視線を上げて言った。

「泉鏡花の『高野聖』ですね。あれはまさに幻想文学の金字塔です。妖怪好きの私には、たまらない」

涼はもう一つ質問をした。

「お名前は?」

「ヤスリです」



涼はピンときた。先週財前が採用した小人に関係があるはずだ。



「お嬢様は、カンナさんですね」

おじさんは、本をパタリと閉じてすっくと立ち上がった。

「娘に会わせてください」



涼は、少し笑いながら頷いた。



さっちゃん(注1)に、荒技が終わったとソファーを振り返って話しかけると、さっちゃんは笑って言った。

そんな時間があるなら、もっとマッサー(注2)に使ってもらっていいのよ。今日は日曜日だけど、仕事で疲れたから、3倍返しでいいよ。

……。

マッサーをすると家内は上機嫌になる。

家内が上機嫌だと、我が家は平和である。


だから。


これで、いいのだ。

さて、また、立ち上がり「荒技」を極めよう




(注1)さっちゃんとは、家内のことである。我が家の実質の最高権力者なので、別名、女王陛下という呼び名もある。

(注2)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。


《余滴》
ショートショートnoteカードゲームでは、お題の言葉そのものを入れ込まないで匂わせるのを流儀としている。

小牧幸助さんの書き出しのお題や、山根あきらさんの青ブラ文学部のお題、水曜日の「三題噺」の三つのお題は、その言葉そのものをストレートに文章に入れ込むのだが、たらはかにさんのお題は、表も裏も、なるべく言葉そのものは入れ込まない方が良いのである。

私は、この流儀に沿って書いているつもりなのだ。あくまでも。

だが、私のこの「荒技」にお題を探し続ける人もいて。

たらはかにさんのお題については、今日は、ここに解説を入れてみようと思う。

だが。

この解説ついての一切の苦情は受け付けない。なぜならば、これこそが、「荒技」だからである。笑



《表裏お題解説》
① お題【紫陽花男子】
涼は紫陽花を嗜みに明月院に向かっていた。ヤスリは、泉鏡花の『森の紫陽花』を読み耽っていた。皆様は知らないと思うが。彼らに紫陽花を語らせると、ちょっと厄介なほどの紫陽花男子なのである。
② 裏お題【おじさん箪笥】|д゚)チラッ
ヤスリは箪笥の引き出しから出てきたおじさんである。ヤスリを出現させた箪笥は、紛れもなく、おじさん箪笥である。

なんだか、私は、まだまだ甘い。甘甘である。匂わせる?いや、今日も、あまりにも直接的に書きすぎた。私には修行が、全く足りない。



「荒技」って、結構大変なんですよ、ほんと  笑


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