荒技ショートショート_ 花びら
風が吹くと、やはりこの季節でも、朝晩は特に寒い。
だが。
もう桜も咲いたし。都心ではほぼ満開だし。もう、間違いなく春だ。
コートや手袋や、ネックウォーマーなどはもう、洗濯して収納してしまわねばならない時期になった。
生まれてきてから何度目の春だろうか。
春は、別れの時でもあり。出会いの時でもある。
一期一会が交錯する、気持ちが落ち着かない季節だ。
来年の春は、迎えられるだろうか。迎えられないというマイナスの情報は、今のところ無い。
ならば、ゆっくりと花見をして。桜吹雪で散ってしまえばまた来年と、気持ちを切り替えれば良い。
まだ、生きていることに感謝して。
そんな日曜日の午後に、またもや、荒技をやってしまった。
さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、毎週木曜日に出る。
そして、今回のお題は、「風が吹く」から始まる文章を自由に書いてみませんか?ジャンルは小説・詩歌・エッセイなど何でもOK。初めての人も大歓迎!いうことで。
そして、田原にかさんからのお題は…。
表のお題が【入学式の養殖】|д゚)チラッ で、なんと!裏のお題が廃止された!
また、山根あきらさんの、青ブラ文学部のお題は、少し早めに出る。
今回は、「自分を休みたいとき」というお題で作品を投稿してみませんか?いうことで。
今回は、このお題を文中に入れよう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、「荒技師」だなんて、あんまりおおっぴらに言わないほうがいいよ。
うむ……。そうだな。
3人の企画は両方とも、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。ほんとうに励みになる。
また、今回は、鈴蘭さんのシロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を、シロクマ感想文として書いてみる。
「シロクマ文芸部・風が吹く」で検索して飛んで来ました。
コメント欄に、シロクマ感想文を、ほんの少し書かせて頂きます。
花粉症。私も、悩まされ続けてきました。ところが最近、少し症状が和らいできたのです。
行きつけの医師にその話をすると、年齢を重ねると花粉症が和らぐこともあるそうで。原理的には、歳を経て鈍くなるのだそうです。
ところが今年、また酷い症状が出てきています。
「鈍くなった」と言われて、ちょっとバカにされた感覚を覚えながらも、症状が和らげばまあ、こっちのものだと思っておりましたが、それももとの木阿弥。
ガックリです。
そんなこんながあったとしても。
おっしゃるように。
それでも猶、春は、いい季節ですね。
今、生きていられることに感謝して。今宵も、月に祈ろう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉(シロクマ文芸部)と、たらはかにさんの表のお題(毎週ショートショートnote)、そして山根あきらさんの青ブラ文学部のお題。3ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文と、全部で4重の荒技。あまりにもやりすぎじゃないかな。
そうだ、今週は4重の荒技だ。
うむ。
これで何週間だろうか。とうとう3年半に突入した。
まあ、続けられるだけ、続けるさ。
心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、呟いた。
まるで、悪ガキそのものだな。
まあな。
なんのはなしですか。

さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「ショートショート_ 花びら」約410字を、どうぞ。

風が吹く坂道を、財前は歩いていた。
あの頃、ちょっと遠出して通えば、私立の超進学校に行けるほどの実力はあった。
だが。
みんながみんな、同じ秀才の顔をして。同じ制服で入学式に参列して。それからも同じ授業、同じ大学を目指して、学力錬磨の3年間を過ごす気にはなれなかったのである。
結局、涼と同じく、迷わずに地元の県立高校に進学した。
平凡な高校生活が、ただ嬉しくて愉快だった。
確かに超進学校ならば、レベルの高い智の刺激し合いがあり、それはそれで充実して実になっただろう。
だが。
人間、突き詰めたストイックな状況に常に身を置き続けていれば、そんな自分を休みたいと思うこともあろう。
財前の高校生活は、緩いものだった。だが一切の後悔は無い。むしろ、あの余白があったからこそ成長できた。
その坂道は、あの高校時代に通った道だった。
今、桜吹雪が吹きすぎてゆく。
叶わぬ夢かもしれないが。
それでも猶、改めて世界中の平和と安寧を実現しようと心に誓った。

《余滴》
さて。「毎週ショートショートnote」のお題の解説です。
ショートショートnoteカードゲームでは、お題の言葉そのものを入れ込まないで匂わせるのを流儀としています。
小牧幸助さんの書き出しのお題や、山根あきらさんの青ブラ文学部のお題、私が水曜日に書いている「三題噺」の三つのお題は、その言葉そのものをストレートに文章やタイトルに入れ込むのですが、田原にかさんのお題は、表も裏も、なるべく言葉そのものは入れ込まず、“匂わせる”という流儀に沿い、なるべくそうしていっている“つもり”なんです。
しかし一方で、私のこの「荒技」にお題を探し続ける人もいらっしゃいまして。
田原にかさんと今月の山根あきらさんのお題については、今日もここに、お節介な解説を入れてみようと思います。
ですが。
この解説についての一切の苦情は受け付けません。なぜならば、これこそが、「荒技」だからです。笑
①表のお題が【入学式の養殖】→秀才ばかりの入学式から、秀才をさながら養殖して行くような違和感が少し、私立超進学校にはあったりしますよね。
②裏のお題→なんと!裏お題廃止!
何ですと?わからない?理解できない?しっくり来ない?
当然です。全部“荒技”ですから。笑
ちなみに今回のカバー画像は、「花びら」で検索して選びました。
それにしても荒技。やはり難しいです。時間もかかりますし。苦行です。笑
荒技師への道は、まだまだ遠く彼方にあり。欠片も見えてきません。
そんなこんなを家内に語ろうとして後ろを振り向くと、空のソファーが、静かに笑っていた。
先日から家内は、あるプロジェクトで、都心のホテルに泊まり込んでいる。
今宵も、マッサー(注1)は、無い。
シーンとした部屋の空気に、なんだか、心が追いつかない。
昼間のやりとりからすると、家内は、元気なようである。
家内が元気だと、我が家は、明るくて平和である。
だから。
これで、いいのだ。

(注1)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。

