ミャクミャク
事務所に出ると、同じく早朝出勤仲間の同僚が言いだした。
「今日、25日ですよね」
何の気なしに、答えた。
「給料日ですね」
すると、
「いやいや、ミャクミャクスタンプの日ですよ」

そして、すぐさまスタンプをゲットしさっちゃん(注1)はじめ、家族LINEに報告した。
すると、さっちゃんが反応してきた。

だが子供たちからは、その後、何の反応も無かった。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、Coke ONを、みんな、それほど意識して使っていないんだろうね……。
そろそろ夏休みになる。私は、色々なところに出かけて。子供たちそれぞれと会話したりする。
そのたび、ジュースを飲まないM(注2)を除いて、J(注3)やH(注4)は、私がゲットした無料チケットを求めてくる。
そういうことだけは、怠りない。
「コジ、お疲れさん!」
……。
なんのはなしですか。

あの時のそんなこんなを家内に語ろうとして後ろを振り向くと、空のソファーが、静かに笑っていた。
先日から家内は、あるプロジェクトで、都心のホテルに泊まり込んでいる。
シーンとした部屋の空気に、なんだか、心が追いつかない。
昼間のやりとりからすると、家内は、元気なようである。
家内が元気だと、我が家は、明るくて平和である。
だから。
これで、いいのだ。

(注1)さっちゃんとは、家内のことである。我が家の実質の最高権力者なので、別名、女王陛下という呼び名もある。
(注2)Mとは、長女のことである。私にはかなりキツいが。根は、優しい子である。
(注3)Jとは、長男のことである。私に似てちょっと頑固だが。根は、優しい子である。
(注4)Hとは、次女のことである。マイナースポーツのアスリートを、地方の実業団チームで続けている。私にはかなりキツいが。根は、優しい子である。
(注5)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。

