荒技ショートショート_捜索
誕生日は、秋から年末までに、我が家の子供たちは集中しているのである。
その子供たちも既に成人しているので、誕生日のプレゼントは、もう、必要ない。
気持ちはあるのだ。誕生日のプレゼントをしてあげようと。
でも、先立つものが無い。それに。日頃からかなりの勢いで、いまだに脛を囓られている。
いかに過保護な家内と私としても、これ以上の出費をするつもりは、それほど無いのである。
ただ。
家族LINEで「お誕生日おめでとう」は、伝えるようにしている。
それが誕生日のプレゼントだとは、私たちも子供たちも、思ってはいないけれど。
そんな日曜日の午後に、またもや、荒技をやってしまった。
さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、毎週木曜日に出る。
そして、今回のお題は、「誕生日」から始まる小説・詩歌・エッセイなどを自由に書いてみませんか?いうことで。
そして、田原にかさんからのお題は…。
表のお題が【ときめきトゥーシューズ】で。裏のお題が【ときどき東照宮】|д゚)チラッ ということだ。
また、山根あきらさんの、青ブラ文学部のお題は、少し早めに出る。
今週のお題は、「いい日旅立ち」ということで。
これもまた、期限無しのお題である。
今回は、お題を文中に入れることにしよう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、「荒技師」だなんて、あんまりおおっぴらに言わないほうがいいよ。
うむ……。そうだな。
3人の企画は両方とも、膨大な数のファンの方、参加希望者を抱えていらっしゃって。お題を出すだけでも、大変だと思うのである。それでもお題を出してくれる。毎週。ほんとうに、ありがたい限りだ。ほんとうに励みになる。
また、今回は、kaoさんのシロクマ文芸部作品を読んでみた。ちょっとその感想を、シロクマ感想文として書いてみる。
「シロクマ文芸部・誕生日」で、検索して飛んで来ました。
コメント欄にほんの少しだけ、「シロクマ感想文」を、残させて頂きます。
なんと潔い短歌でしょうか。
そうです。いくつになっても、誕生日は、自らが主役。思い切り楽しむべきだと思います。
ちなみに私は、還暦を昨年過ぎた身ですが。今年の自らの誕生日、忘れておりました。笑
それでも誕生日は、年に一度、自らを労うべき日なのだろうと、私も、強く強く、思います。
今、生きていられることに感謝して。今宵も、月に祈ろう。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
せっかく出していただいたお題を、小牧幸助さんの始まりの言葉(シロクマ文芸部)と、たらはかにさんの裏表のお題(毎週ショートショートnote)、そして山根あきらさんの青ブラ文学部のお題。4ついっぺんに書く荒技。まして、シロクマ感想文と、全部で5重の荒技。あまりにもやりすぎじゃないかな。
そうだ、今週は5重の荒技だ。
うむ。
これで何週間だろうか。もう、2年をとうとう超えて3年目4ヶ月に突入している。
まあ、続けられるだけ、続けるさ。
心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、呟いた。
まるで、悪ガキそのものだな。
まあな。
なんのはなしですか。

さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「ショートショート_ 捜索」約410字を、どうぞ。

誕生日のその日、泉は、たまたま休暇だった。
休日はあらゆる文化に触れることにしている。舞台では白鳥が華麗に舞い踊っている。その姿に、酔い痴れた。
突然、インカムに招集がかかり。席を静かに立つ。レストルームに入った瞬間、E(注)で東照宮に転送された。
予てからたびたび不振な人影が目撃されていたが。対峙するとそれは紛れもなく、悪の組織の工作員と怪人だった。
怪人は狼人間のようで。その優れた嗅覚を生かして、誰かを捜索していたようだ。
インカムに応援の到着が知らされた。
涼が、工作員を次々に制圧していく。泉は逃げる怪人を、とうとう崖っぷちに追い込んだ。
最後に、得意の後ろ蹴りで一撃を食らわす。意識が遠のいていく怪人が、心ならずもひと言、言葉を残した。
「あと少しのところで、教授を……」
それからだ。
泉は時々、日光に、休暇のいい日旅立ちに出るのである。
何の手がかりも得られず去るときの夕景はいつも、なかなかに美しく。なんとなく、気に入っている。
(注) E(イー)— 「空間・時空・瞬間移動装置」のこと。泉の父が設計開発し、財前がツールとして最終形に仕立てた。Eは正式名称ではなく、開発者の頭文字から取られたコード名である。

《余滴》
さて。「毎週ショートショートnote」のお題の解説です。
ショートショートnoteカードゲームでは、お題の言葉そのものを入れ込まないで匂わせるのを流儀としています。
小牧幸助さんの書き出しのお題や、山根あきらさんの青ブラ文学部のお題、水曜日の「三題噺」の三つのお題は、その言葉そのものをストレートに文章に入れ込むのですが、たらはかにさんのお題は、表も裏も、なるべく言葉そのものは入れ込まない方が良い、“匂わせる”のだという流儀に沿い、なるべくそうしていっている“つもり”なんです。
しかし、方や、私のこの「荒技」にお題の言葉を探し続ける人もいらっしゃいまして。
田原にかさんのお題については、今日も、ここに、お節介な解説を入れてみようと思います。
ですが。
この解説ついての一切の苦情は受け付けません。なぜならば、これこそが、「荒技」だからです。笑
①表のお題が【ときめきトゥーシューズ】→白鳥の湖のプリマドンナ(トゥーシューズ)が見事に舞う姿に泉が酔い痴れた(ときめき)。
②裏のお題【ときどき東照宮】|д゚)チラッ→ 予てから(ときどき)東照宮に不振な人影が出る。泉が日光に教授(父)の影を、休暇に時々探しに行く
今回の荒技も、淡々と書き、お題も淡々と入れ込みました。淡々過ぎるかと反省しています。
ちなみに今回のカバー画像は、「日光」で検索して選びました。
それにしても荒技。やはり難しいです。時間もかかりますし。苦行です。笑
荒技師への道は、まだまだ遠く彼方にあり。欠片も見えてきません。
そんなこんなを家内と語らおうとしてソファーに目をやると、家内が脚を指さしてニッコリと笑っていた。
「なんか、最近のマッサー(注1)、手抜きが多いし。今日は、5倍返しね」
5倍……。
マッサージをすると家内は、上機嫌になる。
家内が上機嫌だと、我が家は平和である。
だから。
これで、いいのだ。

(注1)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。


