オヤジの思ひ出話~第92話「それぞれの卒業式」
3月は卒業式のシーズン。通い慣れた学校を巣立ち、次のステップに向かうための人生で大きな節目の一つ。寂しさと期待と不安が入り混じる複雑な思いを抱え、卒業式の日を迎えたものです。
卒業式を一つずつ語っていると、膨大な長さのコラムになってしまいますので、それぞれの卒業式をトピック風に書いてみました。
小学校の卒業式は、父親の仕事の関係で東京から長野県へ引っ越すことが決まっており、子供心に複雑な心境で臨みました。つまり、この先進学する中学校には誰一人、知る人がいないわけですから。
ホンネを言えば、このまま東京にとどまって同級生たちと同じ中学校へ進学したいと強く願っていました。でも、12歳の子供にはそれができません。卒業そのもの以上に悲しく、辛かった思いがあります。
中学校の卒業式は、翌日に公立高校の合格発表が控えていたため、ほとんどの生徒がソワソワして落ち着かない時を過ごしていました。私もかなり自信はあったものの、少しだけ不安も感じていたものです。
大部分の同級生とは離れ離れになってしまいますが、小学校卒業時とは違い、まったく知らない人たちの中に入っていくわけではなく、むしろ高校生活への夢や希望がかなり大きかったと思います。
高校の卒業式は、なんとか首の皮一枚つながって大学に進学することができ、リラックスした気持ちで式に臨めました。男子校だったので、しんみりというよりもワイワイ賑やかに卒業していった感じです。
卒業後は進学、就職、浪人とそれぞれに別々の進路を歩んでいきます。小学校卒業の時のような未知への不安より、大学という新天地への期待の方が大きかったような気がしましたね。
大学の卒業式は、正直言って単なる儀式に過ぎませんでした。アルバイトの身分ながらすでに入社する新聞社で働いており、事実上社会人の第一歩をひと足早く踏んでいたからです。
それでも、サークル活動の部室で後輩たちに「卒業おめでとうございます」と声をかけられると、いろいろあった大学生活の思い出が次々蘇り、もう少し大学生でいたかったなと名残惜しくもなったものです。
そして、人生最後の卒業式が仕事引退の日。
卒業生はもちろん私一人。自ら望んで年末最後の出勤日を引退の日に決め、社員全員が忙しく働いているなかで、ひっそり静かに会社を去っていきました。「我が会社人生に一片の悔いなし」との思いで・・・
卒業シーズンのこの時期、皆さんも自分の様々な卒業式の頃を思い出し、振り返ってみてはいかがでしょうか?
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