プロレスラーから、プロレスラー先生へ――32歳から学び直した男の2025年
2025年の終わりに、まず「ありがとう」を
2025年も、いよいよ大晦日を迎えました。
今年一年、関わってくれたすべての方へ、まずは心から感謝を伝えさせてください。
本当に、ありがとうございました。
この一年を振り返ると、
私、大原はじめにとって最も大きな変化は、
「プロレスラーでありながら、教師という顔を持てたこと」でした。
勉強を捨て、プロレスだけを信じていた
中学生時代
私は中学生の頃、プロレスに出会いました。
ゲームをきっかけに知り、新聞のテレビ欄で偶然見つけた
「三冠ヘビー級選手権試合
三沢光晴 vs ジョニー・エース」。
プロレスは架空の世界だと思っていた少年が、
超人的な存在に一瞬で心を奪われました。
そして、その三沢光晴さんが立ち上げた
プロレスリングNOAHにたどり着いたことを、
今では運命だったと感じています。
「プロレスラーになりたい」
その思いが強すぎて、
トレーニングこそがすべて。勉強なんていらない
本気でそう思っていました。
高田延彦さんの高田道場に通い、桜庭和志さん、高田延彦さんにレスリングやキックボクシングを習いました。
そして、授業には出ず
多摩川を走り、スクワットをし、
昼に一度だけ学校へ行って友達と昼飯を食べ、
5時間目は勝手に体育館でマット運動。
今思えば、完全な授業放棄。
学校もあまり行かない
いわゆる“不登校”でした。
それでも、プロレスの夢だけは捨てなかった。
18歳で闘龍門に入門し、19歳でメキシコデビュー。
プロレスラーとして生きる人生を選びました。
プロレスラーのまま、32歳で学び直すという選択
そんな自分が、
プロレスリングNOAHのプロレスラーを続けながら、32歳で高校に通い直し、大学へ進学し、
2025年、教育実習生として教壇に立つことになる。
人生は、本当に不思議です。

月曜から金曜は学校、土曜はリング
教育実習では、現場に立てば「先生」です。
月曜日から金曜日までは学校。
夜遅くまで授業準備をし、
朝早く起きてジムでトレーニング、
朝8時前に職員室に入り、1日生徒と向き合う日々。

そして土曜日は、
プロレスリングNOAHのリングに立ち、全力で闘う。
プロレスラーであり、大学生であり、教育実習生。
身体も頭も、正直きつい日ばかりでした。
それでも折れなかったのは、
かつて学びから逃げていた自分が、
今は「誰かの背中を押す側」に立っているという実感があったからです。
教壇で気づいた「背中を見せること」の力
実習後、朝日新聞やタウンニュースに取り上げていただき、
講演や授業の依頼も増えました。
小学校、中学校、高校
様々に行けました。

まだ教員免許はありませんが、
地域の大人として、教育に関わる機会をいただいています。

授業を通じて、生徒たちからたくさんの手紙をもらいました。
「ムイビエンという言葉が心に残りました」
「諦めないことの大切さが分かりました」


その一言一言が、今も心に残っています。
私は上手く人生を生きてきた人間ではありません。だからこそ伝えられる事があると思っています。
教員が挑戦し続ける背中を見せること。
それ自体が教育なのだと、強く感じました。
プロレスラーとして教員として1人の男として
闘う背中を見せる大切さを学びました。

郷土川崎で生きる、川崎と生きる
2025年は、川崎FMでレギュラーラジオ番組も始まりました。
声で思いを届けること。
川崎の人、企業、活動との出会い、縁。
「川崎」という街との距離が、さらに近づいた一年でした。

介護予防活動では「ムイビエン体操」が
区役所制作のポスターやチラシにもなり、
中原区で“おなじみ”と呼ばれる活動に育ちました。

街に根を張って生きている実感を、強く持てた年です。
プロレスラーとしての経験、知識を
街に還元していきたいです。
NOAHをもっと身近に感じてほしい



リングと教室がつながった日
そして、カルッツかわさき大会。
8年かかりましたが、ついに超満員を達成しました。

満員の会場の中には、
教育実習や授業で関わった生徒たちの姿も
ありました。
不登校特例校の生徒が、夏休みに家を出てプロレスを観に来る。
そのハードルの高さを思うと、胸が熱くなります。
リングに立つプロレスラーの自分と、
教室で向き合った「先生」の自分。
可能性は一つじゃないということを、
少しでも伝えられていたら嬉しいです。


2026年へ。走り続ける理由
2025年は、
プロレスラーとしてだけでなく、
人として、生き方として、確実に幅が広がった一年でした。
2026年も、走り続けます。
プロレスラーとして。
そして、プロレスラー先生として。
……あと1年は無免許先生ですが(笑)
大学卒業、地歴だけの免許じゃなく
更に高みへ!
公民・中学社会の資格取得、
その先の大学院も視野に入れています。
明日は元日、日本武道館大会。
リングの上で、生き様を見せます。
どんなピンチでも、絶対に諦めない。
それが、ムイビエンのポリシー。
ファンのみんな、地域のみんな、生徒のみんなに
諦めないで闘う生の姿、背中をみせます
プロレスリングNOAHに所属しながら、
かつて不登校・中卒だった一人の少年が、
定時制高校に通い、大学へ進学し、
教育実習を経験して教壇に立つ。
そして今、
リングと教室、地域
3つの場所で闘い続けるプロレスラー。
こんなプロレスラーが
プロレスリングNOAHにいるというのを
知っていただけたら嬉しいです

2025年、
本当にありがとうございました
今年一年、本当にありがとうございました。
キラッキランランで、心キュンキュンな来年へ。
2025年もムイビエン!
――大原はじめ

