元気な90歳と優しい世界

父方も母方も祖母が元気でいてくれている。

どこへでも1人で出かけて、
「昨日ね、駅前にオープンしたモスバーガーっていうお店でハンバーガー食べたのよ」
という92歳と、

最近食欲がなくてね、と言いながら、
暑い日はマックシェイクを飲んだり、
小腹が空いたらカップラーメンを食べる90歳。

そんな元気すぎる老人を
2人も近くで見ているので、
忘れてしまいそうになるが、
やっぱり
90歳を超えていると不自由なこともある。

トイレの荷物置きの場所は高すぎるし、
バリアフリーのホテルでも、
ベッド横に手すりはなく、
自力では起き上がれない。

一方、
1歳子育て中の私は、
全てのトイレに
子ども用椅子を設置してほしいし、
エレベーター点検中は、
近くのエレベーターの場所の案内を書いておいてほしい。

1人1人が不自由と感じることは違う。
こんなにも進化する街は、
もっともっとユニバーサルデザインな
世の中になったらいいのにな。

でも、私は、
元気すぎる90歳と92歳しか知らなくて。

世の中の、
もっと優先すべき事項があることを
きっと知らない。
知らないし、
きっと気がついていないのだろう。

トイレの荷物置きは、
高さを変えるだけだから、
費用もかからないけれど、
低すぎて困る人もきっといるはずで。

残念だけれど、
想像だけでは補えない気付きが
きっとあって、

残念だけれど、
全ての不自由をカバーすることは
おそらく難しいのだろう。

だからこそ、
街中で目を凝らして、
小さな不自由に、
手を差し伸べる優しい世界になってほしい。

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