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サンキュー、鳥ちゃん(39歳鳥居の野望)

2026年6月16日。39歳になった。今年で30代が終わるのか。あっという間だった。計画性のけの字もなければ、ハングリー精神のハの字もない30代だった。それはトリプルファイヤーのアルバムがこの10年で『FIRE』と『EXTRA』の2枚しか制作されなかったことからも窺い知れよう。先日リリースした『Live on Fire』はライブ盤だからカウントはしない。

今まさに終わりつつある30代に対して、はたしてこれで良かったのか、もっとやれたのではないか、気合が足りていなかったのではないか、という疑念が湧いてきた。同時に、しかし他にやりようがあったのだろうか、とも思う。むしろ、憧れのミュージシャンにインタビューしたり、音楽の仕事でアメリカに行ったり、フジロックに出たり、ギタマガで連載が始まったりと良い感じの30代だったという認識でいる。

40代に突入すると仕事のオファーが減りそうな予感がする。いやむしろ40代は働き盛りなのだという説もある。音楽や文筆関係の仕事であれば、これまで以上にもりもり働きたい。そして、それ以外のことには労力を割きたくない。「ついでにおもろい感じでそこにいてください。お金は出せませんが」みたいな仕事はもうしたくない。いずれにせよ、なんとかしてプレゼンスを高めないことには仕事が増えないのは自明である。

犬が犬を食らうがごとくアテンションという資源を奪い合うこのご時世に、音楽のような人気商売に従事するにあたり、「インフルエンサーになるための努力はしたくないが仕事は増えてほしい」と考えるのは「働きたくないがお金はほしい」と考えるのに限りなく近い。この世界にそんな虫の良い話は存在しないと悟り、ふいに落涙した。

音楽活動にしても、文筆活動にしても、あるいはトークイベントにしても、どれもそれなりにおもしろい取り組みができていると自分では思っている。しかし、興味を持ってもらうのが難しく、なかなかその規模が広がっていかない。人がまず興味を持つであろうポイントをあらかじめ潰してしまうような私の振る舞いに原因があるのは重々承知している。しかし、これは必ずしもわざとやっているわけではない。結果としていつもそうなってしまうのだ。

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