PLとして26件を回し、粗利率を24.1%から58.7%へ改善したKPTの使い方
プロジェクトが一区切りすると、振り返りをしないまま、すぐ次の案件へ進んでしまうことがあります。
私が関わってきた現場でも、十分な振り返りができていないケースは少なくありませんでした。
「振り返りはやったほうがいいと思っているが、忙しくて時間が取れない」
「振り返りは、それぞれが個人でやればよい」
「取り仕切る人がいないので、実施されない」
こうして振り返りが後回しになると、うまくいったことも、うまくいかなかったことも、個人の経験の中だけに残ってしまいます。
その結果、別のプロジェクトでも同じ問題が起きたり、せっかくうまくいった方法がチーム内で引き継がれなかったりします。
そこでおすすめしたいのが、KPTによる振り返りです。
KPTは、
Keep(継続):よかったことや継続したいこと
Problem(改善):改善したいこと
Try(挑戦):改善したいことを踏まえて挑戦したいこと
の3つに分けて整理するため、振り返りをシンプルに始められます。
振り返りは、過去の失敗を責めるための反省会ではありません。
何ができたのか。
何ができなかったのか。
次は何を変えるのか。
それをチームで共有し、次の行動につなげるための時間です。
KPTを使って改善と挑戦を繰り返すことで、個人の経験をチームの知恵に変え、継続的な成長につなげられます。

それでは、私が実際に使ったKPTを例にご説明します。
1枚の紙、もしくは1ページのPowerPointで、左側半分にKeep(継続) と Problem(改善)、右側半分にTry(挑戦) を箇条書きします。

大きいプロジェクトで部署や会社が異なる場合は、組織ごとに振り返りを行い、発表してお互い指摘し合うということを四半期ごとに行っていました。
次の四半期では前回の
「Keep」がきちんと継続できていたか?
「Problem」がきちんと改善されたか?
「Try」がきちんと挑戦できたか?
を振り返って、書き足したり、修正します。
Problemが2回続き、解消されない場合はいまのやり方では改善が難しいとし、別の改善案を検討します。
繰り返していくと、Keep(継続すること)が増えてくるので、
左側をKeep、右側をProblemとTryに変えても構いません。

上記のTryの例は、「できるだけ精度向上させる」という文章があります。これはよくない例で、あいまいで具体性に欠けます。
Tryに書く内容はできるだけ数値を入れるようにしましょう。
また、KPTをアレンジして1年間の振り返りも行います。

左側に1年間で「やったこと」、右上にやってみて「わかったこと」を5段階評価し、右下に「来年度やること」を記載しています。
こうすることにより、
いま何ができて、残課題は何か?
1年で何ができるようになったか?
コスパがよい取り組みはどれだったか?
来年取り組む内容は何か?
などが明確になり、成長も実感できて継続的成長がしやすくなります。
頭の中で、なんとなく上手くいったこと、上手くいかなかったことはわかっていると思いますが、それを書き出してみることが非常に重要です。
KPTで出た改善策は、その場限りにせず、見積、設計、レビュー、成果物、進捗管理の方法へ反映しました。効果があった方法はテンプレートやルールとして残し、次の案件でも使えるようにしました。
KPTだけの成果ではないですが、振り返りと改善策の横展開を3年間続けた結果、1年目に24.1%だった粗利率は、3年目には58.7%まで改善しました。
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