16.何でもない日記【シロツメクサは仲間外れを作らない】
四つ葉のクローバーは幸運を呼ぶと言われているのは、なぜかを考えた。
きっと、簡単には見つからないからだ。
どこにでもある物なんて、見つけたって何も感じない。
ああ、そこにあるな、と思うだけなんだ。
そんな中に、他と違う形の葉が混じってる。
まわりと違う事に特別を感じるから、そんな葉を見つけられた喜びが、人を幸せにするんだ。
そう思えば、幸運を呼ぶというのもあながち間違いではないなと思った。
ところが私はそんな喜びを、遺伝的な確率の問題などと処理してしまう。
見つけた所で、ああ、そこにあるな、程度に考えてしまうんだ。
幸運のクローバーは、見つけた人の中に、ちゃんと幸運を感じる心が備わってこそなんだと思う。
シロツメクサに誘われて、子ども達はクローバーの絨毯に吸い寄せられていく。
『パパ!指輪作って!』
シロツメクサを一輪むしり取って、私に手渡す娘。
中指に、茎を結び込んであげる。
丁寧にしてあげないと、シロツメクサの茎はすぐに千切れてしまうんだ。
私は子ども達に言った。
『一緒に四つ葉のクローバーを探そっか。』
でも子ども達は絨毯に横になって、コロコロ転がって笑ってた。
私の話は聞いていなかったようだ。
まぁ、二人が楽しいんだったら、別にいいけど。
私たちの家庭は、多分特別ではないし、探せば同じようなものはたくさんあるって思った。
そんな事をいちいち考えてるから、シロツメクサは私の事を誘ってくれないんだろうけど、別に私は、それが不幸だとも思わなかった。
