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進路は三つ、選んだのは“継続” ー高校進学編ー

子どもたちが中学の終わり頃から、周囲で進路の話が急に現実味を帯びてきた。
「このままインターの高校に進む?」
「日本の高校受験するの?」
「ボーディングスクールってどうなんだろうね?」

高校への選択肢は大きく分けて三つ。
一つは、そのままインターの高校へ内部進学。
二つ目は、日本の高校を受験。
そして三つ目が、海外の寮制高校。

どれを選んでも、それぞれには壁がある。
内部進学でも、授業レベルや進学実績は学校ごとに差があり、「その先」を見据えた準備は欠かせない。

日本の高校なら、当然ながら受験科目や偏差値が立ちはだかる。
帰国枠か一般入試かの選択のうち、帰国枠は条件に合えば大きな武器になるが、英語で学んできた子にとって日本語の長文読解や漢字の書き取りは高いハードル。
文化や校則の違いも、本人にはなかなかの衝撃だろう。
国内のインター枠を設けている高校もあるが、数は限られている。
子どもたちは、初めから日本の高校は選択肢に入れなかった。

もう一つ、話題に上がるのが海外の高校やボーディングスクールだ。
世界中から集まる同世代、整った設備、進学への有利さ。
ただし現実には、費用も入試のハードルも高い。
何より出願のタイミングが早く、「気づいたときには募集が終わっていた」という話も珍しくない。
準備が遅れると、その道はあっという間に閉ざされてしまう。

結果的に、我が家は“挑戦”より“継続”を選び、二人とも通っていたインターの高校部に進んだ。
環境が変わらない安心感はあったが、それは同時に、外部との比較や刺激が減るということでもあった。

そんな中、息子高3、娘高2の冬、コロナで学校は本格的にリモート授業に切り替わった。
楽しみにしていた国内外の研修やイベントは次々と中止。学校生活のハイライトがごっそり抜け落ちたような年だった。

それでも、完全な空白ではなかった。

リモート授業になる少し前、息子は学校の体力トレーニングクラスにすっかり夢中になり、家でも自主的にトレーニングを始めた。もともと少しぽっちゃりしていたのに、体を動かすことが習慣になり、すっかり引き締まって見違えるほどに。

一方の娘は、買い物もままならない中、私とパンを焼いたり、家でできる凝った料理を楽しむようになった。

学校の行事はなくなったけれど、その分、家庭の時間が少しだけ豊かになった。

振り返ってみると、未知の環境に飛び込むよりも、慣れた場所で落ち着いて学ぶという選択は、コロナ襲来という状況下を思えば、後悔のない決断だったと思う。

選ばなかった道にも、それぞれの魅力と可能性が、きっとあった。
日本の高校に進んで、日本語の学びを深めた姿も想像できる。
同級生の中には、海外のボーディングで早い段階から広い世界に飛び込んだ子もいた。

進路は、どこを選んでも終わりではない。
そこから先、どう歩いていくかの方がずっと長い道のり。
高校進学はゴールではなく、ただの通過点。
思いがけない出来事で進路変更を迫られることだってある。

それでも、その道で積み重ねた時間が、次の一歩を押し出してくれる──そう実感している。



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