毎朝、AIが選んだ"(私の)知られざる洋楽"が流れてくる仕組みを作った話
はじめに
毎朝、目が覚めると Spotify に知らないアーティストの曲が並んでいる。
うるさくない。でもぼんやりもしていない。朝日が差し込むような、穏やかでオーガニックなサウンド。そういう音楽が、自動的に更新されて流れてくる。
これはそんな仕組みを作った話です。
きっかけ:アレクサに頼んでも、思った曲が流れてこない
我が家には Amazon Echo があります。朝、「アレクサ、おすすめの曲を流して」と頼むのですが、これがなかなか意図したものが流れてこない。
有名どころばかりだったり、テンションの高い曲が来たり。Iron & Wine とか Novo Amor とか、そういう「知る人ぞ知る」系の、静かで少しマイナーな洋楽を朝に聴きたいのに、なかなかそうはなりません。
かといって、毎日自分で探すのも面倒。そもそも知らないアーティストは探しようがない。

解決策:生成AIにおすすめを聞いて、Spotifyに渡す
そこで見つけた方法が、Gemini などの生成AIにおすすめのアーティストを問い合わせるというものです。
生成AIは「朝向けで、少しマイナーな洋楽アーティストを教えて」という問いかけに、驚くほど的確に答えてくれます。しかも定期的にタスクを実行させる仕組みと組み合わせることで、毎日自動的に新しいおすすめが届くようになります。
あとは、そのおすすめリストを Spotify のプレイリストに反映させれば完成です。
既存のツールを組み合わせる方法も考えましたが、今回は細かい部分まで自分の好みに合わせたかったので、プログラムを自作して対応しました。その結果がこちらです。
全体の流れ
毎朝6:10
↓
Gemini に「朝向けのマイナーな洋楽アーティストを3組教えて」と問い合わせ
↓
推薦されたアーティストを日々蓄積
↓
Spotify でそのアーティストの楽曲を収集
↓
「MTB Gemini Morning」プレイリストを自動更新
↓
毎朝 Amazon Echo から流れてくる 🎵
Geminiが返してくれるアーティストたち
実際に返ってきたおすすめの例:
Hollow Coves
Dustin Tebbutt
Phoebe Bridgers
Sleeping At Last
The Paper Kites
どれも朝に聴くのにぴったりな雰囲気です。「マイナー」と書きましたが、実際には熱心な音楽ファンの間ではよく知られているアーティストも含まれています。あくまで「私が知らなかっただけ」という意味での"マイナー"です。そういう意味では、生成AIはちゃんと自分の守備範囲の外を教えてくれているのだなと感じています。アレクサに頼んでいたころとは、まったく別の朝になりました。
日々蓄積されていくのが面白い
毎日3組のアーティストが推薦されると、それが日付ごとに積み上がっていきます。プレイリストの曲は「今日の3組」だけでなく、これまで蓄積された全アーティストから選ばれます。
日を追うごとに候補が増え、プレイリストの多様性がどんどん豊かになっていく。1〜2週間も経つと、かなり充実したプレイリストになってきます。
実際に動かしてみて
毎朝起きたとき、Spotifyを開くと知らないアーティストの名前が並んでいる。それを再生してみると、思ったより好みにハマっている。そんな小さな発見が毎朝あるのが、思いのほか楽しいです。
アレクサの「おすすめ」に不満を感じていたのが嘘のように、朝の音楽体験が変わりました。

おわりに
「毎朝いい音楽が流れてくる」という体験を、自分でゼロから設計して作れるのが、こういう小さな自動化の面白さだと思っています。
生成AIに「おすすめを教えて」と聞くのは誰でもできる。でもその答えを毎日蓄積して、プレイリストに自動反映させるところまで組み合わせると、ちょっと特別な朝の体験になります。
技術的にはそれほど難しいものではないけれど、「ちゃんと毎朝動いている」という静かな満足感が、地味に効いています。
