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【JAPAN JAM 2025レポ】結ぶ音、束ねる人。

年越しぶりですね。

初夏の陽気漂う蘇我に、音楽の祭典あり。
人生初フェスになったCDJから5ヶ月、
宣言通りJAPAN JAMにも足を運んだ。

あれから加速度的に音楽を摂取してきた。
本当に色んな音楽を聴いてきた。
半年弱の間に、私を構成する音楽が増え、
私を彩る音が沢山胸の中にしまわれた。
それでもこの日はまた新しい音を知る機会になったし、
音楽と私の新たな1ページに大々的に描かれる日になった。


1st Act - HEY-SMITH


最高に楽しかった。


前方エリアにも当選して、
10列目でスカ×パンクの強烈なサウンドを浴びることとなった。

一曲目の「Living in My Skin」のイントロの時点で、
周りの皆が一気にスカダンスを踏み始めた。愉快。
私と私の隣にいた友人もそれを見てすかさずスカダン。
一組目のアーティストから頭空っぽに。
「Say My Name」での伸びやかで強い歌声と、
フロアの全力なコーレスと、間髪入れずに始まるスカダンに、
勝手にテンションが上がっていく。

「Inside Of Me」にて、
「踊れ!!!」の合図と共に踊り出すフロア。
この曲は振付がしっかりある曲なので、私もどうにか前日に覚えてきた。
友人とは「周りが踊ってたらでいいか」というノリだったが、
流石は前方エリア。全員が狭い持ち場の中で全力で踊っていた。
私も笑いながらノリノリで踊ったり跳んだり。
続くインスト曲、「Into The Soul」でも、
これぞスカというリズムに乗せて全員でスカダン。
その後の「Endless Sorrow」は、
HEY-SMITHの楽曲の中でもコーレスの割合が多い曲。
特にサビでは掛け合いもあり、
一組目から声を枯らすほどに叫んだ。

私は恋愛曲とか、
心に響くようなメッセージ性のあるアーティストが好きな傾向にある。
けれどHEY-SMITHはどちらかというと、
音楽の持つ楽しさを全面に押し出して、
演者もフロアも全員でトばせるような、
そういう音楽性を持つアーティストである。
JAPAN JAMでは禁止されていたが、
他のフェスやライブではダイブやモッシュが多々起こるアーティストでもある。
今まであまり共感できなかったダイブやモッシュに対して、
身体が勝手にそれを求めるという疼きの共感をこの時初めて体感した。
事実、このフェスが明けてから、
HEY-SMITHの曲を聴くと勝手にスカダンを踏んでしまいそうになるくらい、
音楽に対する価値観を変えられた。
幸せなことだ。音楽の新たな楽しみ方を見つけられたのだから。

ラスト2分で3曲をやってのけるところも、実にHEY-SMITHらしい。
最後の最後に「Come Back My Dog」をやって、
会場のボルテージを最大限にしたところで出番を終えた。
SUNSET STAGEのトップバッターとして、制限もある中で、
これ以上ないほど私の胸を躍らせてくれた。
最高のアクトだった。


2nd Act - ヤバイTシャツ屋さん

5月とはいえど、立夏の季節。
気温は25℃を超え、炎天下の中で行われたヤバTのアクト。

一曲目の「あつまれ!パーティーピーポー」から、
バックの画面までふんだんに使って盛り上げていく。
ヤバTの楽しいポイントは、
歌詞のユーモアさとコーレスの多さに尽きる。
それを一曲目の時点でフルスロットルで投げてくるものだから、
聴覚に届くサウンドの楽しさと、
視覚に届く画面の楽しさとで自然と笑顔になれる。
「ハッピーウェディング前ソング」でしかやらないであろう全力キッスコールも、
直後に演奏された「ざつにどうぶつしょうかい」での歌詞改変も、
ヤバTでしか生み出されないアイデンティティがそこに存在した。
「無線LANばり便利」でも思ったが、
ヤバTの真に面白いところは歌詞に対して裏で流れているサウンドがかなり激しい点。
それに相まってたまに繰り出されるシャウトも、
どれだけの要素を持っているんだと驚かされる要因である。

続く「NO MONEY DANCE」でもそうだが、
まぁやたら面白いコールを煽ってくるのがヤバTでしか見られないだろう光景すぎて新鮮。
「かわE」→「ヤバみ」の流れで終えると思いきや、
残り時間ギリギリまで使って「Universal Serial Bus」をやって終える様が、
上がりゆく気温と重なって熱狂の渦を作り出していた。


3rd Act - サバシスター

友人に着いていく形で訪れたWING STAGE。
少し日差しも落ち着く中、姿を現したサバシスター。
リハーサルの時点で私の一番聴いている曲が流れたので、
少々ドギマギしながら本番へ。

あまりに軽い。軽快。
どの曲も軽やかに演奏していて、聴いててずっと体が自然とリズムを取ろうとする。
演者側が笑顔を溢れさせているとフロアにいる私も勝手に笑みがこぼれてしまう。
2人が正面に立って背中合わせでギターを演奏している様とか、
沢山動き回ってにこやかに演奏している様とか、
目を惹く、惹かせる要素が本当に沢山あった。
それでいてドラムの安定感がまた素晴らしくて、
サバシスターはそこそこのBPMで16分を打たせ続けたり、
JPOPではかなりの速さで8分をずっと刻むようなサウンドが多いのだけれど、
それら全てにおいてブレず、ずっとドラムの存在が際立っていた。
それがきっと、サバシスターの爽やかで軽快なサウンドの創始となっているんだと、強く感じるアクトだった。


4th Act - 結束バンド

前方5列目という驚異の運気を(友人が)発揮し、
更に一番端のポジションだった為、
実質の最前とスピーカー前という絶好の位置取りができた。
CDJの際に前方で見たおいしくるメロンパンでも、
5列目の端近くで聴いたサウンドに惚れ惚れしたので、
リハ前から期待を隠せずドキドキしていた。

「カラカラ」のインスト版から始まるリハの時点で、
胸の奥まで届く音圧に体が悦に浸っていた。
続いて演奏されたのは、
直後に出番を控えている04 Limited Sazabysが提供した「UNITE」で、
言われずともサビのドラムの激しさからすぐにフォーリミの音だと分かるような、
それでいてそこに加わるボーカルの声が新鮮で、面白い共存を見せていた。

迎えた本番。
先に言っておくと私はかなりの懐古厨で、
「月並みに輝け」のシングル以降はあまり結束バンドの音楽に触れられていない。
先月にも横浜のCENTRAL FEST.で結束バンドの音楽を聴いたのだが、
本人たちもかなり攻めたセトリと言い張るほどにコアな曲を演奏していた。

しかしこの日は打って変わって、
あまりに順張りで結束バンド自己紹介セトリのような何かを感じた。
一曲目からアニメOPである「青春コンプレックス」が演奏されると、
後藤ひとりのキャラソングでもある「ギターと孤独と青い惑星」に続いていく。
ラスサビ前、熱のこもる、「聞いて 聴けよ」のフレーズからも、
結束バンドが今の日本を背負うほどのバンドであることの証明だと感じられる。
それは先月のCENTRAL FEST.のスローガンが「日本の音楽を世界に」だったということも影響されるが、
「あのバンド」でもひしひしと感じられる音楽としての質の高さが、
声優主体のアニメ由来バンドだとは思えないスケール感を漂わせる。
落ちサビの「手を叩く」のフレーズから皆が高く手を掲げて手拍子をする様も、
アニメバンドとは思えないフェス慣れを感じさせる。
それは演者側にもフロア側にも言えることである。全員がこの雰囲気に慣れている。

「この程よい気温の時期にぴったりな曲を持ってきました。」
という口上から久しぶりに演奏される「青い春と西の空」然り、
その後演奏された「星座になれたら」然り、
結束バンドはあまりに野外が似合うバンドだ。
それでいて、SUNSET STAGEに結束バンドを選んだ人には喝采を送りたい。
この2曲の持つ雰囲気と、
徐々に日の落ちる時間帯の結束バンドが本当に似合っていて、
夕日に照らされる長谷川育美の姿がなによりも眩しく、素敵に見えた。
その姿を目の前で、最前で見れたこと、
きっとずっと瞼に残る思い出となる。
普段はあまり騒がないけれど、
「忘れてやらない」で目が合っただけでなく、
恐らく指差しまでしてくれた長谷川育美の姿を私はずっと忘れてやれない。

最後の一曲に私がずっと聴きたかった「光の中へ」を選曲してくれたのも、
「この時間 この場所 まるで絵空事」って歌いたいのはこっちだよと思ってしまう。
目の前に応援しているバンドがいて、隣には友人がいて、
まるで夢みたいな空間だった。それこそ絵空事だった。
ありがとう、結束バンド。


5th Act - 04 Limited Sazabys

怒涛のスケジューリング故、
ほとんど結束バンドの余韻に浸る間もなく始まったフォーリミのアクト。
ただでさえ速いBPMで刻まれる曲の多いフォーリミの中でも際立って疾走感に溢れる「monolith」から始まると、
そのままハイテンポな曲が次々演奏されていく。
常に高い音程を軽々歌っていくGENの能力値の高さと、
高BPMに対し全くブレない楽器隊が今のフォーリミの立ち位置を作り出している。凄まじい。

MCで話される、結束バンドの話。
先程リハで披露された「UNITE」の制作秘話を話しながら、
折角というノリでセルフカバー演奏が行われる。
バンド間の繋がり、
特に提供する/されるという繋がりは双方のバンドの特性を理解しあわなければならないだろうから、
自然と繋がりとしては密接なものになる。
その繋がりをこのようなフェスで大々的に見せてくれること、
本当にファン冥利に尽きる。

打って変わって「Honey」はゆったりとした曲調のラブソングで、
バックにもゆるくかわいいMVが流れる。
それでもって続く「Keep going」ではフォーリミの曲調が帰ってきて、
それでも歌詞はブレず愛情を歌っていて、
私の抱いていた先入観はゆるやかに解けていった。

そうして始まる「swim」では、
Bメロの歌詞で見事にフロア全員が泳ぐ始末に思わず笑ってしまう。
そうしてヤバTと同じように、最後の最後残った時間で一曲演奏して帰る様。
それがロックシーンの象徴のように思えて、ずっと心を揺さぶられていたアクトだった。


6th Act - ASIAN KUNG-FU GENERATION

経験値が違う。
アクト通してその貫禄に心を奪われていた。
今まで見てきた他のアーティストにはないような厳かな雰囲気と、
それでもそこに確かにあるロックの形。
日も暮れ少しずつ夜になりゆくSUNSET STAGEにあまりに似合うアクト、
この時間のSUNSET STAGEにアジカンを選んだ人には喝采を送りたい。

アジカンの前のSUNSET STAGEには、
アジカンを深くリスペクトしている結束バンドの姿があった。
それは先ほどのフォーリミもそうであるが、
結束バンドを中心にバンド間の繋がりが大きく見えるタイムテーブル構成をしている運営に感服してしまう。
「転がる岩、君に朝が降る」も、
アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」の最終話で後藤ひとりがカバーしていて、
結束バンドにとっても大切な曲である。
そういう曲による繋がりがアーティスト間であって、
そういうアーティストたちを見る人たちがこの蘇我には沢山いて、
音楽ってどれほどまで人を繋ぐのだろうかと感動に耽ったアクトだった。


7th Act - THE ORAL CIGARETTES

メインステージのトリを務めたオーラル。
トリに相応しく、映像演出に留まらず炎まで飛び出すステージに、
フロアの熱気も過去最高のものに。
オーラルはコーレスがかなり多い印象があり、
今回演奏された楽曲もほとんどコーレスがある曲であった。
コーレスに留まらずサビに入るや否や全力で全パート歌うような客もいて、
あまりの熱量に驚いてしまう。
全体的にダークな雰囲気を纏った曲が多く、
「OD」はバックで流れるキャッチーな映像とは裏腹に歌詞はかなり毒強いものになっていたり、
今日出演しているアーティストの中でも際立って暗く強い曲を前面に押し出している印象を受けた。

「この後、俺らに憧れて音楽を始めたCLAN QUEENってバンドが大トリで出るんだ、是非見に行ってくれ」
JAPAN JAMほどの大きなフェスで、3日目のメインステージのトリを任されるオーラルだからこそ、
勿論その姿を追って音楽を始めた人間も多々存在するはず。
私が追いかけているCLAN QUEENも、オーラルの影響を受けている。
そのことをこうやってフェスの場で大々的に発言し、
ニューカマーにバトンを渡す姿。
先程の結束バンドたちにも感じたが、
音楽はこれほどまでに人を繋いでいく。
憧れや羨望は勿論沢山あるし、その憧れを形にしようと人生を捧げる人間もいる。
人の人生を大きく変える可能性を秘めている音楽というものに、
この場にいる全員が熱くなって、時に感動して。
フェスやライブに足を運ぶということは、もしかしたら非合理的なことかもしれない。
でもこうやって、音楽というファクターが、
私の中で、私の友人の中で、見知らぬ観客の中で、
そしてアーティストさんの中で、
生きる力になっていて、モチベーションになっていて、
ライブやフェスという場でそれを確固たるものとする。
如何にもそれが人間らしくて、私には忘れられない光景になった。


8th Act - CLAN QUEEN

バトンが回った。

CLAN QUEENの持ち味は、
ダークで疾走感のあるリリックの中に混ざるyowaの表現力の高さにある。
受け継がれたバトンに対し、いつも以上の煽りを見せる彼ら。
音楽で届いたバトンは音楽で返すのが義理だと言わんばかりに、
いつものMC無しスタイルのまま淡々と、それでも熱気を伴って進むステージ。
これまでの入場から「自白」に入る流れから一転、
この日は「踊楽園」スタートで展開され、
以前はトリに歌われることも多かった「ゲルニカ」も早々に歌われる。
新たな可能性の模索。今後の新曲リリース具合でどういうルーティンを作り出すのか、
その模索の期間かもしれない。
「ゲルニカ」でも思い切り張り上げた声で「歌え!!!」とフロアを煽るyowa。
「救えない」「つまんないね」などの声を震わせた歌詞表現とは対を成すその煽りに、
どこまで声の幅があるのかと感服してしまう。これがCLAN QUEENの持ち味。

フェスでは珍しい寄りの「ファンデーション」という選曲から、
AOiがヘドバンを煽る「APPLE」に繋がる。
増えつつある新曲とともにフェスでも歌う曲の幅が広がっているのは、
このバンドの更なる成長と将来への大きな期待が含まれる。
AOiが受け取ったバトンを皆の前で掲げるかのように、
「愛を持って番狂わせしにきました」と言い放つ姿に熱狂の渦が更に加速するのも、
彼らがまた次の誰かにとっての憧れになるような、
むしろ今ですら誰かの憧れになっているのではないだろうかと、
そうやって音楽は続いていくのだと思うワンシーンだった。

そうしてこの日最後の曲「自白」へ。
今思えばこのフェスの最後にこの曲をやって、
先日に2nd Album「NEBULA」の発表を行ったのは少しばかりの伏線だったのかもしれないと思ったり。
音源より激しく楽器隊が音を動かし、yowaもそれに全力でぶつかっていく。
CLAN QUEENは常に音源以上のものを投げてくる。
ライブになった途端にリミッターが外れるかのように、
楽器隊の躍動感とyowaの表現力が明らかに増す。
だからCLAN QUEENの現地はやめられないし、どこまでも私を虜にさせる。
そんな彼らがこのJAPAN JAMという大舞台でトリを務めたことが本当に嬉しくて、
そんな輝かしいステージを見られたことにも心底嬉しく感じる。


終幕。

初めての野外フェスに、
初めての同行者ありのフェス。
加速度的に新しい音楽の景色を見て、
怒涛の勢いで音楽にのめりこんでいる今が本当に幸せで。
それは私を撃ち抜いてくる曲を作るアーティストさんのおかげであるし、
そのアーティストさんを支えてくれる人たちのおかげであるし、
そのアーティストさんを打ち出す為の場を設けてくれる人たちのおかげであるし、
場合によってはそのアーティストさんを教えてくれる誰かのおかげでもある。
その誰かたちの繋がりがこの日を作り出したし、
その誰かたちの繋がりが今の私を形成している。
人生に大きな彩りを音楽が作り出してくれるし、
こうやって文章にして著したり、或いはカラオケで歌ったり、
そうして自分のものにもしている。
一部の人から見たら軽薄なものとしてあしらわれるかもしれないけれど、
これは私なりのリスペクトであるし、私なりの愛情表現である。
だからきっとこの先もそうやって生きていくし、
音楽とともに私は生きていくんだと、高らかにこの場所で掲げたんだ。
そういう幸せの為に生きるんだ。

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