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心に残った名作映画10選(洋画編)

堅い話が続いたので、今月は趣向を変えて心に残った名作映画10選(洋画編)を紹介します。
 
両親が映画好きだったこともあり、子供の頃からかなり映画に親しんできました。ホラー以外だったら、かなりの本数を観ていると思います。(^^;
 
 
メンフィス・ベル

メンフィス・ベル
(Memphis Belle)

1990年のアメリカ映画で、第二次世界大戦中の1943年、ドイツへの空爆を担ったアメリカ第8空軍のB-17爆撃機メンフィス・ベル号を主題にした実話に基づく映画です。
 
戦争で多くの仲間が失われるなかで、ブレーメンの軍需工場爆撃のため、最後の出撃に飛び立ったメンフィス・ベル。敵機や対空砲火に見舞われ僚機が次々と撃墜される中、デニス大尉が編隊を従えてブレーメンへの再突入を決断するシーンに、有事におけるリーダーの判断力について考えさせられました。
 
フライング・フォートレス(空の要塞)といわれたB-17の雄姿。テーマソングの「ダニー・ボーイ」や「アメイジング・グレイス」が心に響きます。
 
 
ニュー・シネマ・パラダイス

ニュー・シネマ・パラダイス
(Nuovo Cinema Paradiso)

1988年のイタリア映画で、中年を迎えた映画監督が、映画に魅せられた少年時代や初恋に身を焦がした青年時代を回想する物語です。
 
戦後間もないイタリアのシチリア島が舞台。村の唯一の娯楽は教会を兼ねた小さな映画館だけでした。戦争で父親を亡くしたサルヴァトーレ少年は、映写技師のアルフレードとのふれあいを通じて映画や人生を学び、そしていつしか彼自身が、映画の主人公のようなドラマチックな人生を歩んでいくのでした。
 
アルフレードが語る「人にはそれぞれ従うべき星がある」、「ノスタルジーに惑わされるな」などの言葉や、30年ぶりの帰郷で母親が口にした「ここには過去の亡霊がいるだけよ」といった言葉。そして随所でシネマのスクリーンに映し出される情熱的に愛し合う男女の姿。それらは、人生は短くはかないものだからこそ、過去や未練にとらわれず今を懸命に生きることの大切さを投げかけているように思いました。
 
エンニオ・モリコーネによる「愛のテーマ」などの美しい旋律が、作品を更に引き立ててくれます。
 
 
きみに読む物語

きみに読む物語
(THE NOTEBOOK)

2004年のアメリカ映画で、ニコラス・スパークスが発表した小説を映画化したものです。
 
認知症を患い過去を思い出せずにいるアルツハイマー症の老女と共に療養施設に入寮しているデュークは、ノートに書かれた物語を彼女へ読み聞かせる。この映画は、単なる恋愛映画に留まらず人間愛を描いたもので、物語は終盤にある奇跡を起こします。その瞬間も感動的ですが、主人公のデュークの言葉も心に残りました。
 
「私はどこにでもいる平凡な男だった。でも一つだけ誰にも負けなかったことがある。命がけである人を愛した。私にはそれで充分だ。」
 
こんな風に言い切れるなんて、とても「格好いい」生き方だと思います。
 
 
アポロ13

アポロ13
(Apollo 13)

1995年のアメリカ映画で、アポロ13号を主題にした実話に基づく映画です。
 
アポロ13号は地球から約32万キロの地点に到達し、月までもう少しのところまで迫った頃、ヒューストンからの指示で宇宙船の液体酸素タンクを攪拌した時、爆発が起こり貴重な酸素が船外に漏れ出します。
 
Houston, we have a problem.(ヒューストン、問題が発生した...)
 
その後、アポロ13号の月面着陸計画は廃棄され、どのようにして3人を地球に生還させるかが焦点となっていきます。船内の3人と、主席管制官を中心とする地上スタッフが一丸となって知恵を振り絞る。チームワークの重要性や、危機におけるマインドのあり方など、たくさんの学びがありました。
 
それにしても、サターンⅤ型ロケットの打ち上げシーンは、堂々たるBGMとも相まって何度観ても感動的です。半世紀も前にこんな宇宙ロケットを開発したアメリカは本当に凄いなと、つくづくそう思ってしまいます。
 
 
ホテル・ルワンダ

ホテル・ルワンダ
(Hotel Rwanda)

2004年のアメリカ映画で、100日間で100万人虐殺されたといわれる1994年のルワンダ虐殺を主題にした実話に基づく映画です。
 
フツ族過激派が穏健派やツチ族を虐殺するという異様な状況下、2,000人近くの避難民を自分が働いていた首都キガリの高級ホテルにかくまったポール・ルセサバギナ。逃げ惑う人々の群れ。冷酷非情な国際社会の対応。追い詰められても、何とか知恵を振り絞って一人でも多くの命を救おうとする主人公の敢然とした姿に、人として如何に生きるべきかを考えさせられました。
 
主題歌の「ミリオン・ヴォイス」(Million Voices)が胸に響きます。
 
良かったら、こちらもご覧ください。
☞ 廉直高潔の士・杉原千畝
日本の難民政策の在り方について考える
 
 
コンタクト

コンタクト
(Contact)

1997年のアメリカ映画で、天文学者カール・セーガンによるSF小説を映画化したものです。
 
地球外生命体の探査に情熱を捧げる研究者エリーは、ある日、ヴェガの方向から人工的な信号を受信。その信号には乗り物の設計図が組み込まれていて、最終的にエリーはその乗り物でワームホールを通過し、宇宙のどこかで父親の姿をした地球外生命体と接触するという壮大な作品です。
 
元々、宇宙少年だった私はこの作品の世界観にあっという間に引き込まれました。今でも本当に大好きな映画のひとつです。「なぜ我々はここにいるのか、我々はいったい何者なのか」 映画の中でエリーが語ったその問いは、今もなお、私の心に燻っています。
 
テーマは宇宙に留まらず、科学至上主義にも警鐘を鳴らす。この宇宙はあらゆる生命に対し、敬虔さを失わず調和と共に生きていくことを求めている、そう思いたくなるような作品でもあります。BGMも、とても素晴らしいと思います。
 
"The universe is a pretty big place. If it’s just us, seems like an awful waste of space." (宇宙はとてつもなく広い、もし地球人だけのものだったら広い宇宙がもったいない)
 
私たち人類が宇宙の高度な知的生命体と肩を並べるくらいに成長したその日、初めて「コンタクト」が可能になるのかもしれませんね。良かったら、こちらもご覧ください。
UFOにまつわる話(前編)
UFOにまつわる話(後編)
 
 
モダン・タイムス

モダン・タイムス
(Modern Times)

1936年のアメリカ映画で、チャップリンが監督・作曲し主演した喜劇映画です。
 
文明が進んで、個人の尊厳が失われて労働者が機械の一部のようになっている世界。主人公のチャーリーは、何度も不遇に見舞われても明るさと希望を失わない。孤児として貧しい暮らしをしていた少女が、チャーリーの言葉や生き方に励まされて強く生きていこうとする。
 
チャップリンの作品の中で一番好きな映画かもしれません。何度も振り出しに戻ってはイチから出直し、笑顔を絶やさずたくましく生きる姿に、「本当の豊かさ」や「本当の優しさ」とは何かを考えさせられます。
 
この映画のためにチャップリンが作曲し、後に歌詞がつけられた「スマイル」も大好きな曲のひとつです。
 
"You'll find that life is still worthwhile, if you just smile." (笑顔でいれば 、人生まだ捨てたもんじゃないと思えるから)
 
 
天使のくれた時間

天使のくれた時間
(The Family Man)

2000年のアメリカ映画で、1946年のドラマ「素晴らしき哉、人生!」(It's a Wonderful Life)をモチーフにした作品です。
 
1987年、空港から仕事に向かう主人公のジャックは、恋人のケイトから「嫌な予感がする」と言われ引き留められるが、仕事の成功が2人のためになると信じて旅立つ。13年後、ジャックは大手金融会社の社長になり大きな成功を収めていたが、結局、ケイトとは結ばれなかった。
 
クリスマス・イブの夜。立ち寄ったスーパーで謎の青年キャッシュと出会ったことをきっかけに、ケイトと結婚して平凡な家庭人として暮らす、これまでとは違った別の人生を歩み始める。
 
仕事に生きるか、家庭に生きるか。「これから起きることは、あんたが招いたんだ」、「きらめきは一瞬だ、永遠には続かない」など、謎の青年キャッシュの放つ意味深な一言一言に、つい考えさせられてしまいます。
 
 
ライオン・キング

ライオン・キング
(The Lion King)

1994年に全米で公開されたディズニー長編アニメを、CG版としてリバイバルした大自然と生命の賛歌。舞台はタンザニアのセレンゲティ国立公園といわれています。
 
動物たちの王国、プライド・ランドの王であるライオンのムファサに、次の王となる息子シンバが誕生。儀式に大勢の動物たちが集まりシンバを称える。一方、ムファサの弟で王に選ばれなかったスカーは、次第にムサファとシンバへの恨みを募らせていく。
 
子供向けの映画だと侮ってはいけません。あらゆる生命は、大自然の調和の中で生かされ、死さえも生命の営みの一部である。大いなる者はやがて死に、残された者は成長を促される…。ちゃんと死生観について考えさせられる作品に仕上がっています。
 
アニメ版の3部作もそうですが、奏でられる歌やメロディーも最高に素晴らしいです。
 
  
ダンス・ウィズ・ウルブズ

ダンス・ウィズ・ウルブズ
(Dances with Wolves)

1990年のアメリカ映画で、ケビン・コスナーが私財を投じて自ら監督・主演を務めた作品です。
 
19世紀後半、主人公のジョン・ダンバー中尉は、見渡す限りの大平原の砦で自給自足の生活を始める。ある日、スー族のインディアンと遭遇。翌日、軍服に身を包み星条旗を掲げたダンバー中尉はスー族の野営地に向かった。やがて賢明で思慮深い「蹴る鳥」や彼の仲間たちと心を通わせていく。
 
荒々しく弱者を迫害し征服しようとする軍のやり方に真っ向から反旗を翻し、人として正しい道を貫こうとする孤高な生き方に共感すら覚えます。
 
スー族の「風になびく髪」が崖の上からダンバーを見送るとき、何度も何度も「俺は、いつまでもあんたの友達だ!」と叫びます。若い頃、劇場で観てとても感動したことを覚えています。今もなお、何度観ても涙が溢れて胸が熱くなるラストシーンです。
 
荘厳なBGMが、どこまでも続く雄大な大平原と見事なまでにマッチしていて、感動を更に引き立ててくれます。本当に名作中の名作だと思います。
 
 
おわりに
映画は、時に人を励まし、邪心を洗い流し、そして「人は如何に生きるべきか」を考えるきっかけを与えてくれます。
 
同じ映画でも、年齢や経験を積み重ねると思わぬところで涙するものです。自分が良いと思う映画は、何年かおきで構わないので、是非、繰り返し観て下さい。そのたびに、若かった頃とはまた違った視点や発見に啓発されると思いますので。
 
本当に良い名作映画とは、そういう映画なのではないでしょうか。
次回は「邦画編」です。