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点字ブロックの日とは何か 世界初の日本発明と課題

点字ブロックは、日本発の静かな発明です。
けれども、その存在が当たり前になるほど、本来の意味は見えにくくなります。
世界初の仕組みが何を守り、いま何に妨げられているのかを考えます。


日本が発明し、世界へ波及した点字ブロック

3月18日は「点字ブロックの日」だ。1967年のこの日、岡山市の国道250号原尾島交差点付近に、世界で初めて点字ブロックが敷かれた。正式の呼称は「視覚障害者誘導用ブロック」というそうだ。

考案したのは地元の自営業者、三宅精一氏。目の見えない人や見えにくい人が安全に歩けるように線状と点状の突起で道案内をしようという発想だった。点字ブロックの日はその日付に由来し、日本記念日協会の認定を受けている。

もともと点字は言葉を指先で読めるようにしたものだ。点字ブロックは道を足裏や白杖で触れて”読める”ようにした。この過程は「視覚障害者が読めなかったものを、別の感覚で読めるようにする」という一本の筋でつながっている。

QRとは別のコードが残す問い

よく見ればQRコードも点の集合体だが、こちらの起源は工場の部品管理だ。生産効率のために生まれたコードと、尊厳のために生まれたコードとでは問いの出発点が違うといえそうだ。

点字ブロックの発明から約60年。視覚障害者の視覚を補い、外出を支援する主役はスマートフォンのアプリやAIグラスへと移りつつあるように見える。とはいえ、「道具があるのだから、本人が工夫すればよい」という空気が忍び込むとしたら、公共の責任は静かに個人へ転嫁されていく危うさもはらんでいる。

点字ブロックの上に無造作に置かれた自転車、塞がれた通路——こうした障害を問題にしなければならないのは街を設計する側なのか、歩行者自身なのか。三宅精一氏が世界に先駆けて道に敷いたのは、そんな問いだったのかもしれない。


参考情報リンク

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