【私の本音】皮膚癌が導いてくれた、私と繋がる道標
昨年末に皮膚癌が見つかって
今年に入って自分の身体と向き合うことが増えた。
そんな私が自分と繋がる旅路で感じていたことを書いてみることにした。
自分の身体に、ずっと無頓着だった。
私自身、自分の身体に対しては割と無頓着で、
日焼け止めも塗らずに島では暮らしていたし、
子どもの頃は寝癖のままで登校するもんで、
『ゆうちゃん、また寝癖〜』としょっちゅう言われるほど。
お化粧もほとんどしないし、あまり興味が無かったので、誰よりも支度は早いタイプ。
女友達と旅行に行くと誰よりも早く寝て、誰よりも支度早いので、少年のよう、、と言われていた。
大学生の時、寝坊して起きて15分後にいつもの電車に乗り、友人に『15分前に起きた。』って伝えたら驚愕されたこと数回・・・。w
歯磨きだけして着替えて出た、みたいな、そんな女子大生だったのです(それ、どうなん?)
それでも、コンプレックスだけは色々とあって、
ガリガリの体型や、猫背や、一重瞼だとか、、
自分のことは決して好きになれなかった。
いつもどこか自信がなくて、
何をやったって体質だから、とか
胃腸が弱いから、とか
言い訳をしながら本気で向き合うということをしてこなかったように思う。
自分の身体と向き合うと
『見たくないことに向き合わなきゃいけない気がしていた』からかもしれない。
皮膚癌が見つかって
鼻の下にほくろとも違う何だか不思議なシミが出来たのは数年前。
あまりに気になって、一度レーザーで取ろうと思ったら、あまりの痛みに断念。打ったところも、全く消えず。
それから、仕方ないなぁ、と思いながら放置していたものの、段々と濃くなっていく気がする。。
よくよく見てみると、黒さも歪な模様みたいになっているので、やっぱりホクロじゃなさそう。。。
夫からも『そこ、濃くなってるね』と言われたので、
やっぱり一度皮膚科に行ってみよう、とのことで行くことに。
皮膚科に行って、先生に診てもらうと
すぐに『あんまり良いものじゃなさそうだから、一旦検査に出しましょう』とすぐに一部を病理検査に出すことに。
それでも、その時は「悪性ではないだろう・・・」と楽観的に考えていました。
検査結果を聞きに行くときも特にどきどきもせずに診察室に行くと
先生から「早く調べておいてよかったよ。悪性だったので、早めにとりましょう」と。
診断名は「基底細胞癌」というものでした。
基底細胞癌とは
表皮の基底細胞や毛包を構成する細胞から発病する皮膚癌です。皮膚癌の中でも最も発生数が多い癌です。はっきりした原因は不明ですが、紫外線・外傷・放射線・やけどのあと(熱傷瘢痕)が発症の原因となることがあります。
まず、現時点では命に係わる状態ではないから安心して、ということ
それでも転移している可能性などないか、腫瘍から少し広げた範囲で切除する必要があるとの話がありました。
11月にそのことを聞いたので、もし手術をするなら、年内のうちがいい、と
早めに手術の予約をして、新年を迎えたい。
そう思い、最短スケジュールで手術の予約を入れました。
自分でも驚くほど、冷静に、迷わず切除を決めました。
もしかしたら、見えない場所にあったら、
他の方法が何かあるんじゃないか?とか、
手術で切除することに抵抗があったかもしれません。
だけど、顔の1番目に付く場所でもあり、
このまま放置しておくと、黒い腫瘍は広がり大きくなり、
転移の可能性もある、ということもあり、
早い段階で切除する、という選択肢しか考えられなかった。
最初は鼻の下というこんな場所にどうして、、、と思っていたのだけど、
この場所に出来て居なかったら、気にせず放置していたと思うと、この場所に出来てくれたおかげで早く気付くことができたんだと感謝しています。
切除の範囲によっては皮膚移植などが必要で、大きな病院で手術が必要だったのですが、
私の場合はギリギリ移植はせずに皮膚を繋ぎ合わせて縫うことが出来そう、とのことで、皮膚科での手術(約30分)で切除してもらうことができました。
麻酔をするので、手術自体は痛くないのだけど、
麻酔が痛い。
それでもこの麻酔の場所もまだ鼻の下という皮膚の厚い場所だったからそれも救いなのか、と思う。
術後の変化に葛藤と
腫瘍から2ミリ位の範囲を切除して
絞るように縫ったので、
術後は唇の位置が片方だけ上がった感じになって、
このままの顔になるんじゃないかと、不安になりました。
その日から、傷口を考慮して抗生剤を出されて飲むことになりました。
日頃抗生剤を飲むことはほぼしないし、
飲むと体調が悪くなることが多いので、抵抗感があったのだけど、
今回ばかりは未知数だったので、先生の言うことを聞いて飲んでいました。
そしたら案の定、お腹は下すし、気持ちは悪いし、体調が優れない日々が続きました。
手術とかよりも、その後の投薬治療が私は参るんだな、、、と思った。
自分の身体が自分の身体じゃないような違和感。
そこに戦っているととにかくしんどくなってくる。。。
薬が必要な時があるのはわかっているけれど、
自分の免疫力の力も信じてあげたい・・・。
そんなこんなで年末あたりは、何だか自分の身体が自分の身体じゃないような喪失感と共にもがいていたような時間を過ごしていたのです。
抜糸を終えて、ひきつっていた皮膚が少しばかり戻ったことに安堵した。
それでも口を開けて笑うと、左側の唇だけ傷口にひきつられて
おかしな感じになってしまった。
元々笑うことは苦手だった。
自分の笑顔に自信が無かった。
自分の笑顔が好きになれなかった・・・
手術後の引きつった唇が
さらにそれを加速させたようになった・・・
あぁ、もう口を開けて笑うことが出来ないかもしれない・・・
そんな風にさえ思った。
だけど、傷口が治るにつれて、ひきつれも良くなってくると思います、と言われ、希望が持てた。
半年ほどの術後の経過
手術をしてから半年近くたとうとしている。
傷口は最初よりかは全然良くなった。
だけど、1か月位経った頃に、固くしこりっぽくなっているのに気づいて
先生に相談したら
「深くまで切っているので、皮膚が反応してケロイドのようになっていると思う」
ステロイドテープと漢方薬で治療していきましょう、とのことになった。
ステロイド?!嫌だなぁ~と思ったけれど
そんなことも言ってられない・・・調べれば調べるほど
自然治癒は出来ない・・・と出てくる。
ステロイドテープで盛り上がった皮膚が平らになっていくまで
付けていくか、
ステロイド注射をして一気に平らにするか?と提案があったので、
「テープがいいです・・・」と伝えた。
最初の一か月はテープと漢方薬で治療をスタート。
テープは貼るだけなので、ほとんど影響はなかったのだけど
漢方薬がとにかく合わない・・・
昔から合わない漢方薬を飲んでいると
腹部膨満感や吐き気やめまいが出てくる・・・
何となく、これも合わないな・・・と思い漢方薬を飲むのはやめた。
テープは貼り続けて5か月ちかくが経つ。
良くなった気もするけど、まだまだ治っていないような気もする。
最近はちょっと炎症気味でピリピリとした痛みを感じている。
「ステロイドテープは一旦やめてみてごらん?」という自分の内側からの声が聞こえてきたような気もしている。
思いがけなかった心の変化
皮膚癌が見つかったおかげで
たくさん良いことが起こっている。
だって、こんなに今まで自分の身体と向き合ってあげることはしていなかった。
自分の身体なのに自分の身体に無頓着に過ごしていたのだから。
今年に入って「身体」が大きなテーマになった。
・セルフラブの写真を撮ってもらうことにした。
・自分のコンプレックスになっていた部分をちゃんと見に行ってみることにした。
・身体の専門家の方たちの元へ足を運ぶことを決めた。
・自分の笑顔を好きになるために表情筋のケアを始めた。
・自分を表現するファッションを思い切り楽しむことを決めた。
これらのことは、今までどこかで後回しにしたり、見ようとしていなかったことでもあった。
自分のことにいつも自信が持てなくて、
ちゃんと向き合っていくことに怖さを抱えていたからだ。
だけど、ちゃんと向き合うことが出来る機会を作ってもらえた。
この傷口は自分の力で治癒することができるんだ。
そう思った出来事。
これからも、もっとやさしく、もっと誠実に、自分の身体と、心と、生きていきたい。
そんなふうに思えるようになったことが、私にとって一番大きなギフトでした。
