選挙結果振り返り(2026 7.26投票)
佐賀県で「原発」「最終処分場」の是非を問う選挙が行われましたが、選挙結果を伝える大手メディア記事と、実際に争点となったものは違うので是非当記事で御確認いただきたく存じます。
◎岩手県・花巻市議会議員選挙(定数26/31人)
現職16人、元職3人、新人12人が立候補し、党派別では公明、共産、社民が2人ずつ、国民民主が1人立てた、女性候補3人の選挙は、元職1人、新人4人が落選。 女性候補は全員当選しました。
共産2人に社民2人出ていた左派政党のガチンコ対決は両政党全員当選するとなりました。 共産候補は20位と25位で総得票数1,905票に対し、社民候補は16位と23位で総得票数2,167票と、前回に続いて社民が共産を上回っています。
両党とも改選前の3議席から2候補に絞っての選挙。 花巻市議会は会派結成に3議席必要なので単独会派結成は出来なくなりましたが、当落ラインが800票なのでどちらも3議席確保は難しく手堅い結果を得たと言えるでしょう。 何なら共同会派を組むという手も有るので。
その当落ラインですが、最下位当選したのが国民民主候補でした。 伸び悩んだ結果に誰も応援に入らなかったのかな? と確認したら、スケベ玉木代表が最終日に入ってテコ入れしていました。 それでこの順位は・・・
確かに候補が50代男性という地味目の候補で、岩手の国会議員は比例復活の衆院議員がいるだけと勢力が固まっていないとはいえ、この結果は意外でした。
なお、「純国産の核保有を」という無茶すぎる公約を立てていた30歳の若者は、最下位落選となり、ひと安心。
SNSを見ると政治への関心は(方向性はともかく)高いようなので、そのうち雨後の筍のように出てきているインディー右翼政党なんかに拾われるかもしれませんね。 まぁ、そうなっても結果は同じだと思いますが。
◎山形県・尾花沢市長選挙
2期目を目指す現職に、会社代表が挑む一騎打ちは、会社代表が初当選しました。
60代の現職は2019年の市長選で226票(2.2ポイント)差で当時の市長に敗れたものの、2023年に再び出馬し僅か4票(0.04ポイント)差でリベンジを果たし当選。 今回2期目を目指し自民の推薦を受けて出馬しましたが、なんと政治経験の無い新人に約2,000票もの差をつけられ落選となりました。
その新人は30代男性。 埼玉県出身で東京大学在学中に地域おこし協力隊として尾花沢市で活動し、卒業後は総務省に入り地方創生を担当。 退職後はコンサルティング会社を立ち上げ、業務委託で尾花沢市の地域づくりアドバイザーを務めており、他県出身ながら尾花沢市の実情を把握していて市と仕事をした経験も有る人なので、あまり突飛なコトはしないように見えますが、どうなるでしょうか。
それにしても、新人は若さと勢いで波に乗ったコトに加え非自民系市議(14人中、おそらく5人)の支持を受けていたようですが、だとしても自民推薦を受けた「2期目を目指す現職」が負けるというのは・・・ よほど市民に支持されていなかったのでしょうか。 何はともあれ、楽しみな首長がまたひとり誕生しました。
◎茨城県・常陸太田市議会議員選挙(定数16/20人)
前回から定数が1議席減り、現職11人、元職1人、新人8人が立候補。 党派別では公明、立憲、共産が1人ずつ立てた、全員男性の選挙(オイオイ…)は、現職1人、新人3人が落選しました。
前回は自民が公認を4人に出していましたが、1人が市長になり1人が任期途中に逝去。 残り2人が今期限りで引退となり、今回はゼロでした。 どうせ自民は無所属で当選した議員も囲んで多数会派を形成するので公認がいようがいまいがあまり関係ないのでしょうが、党の看板を掲げる効果が有るなら公認を出すハズなので・・・ 地方における自民の現状が垣間見える気がします。
共産は70代で唯一の女性議員だった現職が引退し、60代の新人を擁立し、14位で当選しました。 前回(定数17/19人)の共産候補が同じく14位の1,288票で、今回が940票。 約3割票が減っておりピンチでしたが、落選した3候補が全然票が獲れなかったコトが幸いし、議席を守っています。
また、立憲が30代の新人を立てて5位で当選。 常陸太田市を含む衆院茨城4区は「梶山王国」で立憲(中道)は候補も立てられない状況を鑑みれば良い結果だと言えるでしょう。
ただ、選挙カー、タスキを見ても「立憲民主党」の文字が見つからず、選挙公報とポスターに小さく書かれている程度だったので、党の看板による当選だとは言い切れない点が・・・ とにかく、頑張ってもらいましょう。
◎茨城県・常陸大宮市議会議員選挙(定数16/17人)
無投票だった前回から定数を2議席減らして行われ、現職12人、元職1人、新人4人が立候補。 党派別では自民、公明、共産が1人ずつ立てた、女性候補1人(ここも少ないなぁ…)の選挙は、現職が落選しました。
公明が改選前の2人から1人になっていますが、選挙が行われた8年前の市議選(定数18/19人)で公明は2位と4位な点と今回の選挙が “定数プラス1” な点を見るに、候補を絞ったのではなく後継候補が見つからなかったのだろうと思われます。 公明も、後継問題は深刻です。 なお公認候補は2位で当選しています。
共産は70代の現職が引退し、60代の新人を擁立し7位で当選。 8年前の選挙が15位と18位なので順位がアップしたのは良い結果です。
そんなコトよりこの選挙は驚くべき点が2つあり、ひとつは唯一の落選者が唯一の女性候補で、常陸大宮市議会は野郎ばっかりになってしまったコトで、もうひとつは投票率が8年前の59.23%から今回はなんと、23.66%まで下がったというコト! 2024年の市長選が53.55%有ったので選挙に一定の関心を持っているハズなのですが、この体たらく。
先述した、隣町の常陸太田市議選は53.52%だったのにコレは・・・ 相当恥ずべきコトですよ。 有権者はもちろんですが、市民の関心を引く選挙が出来なかった候補者も猛省していただきたい。
※7/28追記
投票率23.66%は当日の投票率で、期日前投票を加えた最終の投票率は「51.24%」でした。 お詫びして訂正申し上げます。
私が選管発表ではなく選挙ドットコムの数字を見たのが原因です。
◎埼玉県・杉戸町長選挙
2期目を目指す現職に、元杉戸町議の2人と元宮代町議の3新人が挑む選挙は、現職が2選しました。
現職は自民公認で市議を3期務めたアト2021年の町長選に出馬し落選しましたが、当時の市長が病気で辞職したコトを受けて2022年に行われた市長選で新人4候補の激戦を制し初当選。 今回も市内各地で「出発式」を行なっており組織の強さが見え、松伏町長や加須市長、伊奈町長に地元選出の三ッ林裕巳衆院議員(自民)が応援に入り、2位に806票(5.7ポイント)差をつけて勝利しました。
前回484票(3.1ポイント)差で敗れた50代女性候補は市長選落選後、町議に戻り再度辞職し二度目の町長選。 今回は国民民主の推薦を受けての出馬で、地元から出て比例復活した橋本幹彦衆院議員(国民民主)が応援に入ったほか、“気がつけば国民民主に入った” でお馴染みの上田清司元知事兼参院議員も駆けつけましたが、前回より差をつけられて敗れました。
前回の市長選で3位だった60代男性も翌年の市議選で当選し1期3年務めてからの再挑戦で市長を目指しましたが、またしても3位。 今回は「落選後も法務大臣を続けた」でお馴染みの牧原秀樹氏の応援を受けた効果が出て票が5割増しに2位に肉薄したものの、及ばず。 2位の候補も含め、せめて市議は1期4年やってくれないと市民の目は厳しくなってしまうでしょうに。
それにしても、かつて埼玉県では上田元知事の応援を受けるというのは大きなチカラとなったハズですが、国民民主に入った今となってはその威光も消えてしまったようです。 国会議員となった当初は新たなる枠組みを作るキーパーソンになるのでは? と言われていたものですが、今や国民民主の「一兵卒」だもの。 そりゃそーなりますわな。
◎愛知県・知立市議会議員選挙(定数20/27人)
現職16人、新人11人が立候補し、党派別では公明、共産が2人ずつ、立憲、減税日本が1人ずつ立てた、女性候補5人の選挙は、現職3人、新人4人が落選。 女性候補は4人当選しました。
共産は2候補立てて議席維持を狙いました。 現職が御年81歳の最年長候補なのが気になるトコロでしたが、14位と18位で当選。 議席維持に成功です。
立憲は現職が5期目を目指して立候補。 民主党~国民民主~(無所属)と流れ、今回初めて立憲の看板で戦いましたが、結果は17位。 立憲に移った効果は特に無かったようです。
そしてこの選挙は減税日本が候補を立ててきたのが最大の注目でした。 2024年11月に行われた市長選で河村たかし氏が応援した元県議が自民+立憲+公明+国民民主の相乗り候補に敗れたものの接戦に持ち込んでおり、一定の票が見込まれると見ていましたが、なんと2位で当選。 百田一門の日本保守党と袂を分けて改めて減税日本を拡大する道を選んだ河村たかし氏ですが、未だ人気は健在のようです。
あと、日本で唯一の「統一教会信者」を堂々と名乗る候補が通算6度目の出馬をしました。 今年3月の金沢市長選に出た日本支部トップの人でも「統一教会」を隠したってのに、この人は常に選挙公報に「世界平和統一家庭連合 会員」を載せ続けている強者なのですが、過去5回の選挙は全て最下位。 今回も記録更新だろう、と思っていたら、なんと25位に入り6度目にして最下位脱出に成功してしまいました。
三河地区の国際勝共連合は3年前の統一地方選で特定候補(政党)を狙った落選運動的な動きをしていたので、(落選したとはいえ)こーいうトコで変に自信持ってほしくないのですがね・・・
◎佐賀県・玄海町長選挙
3期目を目指す現職に、町の元課長が挑む一騎打ちは、元課長が初当選しました。
玄海町は高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)の最終処分場選定に手を挙げ、調査の第一段階にあたる「文献調査」を終えています。

ここから第二段階の「概要調査」に進むかどうかを決める重要な選挙、のハズなのですが、現職は言葉を濁し新人は慎重と両者態度がハッキリしません。 なのでこの選挙は最終処分場が争点ではありませんでした。
その代わりに最大の争点となったのが、「ローカル5G問題」。
大手の通信会社による5Gではなく、町独自で5G網を整備しスマート農業や防災に活かそうとしました。 が、
町が事業を任せた会社が破産。 交付していた10億5,000万円の大部分が回収不能になるという大失敗をやらかしてしまい、新人は当然、責任を追及する姿勢を見せているのに対し、現職は「機材は町に残っているので、それを有効活用する」と未だ利用するとしていましたが、いくら文献調査で20億入って、且つ玄海原発もあって財政に問題が無いとはいえ、それは許されませんよね。
と、いうワケで、この選挙を結果を伝える記事で「最終処分場を推進した現職が落選」と、さも新人が処分場に反対したような見出しが書かれていますが、あくまで「慎重」という立場なので、あまり期待しないように。
考えてみて下さいな。 一度国から20億貰って、書類の調査を受けたダケで「やっぱりやめま~す」なんて、国に言えると思いますか?
以上です
当選された皆様の御活躍をお祈り申し上げます
「選挙結果振り返り」テーマ曲
ミチルンサトコ / 果てしないニッポン
メンバーシップ参加者を募集中です
取材費捻出のために御協力をお願い申し上げます
いいなと思ったら応援しよう!
もし宜しければサポートをいただけると大変嬉しいです! いただいたサポートは今後の取材費として使わせていただきます。