見出し画像

【脳健康】脳の炎症を消し去り、集中力を取り戻す「ブレイン・フード」の科学 2/3 【地中海へGO?】

ということで前回からの続きです。



まえがき


前編では、脳のパフォーマンスを低下させる最大の原因が「脳の慢性炎症」にあること、そしてその炎症が日々の食事、特に糖質の過剰摂取や酸化した食品によって引き起こされることをお話ししました。

中編では、逆に「どのような食事を摂れば脳は若返るのか」という問いに対し、現在最も信頼性の高い科学的回答とされている食事法、そしてその驚くべきメカニズムについて深掘りしていきます。



世界のエグゼクティブが注目する「MIND食」の全貌


現在、世界中のリーダーやエグゼクティブ、そして脳科学者たちが最も注目している食事メソッドがあります。
それが「MIND(マインド)食」。

MIND食とは、もともと心臓疾患の予防に効果があるとして知られていた「地中海式ダイエット」と、高血圧を防ぐための「DASH食」を組み合わせ、さらに最新の脳科学の知見を加えて「脳の認知機能維持」に特化させた食事プログラムです。

ラッシュ大学医療センターの研究によれば、このMIND食を厳格に実践したグループは、認知症の発症リスクが53パーセントも低下し、たとえ「ゆるい実践」であっても35パーセントのリスク低減が見られたという驚きの結果が出ています。

MIND食が推奨する食品は、非常にシンプルです。

推奨されるもの
緑黄色野菜、ナッツ類、ベリー類、豆類、全粒穀物、魚、鶏肉、オリーブオイル、そして少量のワイン

極力控えるもの
赤身の肉、バター、チーズ、お菓子、揚げ物など


この食事法が「天才たちの選択」と呼ばれる理由は、単に長生きするためではなく、常にクリアな思考と、高い集中力を維持するための「脳のメンテナンス・プログラム」として非常に理にかなっているからです。



脳の柔軟性を左右する「オメガ3脂肪酸」の魔法


なぜMIND食、特に魚やナッツに多く含まれる成分が脳に良いのでしょうか。
その核心にあるのが「オメガ3脂肪酸」です。

私たちの脳の約60パーセントは、脂質でできています。
中でも神経細胞(ニューロン)の表面を覆っている「細胞膜」の質が、思考のスピードや情報の伝達能力を大きく左右します。

イメージしてみてください。
あなたの脳細胞の膜が、冷えて固まったバターのような状態だったとしたら、情報の行き来はスムーズに行われるでしょうか。

オメガ3脂肪酸(青魚に多く含まれるDHAやEPA、アマニ油やエゴマ油に含まれるαリノレン酸)は、常温でも固まらない非常にサラサラとした油です。
この脂質が細胞膜に取り込まれると、膜はしなやかで「柔らかい」状態になります。

細胞膜が柔らかくなると、神経伝達物質の受容体がスムーズに動き回り、情報のキャッチボールが高速化します。

つまり、オメガ3を十分に摂取することは、脳の通信回路を光ファイバーにアップグレードするようなものなのです。

50代後半からは、脳細胞の酸化が進み、細胞膜が硬くなりやすい時期です。
だからこそ、質の良い油を選んで摂取することが、そのまま「頭の回転」を維持することに直結します。



「何を食べるか」よりも「何を食べないか」が重要である理由


MIND食や地中海式を実践する上で、多くの人が陥る間違いがあります。
それは「良いと言われるものを食べさえすれば、他は何を食べていても大丈夫」という思い込みです。

しかし、最新の栄養学における解決の理論は、それとは真逆です。
脳のパフォーマンスを維持する上では「何を食べるか」と同じか、それ以上に「何を食べないか」が重要になります。

その最大の標的が「超加工食品」の排除です。
超加工食品とは、スナック菓子、カップ麺、冷凍ピザ、菓子パン、清涼飲料水など、複数の工程を経て工業的に製造され、保存料や着色料、甘味料などが大量に添加された食品を指します。

これらの食品に共通しているのは、栄養素が削ぎ落とされている一方で、脳の炎症を加速させる「精製糖」「酸化した油」「過剰な塩分」がセットになっている点です。
たとえサプリメントでオメガ3を補給していても、同時に超加工食品を食べていれば、脳内の炎症の火にガソリンを注いでいるようなものです。

50代後半からの知的アンチエイジングは、引き算から始まります。
まずは、あなたの食生活からこれらの「脳の毒」を少しずつ遠ざけること。
それができて初めて、MIND食という「脳の特効薬」が真の力を発揮し始めます。


まとめ:脳を「投資対象」として扱う


私たちは、自分のキャリアや資産の運用には熱心ですが、そのすべてを司る「自分の脳」というハードウェアの運用には、意外と無頓着になりがちです。

「天才」と呼ばれる人々は、自分の脳を最高のパフォーマンスで稼働させ続けるために、食事を一種の「投資」と考えています。
彼らが選ぶ一枚の青魚や一掴みのナッツは、単なる空腹を満たすためのものではなく、数時間後の、あるいは数年後の明晰な思考を買うためのコストなのです。



蛇足2

前回の蛇足でも書きましたが、私はお菓子大好き。
ソーセージ類も大好き。
そう、「超加工食品」が大好き。
「超」ってついてるからかっこいいとまで思ってる。
ではどうしたらいいのか。
てゆうかどうしたらいいの?
果たして次回までに対策は思いつくの?



それはさておき次回【後編】では、このMIND食の理論を、忙しい現代の生活の中でどのように実践していくかという「具体術」を考えていきます。
コンビニの棚から何を選ぶべきか、午後の眠気を防ぎつつ集中力を維持するランチの選び方など、今日からすぐに使える脳力アップ献立術をご紹介しましょう。


ーー INDEX(まとめ記事)のINDEX ーー


 



いいなと思ったら応援しよう!