【大人の勉強法TOP7】第2回:【逆算】最短で結果を出す。テキストを読み込む前に「過去問」を解く理由
まえがき
前回は、勉強を習慣化するためのハードルを極限まで下げる「0を避ける」マインドセットについてお話ししました。
習慣の土台ができたら、次に必要になるのは学習の全体戦略です。
大人の勉強において最も避けるべきは、あてもなくテキストの1ページ目から順番に暗記しようとすることです。
限られた時間で最短で結果を出すためには、最終的なゴールである本番から逆算して学習ルートを設計しなければなりません。
そのための最強のツールが過去問です。
今回は、過去問を活用した5つの学習段階について解説します。
第1段階:まずはテキストを1周斜め読みする
過去問を解く前に、まずは試験の全体像を把握するための地図を手に入れます。
ここでいきなりテキストを熟読してはいけません。
目次や図解を中心に、パラパラと最後まで1周斜め読みをします。
これすらしないでいきなり過去問という流派もありますが、何の知識もない状態で過去問に向かっても、ただの暗号にしか見えず効果が薄れます。
まずはその分野にどんな用語が存在し、どのくらいのボリュームがあるのかを肌で感じ取ることが目的です。
第2段階:過去問に挑戦し、絶望してショックを受ける
全体像をうっすらと掴んだら、いよいよ過去問に挑みます。
当然ですが、この段階ではほとんど解けません。
しかし、それで良いのです。
ここで過去問を解く最大の目的は、本番のレベルと現在の自分の実力とのギャップを体感し、あまりにも解けなくてショックを受けることだからです。
ここで一つ、重要な判断基準があります。
ショックを受けた上で、なんとか頑張れば手が届きそうだと感じたならば、そのまま勉強を継続しましょう。
しかし、解説を読んでも全く理解できず、あまりにも無理だと感じた場合は、潔く方針転換や撤退をするのも全然ありです。
大人の時間は有限であり、向いていない勉強を続けることは結果的に大いなる時間の無駄になり得ます。
心理学の分野でも、人間が高い集中力を発揮する「ゾーン」に入るためには、自分の実力の少し上という、ちょうどいい難易度の課題に取り組む必要があるとされています。
挑戦しようとしたこと自体は決して無駄にはなりません。
自分の現在地と適性を知るための、有意義なテストだったと割り切りましょう。
第3段階:出題形式を念頭に置いてテキストを本格学習する
過去問の洗礼を受け、本番のレベル感と出題のクセ(引っかけ問題が多いのか、暗記が中心なのか等)が分かったら、ここからようやくテキストの本格的な学習に入ります。
どこがどういう形式で問われるのかを知っている状態と知らない状態では、テキストを読んだ時の知識の吸収力が全く異なるのです。
出題者の意図を読み取りながら、必要な知識をインプットしていきましょう。
なお、ここでの具体的なインプットや暗記の手法については、次回以降の連載で詳しく解説します。
第4段階:過去問を一つ解いては回答をすぐ見る、を繰り返す
テキストの学習が進んできたら、再び過去問に戻ります。
ただし、ここでは1年分をまとめて解くようなことはしません。
過去問を1問解いたら、すぐに回答と解説を見る。
これをひたすら繰り返します。
この段階でのポイントは、すぐに正誤を判別することです。
人間の脳は、行動に対するフィードバックが早いほど学習効果が高まります。
まとめて解いてから後で丸つけをするよりも、1問ごとに自分の理解のズレを修正していくほうが、圧倒的に効率よく知識が定着します。
第5段階:本番と同じ時間、同じ形式で過去問を限界まで繰り返す
試験の日が近づいてきたら、いよいよ最終段階です。
ここでは、本番と全く同じ時間設定、同じ形式で過去問に挑みます。
これまでの隙間時間を活用した学習とは異なり、ここだけはある程度のまとまった時間を確保する必要があります。
本番のプレッシャーや時間配分、長時間の集中力は、実際にその状況を経験しておかないと身につきません。
これは単なる知識の確認ではなく、本番と同じ形式で行う練習です。
本番までの残り時間で、この練習をできるだけ多い回数繰り返しましょう。
ここまで来れば、合格はもう目の前です。

次回は、この学習ルートをスムーズに進めるための物理的な環境づくり「電子書籍+紙」で街中を自習室に変える方法についてお話しします。
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