14ヶ月で16冊のZINEを作ったので、まとめ
2025年の4月から2026年の6月までで、16冊のZINEを作成してきました。
わたしはフルタイムワーカーで、普段は育児(3歳と8歳)をしている33歳です。というわけで、わたしの本造りの変遷をまとめました。
ちなみにこの記事はめちゃくちゃ長いのですが、読んでいくと、「イベントに慣れてるように見える人でも、結構ヘタクソなのね」というのが分かってホッコリできるかもしれません。やっていくぜ!
あと通販もちょびちょびやってるので、買ってください!!! 命を救うと思って!!!
📘本づくり〜第1シーズン 手探り編〜
というわけで、作っていった本を1冊ずつ、思い出とともに振り返っていきたいと思います。
ちなみに、私の本づくりは、おおまかに3シーズンに分かれています。
1シーズン目:手探り編←5冊
2シーズン目:かわいい見た目編←8冊
3シーズン目:構成しっかり編←3冊
それぞれ半年ごとぐらいに変遷していきます。
書いている間、「これって参考になるもんなのか」とかなり不安になったのですが、どうでしょうね……。ふふふ……。
「こういうふうに知識を得ていく人もいるんだな」というので、何か、ヒントにしていただいたら、嬉しいです……。
☀️1冊目:趣味を見つける。(発行:2025年4月)

ウウッ! 黒歴史!!!!!!
一番最初に作ったZINE。自分の作風みたいなものが全く分からなかったので、「とりあえず仕事でよく書くようなものを、本の形にしてみよう」と思って作った記憶があります。
だからこんなに、実用書みたいなんだネ。
全24ページで、ホッチキス留め。
「いっちょイベントでも出てみるか」と思ってから、企画を立て、10日ぐらいでバーッと作りました。


表紙は絵を描くのが怖かったので、AIに頼っている。今思えば、自分で書いても良かったのにね。
何回目かの出店で「AIを使っている作品は全て買わない」と言われたこともあり、その後はAIを制作に使うのはやめました。
ちなみに、製本は最初から印刷会社に依頼をしていました。過去のさまざまな経験から、自分には製本を綺麗に実施することが不可能だと分かっていたのだ……。
製本作業を自分で実施せねばならないのであれば、私にZINEは、作れていないと思います。あの手の作業が本当に苦痛で……。おりがみも上手におれたこと一度もないし……。
ちなみに、出店前は、ZINEフェスなどのイベントに一般参加したことすらありませんでした。「どんな商品が展示されているのか」というイメージすらつかめないまま出店しました。
ちなみに売れ行きは、売れまくるわけではないが、全く売れないというわけでもなく、「こんぐらいだよな〜」ぐらいの感覚とともに帰宅した記憶があります。
🍞2冊目:なにものにもならないもの(発行:2025年6月)

これもまた、黒歴史やんね。全50ページのエッセイ集。
読書メモを見ながら本を作っていこう、と思っていたシリーズ。
1記事2〜4ページぐらいの、気軽に読めて「ちょっといいこと聞いちゃった」と思えるようなエッセイを書こう、と思っていました。

このあたりは、まだ「読みやすさ」とかにそんなに気が回っていない感じ。今ならもっと行間を空けたりするだろうなあ。
あと、表紙づくりに強い苦手意識があって、ここでも「写真をとる→AIで加工する→それを自分でちまちま塗り直す」みたいな、謎の工程を経て絵を作っています。
さらに! この時期は「表紙の役割」が全く分かっていない。
「なんだろう? と目に留めてもらい、中身をだいたい予想してもらい、気になった人にだけ立ち読みしてもらう……」という流れを、この表紙では作れないんだナ。
あとから反省したのですが、この時期はまだ「作れた喜び」のほうに重心が置かれてしまっている。
👶3冊目:知恵(わたしがわたしをきらいにならないための。)(発行:2025年8月)

24ページの実用書。
実用書なのですが、「ZINEなんだし、自分が思う『かわいい』表紙を作ってもいいじゃん!」というひらめきにより、かわいい表紙を作りはじめました。
表紙は絶対に自分の娘を使おうと決めていた。なぜなら私にとって「自己肯定感が鬼強い人代表」といえば、娘だったから。
で、当時は産後うつから抜けて間もない頃だったので、「セルフケア系の本で、でも、文献とかバンバン出してくる感じの人文っぽい読み物あったらいいのにな〜」と思っていました。
今ならもうちょっと、絵とか入れて、可愛くとっつきやすく作るんだろうな〜。でもまあ、当時はこれが精一杯だったんだ。


🌊4冊目:わかいきみとわたしと。(発行:2025年8月)

100ページの小説集。カナダに住んでいた頃に書いた作品が多かったな。
実用とエッセイは書けるけど、ほかにも書けるんですよ、ということを言いたくて作ってみた。
こういう「私ってあれもできます、これもできます」と主張したいがために生まれる作品、何がしたいねん、と思う。あまりにも読者目線がなさすぎる。
でもまあ、私は私の書くナイーブなときの文章もそれなりに好きなので、自己満足で作ったんだよね、という感じ。
今なら企画をバシッと全体に通して、テーマを決めて、表紙ももっといい感じにして、タイトルももっと「うわっ、なんだこれ」と強烈にフックを出す文言にするんだろうな。
でもまあ、そのときできることを、できないなりにやっていくしかないからね。人生と同じだね。



🐰5冊目:ものしりのもと(発行:2025年9月)

おっ! ついに自分で表紙のイラストを描き始めた。このあたりから「私のカラーはこれかもしれない」というのを探っていこうとしています。
これは、雑学豆知識を詰めあわせたみたいな本。「いっぱい本を読む」ということで、何かキャラクターを打ち立てようとしている(キャラとして弱すぎる)。
この本を作ったのはイベント出店4回目のときだったのですが、ここでお隣になった方がめちゃくちゃドカドカに売れる方で、自信を喪失しまくったんですよね〜。
「商品づくりはもっと『目で見た瞬間に意味が分かる』ように作らないといけないんだ」と、肌身に染みて感じた瞬間でもありました。
お隣さんが売れまくって、本屋さんからスカウトを受けているとき、自分のブースには誰も立ち止まってくれない……という経験が、本当に心底恥ずかしかったな。
イベント終了後、家に帰ってからも全く眠れず、ずっと日記を書きながら「今後どうしていくか」をずっと考えていた記憶があります。
このあと、VMD(ビジュアル・マーチャンダイジング)や、売り場づくり、接客などの本を読み漁る時期が続きます。
あと、このあたりから「自分、体力がなさすぎる」と気づき、ジョギングを始めました。体力はそんなに増えなかったが、ジョギングは面白いのでじめじめと続けています。



📘📘本づくり〜第2シーズン かわいい見た目編〜
というわけで第2シーズン。「見た目がいい本のほうが、安心して手に取れるじゃん!!!!」という気づきにより、とにかく本の見た目をよくしなくっちゃ、と頑張った時期です。
とはいえ、デザインセンスや絵心がないので、基本的には苦しんでいました。
でもまあ、続けるうちにだんだん上手になってきて、このシーズンで8冊本を作る頃には、ちょっとずつ「私はこういうのが、可愛いと思うわよ」というのを作れるようになってきています。何事も継続。
🍋6冊目:ぐのよのまいにちげっぽう(発行:2025年9月)

落ち込んだ結果、「とりあえず、自分に今作れる、最大限の『かわいい』を作ろう!!!」と意気込んで作った本。
昔からずっと手ぐせで描いているオリジナルのキャラクターたちの4コマをまとめました。68ページ。
はじめて漫画の入稿をして、解像度のことを考えねばならないのが大変だった……。
このあたりで「自分の描くイラストは、ゆるいが味があって、どうにも可愛いのではないか」という確信のようなものが、己を貫き始める。


🪻7冊目:なにものにもならないもの(発行:2025年10月)

そんなわけで7冊目からは、自分で絵をかき、挿絵もつける、というスタイルが定着しました。エッセイ集。
タイトルは、2回目に作った本のタイトルがものすごく気に入っていたので、タイトルだけ借りてくる形にしました。
自伝的というか、自分のことをたくさん書いたエッセイで、私はこういう、自分語りを若い女の人がダラダラやってるエッセイが好きなんですよね。自分でもそういうの読みたいなあと思ったので作りました。



📕8冊目:本なんて読んでも無意味(発行:2025年11月)

読者の方から「そんなに本を読んでいるなら、読書論とかを聞かせて」と言われて、やったるで、と思って書いた1冊。
この本は自分でもすごく気に入って、その後3回、ほぼ全文リライトをしながら版を重ねました。「人のリクエストに応える」ことの楽しさを知った1冊。
この本では「最初にテーマを決めて、テーマを目掛けて書いていく」ということを初めてした本でもある。初版ではこれが全然うまくいかなくて、すごく散漫な印象の内容になってしまっている。
でも、この本を通じて、いろんな人と知り合えました。文句なしに私の一番お気に入りの一冊です。
🦆9冊目:泣くひつようのある夜の(発行:2026年1月)


正方形の本ってかわいくない!??!?!!?! とひらめき、勢いで作った1冊。20ページ。
この本を初めて販売したイベントが「ZINEフェス山梨」だったな。
私は埼玉県に住んでいるので、山梨に行くのはいわゆる「遠征」感覚。乗り換え検索を何度も何度も確かめながら知らない電車に乗って、帰りはキャリーケースにお土産を詰めて、ものすごく楽しかったことをよく覚えている。
このとき何人か、山梨のお友達ができて、それもまたものすごく嬉しかった。
本を作ると「遠くに行く言い訳」が作れる。私は出不精の人間なので、イベントってええやんけ、という大発見を再びしたのであった。




🌹10冊目:わたしはこちらを選びます(発行:2026年1月)

表紙を、インドネシアのイラストレーターさんに依頼した1冊。本当にかわいい! 再販したいのだけれども、自分の文章が気に入らない……。
再販するならもっと綺麗にまとめなおしたいんだけど、どう工事すればいいのか分からない。
これは組版までオールCanvaで作った。「紙面をかわいくしたい」という気持ちで、わりと冒険したな。





📘11冊目:本なんて読んでも無意味【第2版】(発行:2026年1月)

初版が完売したので、第2版。ドバドバ書き直しました。「初版、何が言いたい本なのか意味わからなすぎるだろ」という気持ちで頭を抱えた。
書き直す作業はいつでも楽しいですね、とても楽しかったな。



👓12冊目:死ぬな小娘、私は未来からきた(発行:2026年2月)

7冊目の『なにものにもならないもの』が完売したとき、あまりにも自分の書いた文章が好きだったので、増補改訂版を作ろう……と思っていたのですが、作業をしているうち、わりとガッツリ書き直してしまった1冊。
この本は結局、どんなふうに販売すればいいか分からなくて、売り切れたらすぐに絶版にしてしまった。でも、これが書けたことで、もうだいたい、自分の人生に起きた大きな出来事のうち、誰かにずっと言いたかったことは伝えられたなあ、という感じがした。
よかった、よかった。





🐢13冊目:本をつくってすきになる(発行:2026年3月)


正方形ブームが続いている。
10冊以上作ってきたし、そろそろ「本づくり面白いなあ」という本を作ってもいいだろ、という気持ちで作りました。
すごく実用書っぽいというか、「私が本づくりに苦しんでたとき、こういうことを教えてくれた本はなかった」という情報だけを盛り込んだ感じ。私的には最高の本だった。


これもオールCanvaで作ってます。「ここまで自由にやってもいいんだったら、当然、文中に絵文字を入れてもいいじゃん」ということに気づき、かなりたくさん絵文字を入れました。
結構読みやすい文章になったような気がしています。
📘📘📘本づくり〜第3シーズン 構成しっかり編〜
そんなわけで、第3シーズン。
このあたりからは、イベントで「新刊をください」と言ってもらえることも増えてきました。
そういうわけで、じょじょに「売上冊数を増やしたい」というよりは、「知り合った人たちに、『モリセはいい文章を書く』と思われ続けたい」という気持ちになってきたのがこの時期あたり。
自分なりに構成に気をつけたりしながら、「一気読みできる、面白くて軽いけど、読んでよかった! という気持ちになれる本」を目指すようになりました。
このあとも色々変化があるのかは分かりませんが、今の所、私はこのシーズンでやっております・・・!
👻14冊目:ちいせえ呪いを解く方法(発行:2026年4月)

これも読者の方からリクエストがあって作った本。なんか満足いく出来栄えにならず、まだ悩んでいます……。




📘15冊目:本なんて読んでも無意味【第3版】(発行:2026年6月)

第3版だ!!! 死ぬほどリライトしました。2版までの自分の文章が恥ずかしすぎて、「なんでこれを売ろうと思ったんだ! バカ!」と思ったりもしました。
とはいえ、満足いくまで書けたようにも思っています。
あと、この本からは英語のタイトルもつけることにしました。イベントで海外の方がいらしたときに、英語のタイトルも付いてたら、ちょっと雰囲気が伝わるかしら、と思って……。
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この時期あたりから小説の書き方を勉強し始めたので、クリフハンガーを意識して、「一気にスルッと読めてしまう本」を作ろう、と思っていました。
🖌️16冊目:へたくそのくせに、なぜつくる?(発行:2026年6月)

栃木のイベントに出たとき、仲良くなった方とDMでお話をしたのがきっかけで生まれた本。
「お前は文才があるから、絶対に本を作ったほうがいい」と熱弁しているうち、モヤモヤーっと目次が浮かんできました。「作りたいけど、一歩を踏み出せない人」に対してたくさん言いたいことがある、と思っていた。結構気に入っています、今のところは……。
イベントの初主催の直前に作った本で、はじめて作る人を応援したいな、という気持ちもありました。
『本なんて読んでも無意味』と、表紙が対になっているのも可愛いなあと自画自賛しています。
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スキルと環境【作る前からあったもの】
というわけで、16冊、振り返ってみました。
ちなみに、私の作り方にはあんまり再現性がありません。でもまあ、人生ってたいてい再現性ないし、いいか……。
有名人の成功譚とか読むといつも「お前、その親とその環境のもとに生まれた時点で、人生の『成功』が約束されたようなもんやんけ」みたいな気持ちになるときがあり、私はそういう違和感をずっと覚えていたい。
というわけで、最後にささっと、私がもっていたスキルや環境について、書いておきます。
🐻スキル
一言でいえば、「本づくりに向いてるスキルがある状態での転生」をやっています。
●ライティング
・・・本業がライターなのと、小さい頃からずっと書くこと・読むことが好きだったので、文章作成を辛いとは思いませんでした。
●構成・企画を立てる
・・・本業でブックライティングや企画記事をよく作るので、「まずは企画を立てて、そこから逆算して目次や構成を考える」みたいな方法も、そこまで大変ではありませんでした。でも、上手ではない。
●読書メモ
・・・これも大きい。私は本に可処分所得のほとんどをぶちこむタイプの人間です。さらに、読んだ本の面白かった部分は全てアナログのメモに書き写して、分類分けして整理しておく癖があります。
本を作り始めた時点で、数百冊分のメモがありました。今はもうちょっと多い。本を書くときは、このメモからほとんどのネタを持ってきています。
●基礎的なデザイン
・・・本当に基礎的ですが、いちおう仕事が広報なので、実務でデザインをすることもあります。でも、上手ではない。
●お絵描き
・・・オタクだったので絵を描くこともありました。でも、上手ではない。自分で書いた挿絵をつけるようになったのは7冊目あたりからです。
●製本周りの知識
・・・大学で文芸サークルに所属していました。そのサークルが、年に何回も部誌を作り、文フリにも出るタイプのサークルでして。そういうわけで、製本のための知識はひととおりありました。そのうえで、私は明確に、製本が苦手・下手だという自覚がありました。
●印刷所関連の知識
・・・仕事でチラシやパンフレットを入稿するので、印刷所に印刷をお任せするとき、どういうデータが必要なのかなどはある程度心得がありました。
ちなみに、これぐらいの状態でスタートさせても、1回のイベントで50冊売れたら「奇跡起きたな」ぐらいの感じです。たいてい、20〜30冊ぐらい売ってホクホクして帰ってます。帰路も在庫で荷物がめちゃ重い。
文フリやZINEフェスでは「文章なんて一度も書いたことない」という人がバンバン売りまくっているわけで、スキルと売り上げはあんまり比例しないんだよナ。ガハハ。
🐰環境
●MacBook Air
・・・相棒。大学生の頃にうっかりMacを選んで以来、特に理由はないのですがずっとMacです。基本、9割以上の作業をMacで実施しました。スマホは使っていません。
●iPadとApple Pencil
・・・挿絵を描くとき、Procreateと一緒に使いました。
●Procreate
・・・お絵描きソフト。買い切りで2,000円せず、とっても楽しくお絵描きができます。
●Canva
・・・本業デザイナーではないので、Canva。仕事でも使うので有料プランです。Adobeを契約するお金がない……。24ページぐらいの本だと、Canvaだけで本文まで全て作っています。
●egword Universal 2
・・・Macで縦書きレイアウトの組版をある程度綺麗に作るためのソフトです。本当はAdobeのInDesignのほうがよいのですが、そのお金がない……。
以上
というわけで、ザザッとまとめてみました。
改めて見ると、しょうもない本ばっかり作ってきているなあ。でもまあこの14ヶ月は本当に、ZINEのことをたくさん考えて、できる限りよくしたいと思いながら、色々なことに頭を使った時期でした。楽しかったなあ。
今後もまた作るのかしら。次が9月のZINEフェス山梨なので、8月あたりからまた悩み始めるかもしれません。
そんなわけです。みんなの本づくりの変遷も教えてねー。
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通販もあります!!!
購入するとモリセから「今月のラッキーごはん」を3つ教えてもらえるので、かなり便利と好評を博しております(私から)
以上です!!! 本当に読んでくれてありがとう
暑いので、すずしい場所で、よい感じのご飯を食べてくださいね
今月のラッキーごはん
パエリア
あさりのみそしる
カラムーチョ
ではまた!!!!
