英語『ルールとパターンの英文解釈』(3)
7.どのような学習法が効果的か?
具体的な学習法
やり方は元になったラジオ講座とその当時のテキストを考えると以下の方法が最も効果的だと思います。
1° ノートに自分で訳を作る
2° 問題文をコピーしたものを用意する。
3° ノートに解説の網掛け部分を写す。もちろん、パソコンで打ったものを打ち出しても良い。
例えば《2》ならば

というような感じになると思います。
4° 本文を読みながら、3°で作ったコピーに網掛け部分の(1)(2)・・・の該当する部分を書き込む。
例)《2》でいえば、
①Light is very important because it helps us see things. (p9)
(1)
というようにbecauseの下に(1)と書き込みます。
5° このように読み進めながら自分の訳をチェックしていく。
そして間違えていたら自分の訳のどこが間違っているのか?そしてどういう間違いが原因で間違えた訳になってしまったのか?を確認し、直していきます。
6° もう一度最初に戻って自分が覚えていなかった単語と熟語等を専用の小さいノートを用意して左頁に英語、右頁に日本語という感じにまとめ覚える。
憶えるのはあくまでも「本文に出てきた意味」だけで覚えるようにします。ここで欲張って手を広げると虻蜂取らずになりますので注意。
7° 最後に5回ほど音読しましょう。
意味が分かっている英文を音読することは英語の学力を確実にあげてくれます。
8° 一通り終えたら翌日もう一度自分で訳してみる。
このような感じで《40》まで頑張りましょう。《26》《27》《28》《30》《33》《35》は英文が2つずつあるのでこれは2日に分けても良いかもしれません。ただ、その場合(特に受験生ならば)最初の3つは2日に分けても30番台の3つは頑張って1日でやってみた方が良いと思います。もちろん全部頑張って各講1日というペースでもよいでしょう。
このようにして一通り終わったら今度はもう一度最初から一気に訳してみましょう。最初の方は馬鹿馬鹿しくなるくらいすんなり訳せるようになっているはずです。
『ルールとパターンの英文解釈』が終わったら
これが終わったら『英文和訳演習』を一気に仕上げましょう。そしてさらに時間的余裕があったり、英語を勝負科目にしたい場合は『英文解釈教室』に取り組めばよいと思います。あまり時間がない場合は『英文和訳演習』の中級・上級(不安があれば基礎篇から)を片付けて過去問を解きまくりましょう。


8.ちょっと変わった活用法
リスニングとスピーキングに使う
しっかり、じっくり読みこんで意味がよくわかっている文章がこの本が終わると45個あることになります。
これを英語の音声読み上げサイトや読み上げソフトで読み上げてもらいながら、絶対に焦らず《2》から徹底的に「オーバーラッピング」します。
これこそ、今の時代だからこそできる学習法です。昔は音源が用意されていない本はどんなに素晴らしくても、音声で学ぶことができませんでした。でも今は違います。ナチュラルな英語で読み上げてくれるソフトやサイトが探せば無料で使えますし、それこそGeminiやchatGPTに読み上げてもらってもよいでしょう。
オーバーラッピングについて
オーバーラッピングとは、英語の音声を聞きながら、英文のテキスト(スクリプト)を目で追い、音声と「同時に」声に出して読む方法のことです。音楽の歌に合わせて歌詞カードを見ながら一緒に歌うのと同じようなイメージです。
かつてはオーバーラッピングではなくてシャドーイングをお勧めしていたのですが、この本が終わったばかりという方にはかなり負荷が高くてできなくなってしまう人が続出しました。でも、オーバーラッピングでも、シャドーイングに近い効果が出ることが、色々な人に試してもらって確認できました。
オーバーラッピングの効果
ネイティブのスピードや抑揚をそのまま体に覚え込ませることができるので、発音とリズム、つながる音の習得ができます。
自分で発音できる音は聞き取れるようになるので、リスニング力が向上します。
テキストを見ながら同時に発音するため、初心者でもあまり負荷がなく実践できます。
全部やってみると……
〈2〉~〈40〉までやってみると、時々英文を見ればほぼ暗唱しているかのようにスラスラ読めるようになります。しかも、共通テストのリスニングくらいなら、割と余裕をもって聞き取れるようになります。
この学習法は特に高校1年生、高校2年生の方にはぜひこの方法を実践していただきたいと心底思います。
そして、ここまでくると、英作文やスピーキングもレベルアップします。最初の10個〈2〉~〈11〉まででも、その効果はかなり実感できると思います。
9.最後に
最後までやり切れる伊藤本
最初の方でお話ししたように、『ルールとパターンの英文解釈』はその後に出た『ビジュアル英文解釈』や『英文解釈教室』シリーズの元になっている本です。だからそれらと比べるとこなれていない所やぎこちなさを感じるところもありますし、(あくまでも比較すればという話ですか)荒削りでもあります。
しかし、それだけに伊藤先生が功成り名を遂げて尚、新しい形に挑戦されたスタートになるものであり、それだけに他の本よりも読者に迫ってくるものがあります。それを感じられれば、特に英語ができない学生にとっては他のどの本よりも「克服しやすい伊藤本」になると思います。
長々と書きましたが終わりまで読んで頂きありがとうございます。
最後にこの本で勉強される高校生や受験生の皆さん、実は私もこの本(放送でしたが)で学んで偏差値30台から数年後には予備校で東大英語の単科講座を受け持ち、教えるところまで伸びました。なので、この本をしっかりマスターすれば、誰でもそれなりのレベルには達することができます。その生き証人が少なくても一人はここにいます。色々な情報が気になると思いますがこの本に決めたら最後まで信じて頑張ってください。
