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散歩の道、季節の面影を拾いながら

日々の暮らしの中で、散歩は私にとって小さな呼吸のようなものだ。雨の日も晴れの日も、歩き出すと季節の気配がそっと心に触れてくる。

散歩が習慣になると、出かけない日はどうにも気が済まない。あるいは、どこか物足りなさが残る。

パソコンとずっと向き合っていると、心も体もだんだん窮屈になってくる。「少し外の空気を吸わせてほしい」そんな声が聞こえてくると、自然と足が外へ向かう。だから私は、雨の日も晴れの日も、毎日散歩に出かける。

今日は足の向くまま歩いていくと、あらゆる色をまとったアジサイが見事な満開を迎えていた。
青、紫、ピンク、そして淡い白。

それぞれの色がグラデーションのように重なり合い、まるで小さな虹がそこに架かったかのように、街を美しく飾っている。

どんよりとした曇り空や、しとしと降る雨の日は、どうしても心が沈みがちになる。けれど、雨粒をまとって瑞々しく輝くアジサイを眺めていると、憂鬱だった気持ちがすっと晴れていくようだ。

そして、晴れた日には暑さで体が溶けていくように感じることもある。そんなときにアジサイを見ると、爽やかな瑞々しさが視界から体へと伝わり、さっきまでの暑さがふっと和らいでいく。

アジサイは、街にも人にも水分を分け与えてくれるようだ。

多くの花が雨に打たれてうつむくなか、水を得ていきいきと咲き誇るアジサイ。その健気で力強い美しさは、この季節だからこそ出会える大切な
「暮らしの面影」だ。

通り過ぎる人々も、ふと足元に目を留めては、その鮮やかな色彩に静かに微笑みを交わしていく。

雨の季節を豊かに彩るアジサイたちに心からの感謝を込めて、
この季節だけの美しい面影を、言葉としてそっと残しておきたい。


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