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自称「読書家」文者の読書note📘13頁

 地球を旅する冒険者の皆様!本日9月9日は、重陽の節句で御座います!今年2025年の重陽の節句は、何と!


2+0+2+5=9年9月9日!

「999」ゾロ目の最高運気の日!!!

と言う事で、スピリチュアル界隈は

大盛り上がりで御座います!!!!!


 当然!この地球を旅する冒険者として、皆様もたっぷりとその幸運を受け取り、新たな気持ちでその旅路を邁進している事でしょう!


 また、9月23日は秋分の日!昼と夜の長さが再び均等になると言う事で、陰と陽のバランスも丁度良くなり、重陽の節句で受け取った幸運を活かしながら更なる目標に向かって突き進んで行く時!


 季節的にも秋は芸術、食欲、行楽、紅葉、ハロウィーン等々、楽しいイベントも盛り沢山でワクワクが止まりませぬ!!!!!


 19時でも明るかったのが、17時台ですっかり暗くなってしまうのを見ると、いくらまだまだ暑いとは言え秋を感じてしまうのは文者だけでしょうか?(笑)


さて、秋と言えば「自称読書家冒険者」として
忘れてはならないのが、読書!



 すっかり「読書note」も御無沙汰で御座いましたが、前回綴りましたのはこちらの2月26日。


 「従業員全員分給料+ボーナス出すから半年間遊んでてくれ」と職場に言われると言う、土の時代の昭和の常識では考えられないような環境を、見事この令和の風の時代に引き寄せた文者。


 2歳の頃から与えられた絵本は海外モノ(「のばらの村のものがたり」)、子供の頃の愛読書は青い鳥文庫のムーミンシリーズと、岩波少年文庫と言うこれまた海外モノ。


 そう、海外作品で育ってしまった文者は、国内作品に全く面白みを感じない体になってしまったのである。


 しかし自称読書家冒険者を名乗っている以上、自分の国の作品を避けて通る事は許されない!!!(ですよ…ね?笑)


 なので図書館で芥川賞、直木賞、本屋大賞等の売れ筋本を読んでみるも、1~2頁読んだだけでそっと本を閉じる始末…え、レビューではあんなに面白いって書いてあったのに?


 これらの有名作家様のファンの冒険者様には大変申し訳ないのですが、もう出だしから内容が頭に入って来ず、正直…う、うーん…。


 ですが、こうして働かずして金が入って来ると言う環境を引き寄せた今、暇だけは有り余っておりました故、国内作品を何とか読み漁って克服するチャンスなのでは?


 そう思うに至りまして頑張って読了致しました、国内作品20冊の御紹介が、上記の「読書note12頁」で御座いました!


 結局、読書と言う読書はこの20冊だけで、後半は「いや!本はいつでも読める!今、この暇な時に行った事のない場所へ冒険せねば!」と、突然旅を決行致しまして…。


 世界遺産の佐渡&新潟旅行を敢行!その他、色々忙しく駆け回っておりましたので、読書がついつい二の次に。


 半年が過ぎ、8月から久しぶりに仲間達と顔を合わせての労働…からの、この9月!秋を感じ始めたら、急に読書熱が再燃!9月1日より、再び買い溜めていた国内作品の積読に着手致しました!


 長い前置きを終え、早速「読書note」13頁スタート!




21.「その復讐、お預かりします」原田ひ香

双葉文庫


 父が「面白そうだから、買って来た」と貸してくれた本。

 作者様は、お名前だけ存じておりました。

 代表作は「三千円の使いかた」…聞いた事ある!読んだ事はありませんが、有名ですよね!

 と言う訳でこちらの作品の、まずはあらすじから。


 主人公の神戸美菜代は、真面目な性格の秘書。

 人生で初めて出来た恋人は同じ社内の男で、美菜代にとっては理想的な相手…の筈だった。

 何と、ある日突然彼が彼女の後輩との婚約を発表。

 美菜代は彼に悪い噂を流されて、何と退職にまで追い込まれてしまったのだった。

 心の底から彼を信じ切っていただけに、裏切られた恨みは強く…美菜代は、ある事務所を訪れた。

 依頼人の復讐を引き受けると言う「復讐屋」。

 その成海事務所を営む成海慶介に、美菜代は彼への復讐を依頼する。

 しかし法外な額の依頼料が払えず、ましてや美菜代は現在無職。

 だが絶対に諦める事が出来なかった美菜代は意地でも復讐してもらおうと、何とこの事務所で押しかけ女房ならぬ「押しかけ助手」として、無理矢理働く事にしたのである。

 真面目な性格であるが故に、一度タガが外れるととんでもない行動に出てしまう美菜代。

 金にシビアでクールな頭脳派かと思いきや、前金だけもらって一切仕事をする気の無い、いい加減な男の成海。

 この2人のデコボココンビが、様々な復讐依頼を受けながら依頼人達の人間模様に首を突っ込んで行く。

 1話完結で話が進んで行き、最終第5話で美菜代が選んだ決断は…と言う物語。


 成程…と思いながら、読み進めて行きました。


 一先ず、メインの2人には好感が持てました。


 美菜代の依頼理由も後輩に恋人を取られると言う、まあ…復讐を考えても致し方ないのかな、と思える内容ではありましたし。


 ただ…あくまでも美菜代サイドの証言であり、こう言った状況は必ず相手サイドの証言も聞いてみない事には判断しかねるのですが…。


 ま、まあ、フィクションに対してそんな事を言っていては話が進みませんので、それは置いておいて(笑)。


 1話、2話までは、復讐を考えるに当たって色々な人間模様があるのだなぁ…と、2人のやり取りも交えながら楽しく読んでおりました。


 全5話ですので、3話辺りから徐々に深掘りが始まって行くのだろうなと分かってはいたのですが、ちょっと飽きてしまった(笑)。


 パラパラと惰性で頁を捲り、ラストだけ読んで本を閉じました。


 「最後まで、頁を捲る手が止められない!」と言う程の内容が目に飛び込んで来ない限り、小説も、漫画も、アニメも途中で挫折してしまう文者。


 申し訳ありませんが、うーん…と言った感じで、そっと父に返しました。




22.「バック・ステージ」芦沢央 角川文庫


 芦沢央様も有名で御座います故、ファンの冒険者様も多い事でしょう。

 「火のないところに煙は」や「僕の神さま」他、沢山の作品を書かれております。

 そんな中から初めて読むのに選んだのは、こちらの作品。


 新入社員の松尾は、先輩社員康子がパワハラ上司の席を漁っている現場を目撃する。

 どうやらそのパワハラ上司は不正を行なっているらしく、その事は新人である松尾以外の社員の間では、周知の事実のようだった。

 「どうせだったら、手伝ってよ」と巻き込まれてしまった松尾は、康子と共に探偵の如く様々な場所を捜索しながら、そのパワハラ上司の不正の証拠を集めて行く。

 やがて2人は、開演直前のとある舞台劇場に辿り着いた。

 その舞台の出演者達に起こっているエピソードが同時進行で語られ、最終的に松尾と康子が追う不正事件に繋がって行くと言うもの。


 確かに1つ1つのエピソードは、一見関係がないように思える。


 ですが「1話に脇役で出ていたキャラクターが、2話のメインで出て来る」と言う展開の仕方は、文者の大好物!


 「え、それでそれで?」「この人達、次はどうなるの?」と、まさに「最後まで、頁を捲る手が止められない!」状態で、1時間ちょっとであっと言う間に読み終えてしまいました(笑)。


 しかし…ですよ。


 残念ながら、と言いますか。


 帯にも、芦沢様御本人の直筆で「読了後、『こうきたか!』と思ってほしい」と書かれておりまして、確かに読みながらどうなっちゃうんだろうとハラハラしながら読んだのですが。


 文者的には、思ったよりは…と、言った感じで御座いました。


 勿論、読まれた冒険者様の数だけ御感想があります事は百も承知であります故、このラストに納得される冒険者様も多々いらっしゃるでしょう。


 1つ1つのエピソードは、それぞれの登場人物の抱える内面を炙り出しており、深く共感しながら読み進めました。


 うーん…各話のどんでん返しが途中で読めてしまったのが、原因かもしれませぬ。


 分かってしまったが故に、各話の結論を読みながら「う、うん…まあ、そうでしょうね…」と思ってしまったので(汗)。


 それと最終的な解決の仕方が、此処まで様々な登場人物と絡めながら興味深いエピソードを展開して下さったのだから、もう少し壮大かつドラマチックに締めくくって欲しかったと感じたのは、文者だけ…でしょうね(笑)。


 何だか物足りなさを感じた終わり方で「え?終わり?」と、拍子抜けしてしまった次第で御座います…。




23.「精霊の木」上橋菜穂子 新潮文庫


 アニメにもなった「守り人シリーズ」や「獣の奏者」、そして本屋大賞受賞作品である「鹿の王」等、上橋菜穂子様も有名作品を次々と生み出しております。


 「独特の世界観とファンタジーと言う事で、面白いに違いない!」と、海外ファンタジー大好きっ子の文者、実は守り人シリーズと獣の奏者…どちらも手を出してはみたものの、数頁で挫折で御座いました。


 其処で今回は上橋様の原点を覗いてみよう!と思い、デビュー作であるこちらの作品を読んでみる事に致しました。


 結果…見事、挫折!


 いえ、その、勿論…何とか、最後まで頁は捲りました(笑)。


 世界観は、素晴らしいと思います。


 文者も、大好きな世界観で御座いました。


 ファンタジーと、異世界と、SFと、スチームパンクと、スペースパンクと、古代文明と、歴史と…あらゆるジャンルが詰め込まれ、見事にそれらを融合させた上橋様独特のあの世界観が展開されておりました。


 そう、まさに此処から数々の名作が枝分かれして生まれたんだなと言う事が、とても良く分かる原点の作品だったのであります。


 環境破壊で地球は既に滅んでおり、人々はそれぞれ別の星に移住していると言うのが、この作品の舞台設定。

 主人公の少年シンはナイラ星と言う星に母親と共に住んでおり(父は事故で死亡)、母の姉妹やいとこのリシアと共に平和な毎日を過ごしていた。

 ある日、リシアが最近不思議な夢を見る事で悩んでいると言って来た。

 その内容はとてもリアルで、夢に出て来る自分は見ず知らずの小さな少女だったと言う。

 其処で経験した出来事を何気なく自分の母親に話したら、彼女は顔面蒼白になった。

 と言う話を聞いたシンの母もまた、同じ態度を示したではないか。

 歴史研究家であるシンの母は、リシアの夢とそれにまつわる決して触れてはならない歴史を語り始めた。

 徐々に夢見の力が強くなるリシアと、その力をよく思わない組織の存在。

 シンは彼女を守りながら、歴史の渦に巻き込まれて行く。



 全体的に、自分でも書いてみたくなるような素敵な世界観でした。


 ですが…


 出ました!「ですが!」(笑)


 環境破壊で地球が滅んだ経緯をもうちょっと詳しく知りたかったし、シンのお父さんが亡くなった大事故に何か意味はあるのか?とか、シンやリシアの人物像も何処となく大雑把な印象を受けました。


 始まりの方は割と設定が創り込まれていて、これは興味深いぞ!と前のめりだったのですが、あれよあれよと言う間に事の真相を無理矢理ブッ込んで行った感があり…。


 ラストはパラパラ読みで止めてしまったのですが、他の冒険者様のレビューによりますと編集の関係で大分内容を削らなければならなかったとの事ですので、それでしたら仕方が無かったのかなと。


 もし、この内容が上橋様の創りたかった全てでないのであれば…非常に、残念であります。


 そして、若干読みにくいなと感じたのがルビです。


 精霊(リンガラー)、道(カグ)、木(ホウ)、大蛇(ジンジェラー)、立体テレビ(ホロ・ビジョン)等。


 本来の読み方とあまりにも違うルビがふられている為、頭の中で「どっちを読んだらいいんだ!」と混乱してしまい、内容に集中出来ませんでした。


 勿論、そうじゃない冒険者様もいらっしゃるでしょうから、恐らく文者だけだろうとは思うのですが(笑)。


 そして…本当は自身でそう思い込んでしまうと、意識して苦手になってしまうので嫌なのですが、何故か「SF」は文者にとって鬼門のようで…。


 どうも理解出来ずに、挫折する本が多いのであります。


 しかも…SFに限っては、海外国内問わず理解出来ないのです!


 ああ、文者に「SFって楽しい!」と思わせてくれるSF作品に、早く出会いたい!!!!!




24.「宵待草夜情」連城三紀彦 ハルキ文庫

※こちらは公式ではなく、レビューサイト読書メーター様のリンクです。

 

連城三紀彦様!


 この方の作品は、やはり「読書家冒険者」を名乗る限りはいつか読んでみたいと思っておりました!


 他の冒険者様のレビューを読みますと、文章がとても綺麗で和の風情と情緒があると仰る方が多く、大変興味がありました。


 オススメ作品もファンの数だけ意見が分かれており、どれにしようかと迷ったのですが…こちらをチョイス。


 ミステリー短篇集なのですが、これがまた…文者の大好物な時代設定!


 まるで金田一耕助や、百鬼夜行(京極堂)シリーズの世界観を彷彿とさせる、明治、大正、昭和初期が舞台。


 それぞれの物語にメインの男女が登場し、その女性の方の名前が各話のタイトルになっております。


 何の因果か、訳アリで出会ってしまった男女の情念、愛憎、執着、嫉妬、欲望、等々…様々な感情が入り混じる中、ミステリーですので殺人が此処に絡んで参ります。


 何より、連城様の綴る文章がまた素晴らしい!


 情緒漂う、美しさと、瑞々しさと、恨めしさと、切なさと、かつての古き良きレトロな日本の雰囲気を纏った、何とも言えない和の感じが堪らないのであります!


 夏の日差し、雨に濡れた石畳、下駄と草履の音、浴衣、日傘、じっとりと汗が湿った白い柔肌、性的なシーンはまるで江戸時代の春画を見ているかのよう!


 とにかく文者的には、第1話が強烈過ぎて(笑)…全体的にどれも面白かったのですが、この1話の衝撃を超える物はなかったかな?


 でも、どんでん返しに次ぐどんでん返しもあったりして、大変興味深く読ませて頂きました!


 芦沢央様には大変申し訳ないのですが、まさにこの作品は「読了後、『こうきたか!』と思ってほしい」に相応しいと感じました(笑)。


 どの登場人物もそれぞれが中々な過去を背負っており、読み進める度に胸がキューッと締め付けられて、何とも言えない切なさが残りました。


 他の連城様の作品も読んでみたいのはやまやまですが、結構精神を削られます故…文者はこれにて御免!と言った感じですが(汗)。


 恐らく、この雰囲気で行くのであれば他の作品も相当面白いであろうと、文者にしては珍しく太鼓判を押させて頂きたく存じます。




25.「カザアナ」森絵都 朝日文庫


 森絵都様も有名過ぎて、読書家冒険者の皆様なら知らない方はいらっしゃらないでしょう。


 ともかく有名なのは「カラフル」かとは存じますが、残念ながら文者は未読であります。


 敢えてそちらには手を出さず、文者が選んだのがこちら。


 舞台は監視化社会が進んでいたり、既に日常にAIが当たり前に浸透している近未来の日本。

 主人公の女子中学生である里宇は引きこもりの弟、早久と母親の3人家族。

 アイルランド人とのハーフである父は、テロで亡くなっている。

 ある日、造園業の会社「カザアナ」のメンバーに出会った里宇は、自宅の庭の手入れを任せてくれないかと頼まれ、お願いする事に。

 何故か弟が引きこもっている事を知っていたり、里宇が服の下に首から掛けていて見えない筈の石の御守りを見せてくれないかと言って来る、カザアナのメンバー。

 彼らに対し、不信感よりも不思議な感覚を覚えた里宇は、彼らと共に周りの人々を笑顔にするべく小さな奇跡を起こして行く。



 あまり設定内容を話してしまうと、初めて読む冒険者様の楽しみを奪ってしまいます故、詳細は明かさない方がいいとは思うのですが。


 世界観や、各登場人物が持つ不思議な能力があるのですが、そう言った設定は文者の大好物で御座いますので、それで面白そうだなと思って選んだ訳であります。


 しかしですね…うーん…ちょっと…よく分からなかった(泣)。


 最初の方を読んでみて、ん?えーっと、うーんと…と思いながら、頑張って読もうとしたのですが…文者の頭では良く理解出来なくて、全然話が入って来ない。


 語り手が過去と現在で章ごとに代わったり、能力に関してもどうやら長い歴史がある様なんです。


 その代々伝わる説明も交えながら、場面が切り替わって里宇達の話が進んで行く訳なんですけれども…何か、意味が分からなくて。


 申し訳御座いませんが、挫折です!


 あとがき、芦沢央様でした…ホント、済みませぬ。


 考えてみたら、ジャンル的には「近未来SF」とも言える…って言う風に、自分で自分の読書の可能性を潰すのは嫌だって言ってるのに!(笑)


 「SF=苦手」と言う方程式が、徐々に刷り込まれているような気がして…これは、良くない傾向ですな!



 「文者のような何処の馬の骨とも分からん冒険者の意見等、誰が信じるか!」と言う冒険者の方。


 朝日新聞出版様もnote旅団メンバーのようでして、作家の伊坂幸太郎様がこの「カザアナ」を面白いと仰っております!


 「成程…プロがそう言うなら、間違いないだろう!」と言う確証を得たい冒険者の皆様は、是非御一読下さいませ!


 この他、「カザアナ」に関しましては森様御本人のコメントや、一部冒頭もnoteにて読めるようになっているようですので、御興味のある冒険者の方はそちらもどうぞ!


 尚…伊坂幸太郎様の作品も実は文者初挑戦しておりまして、次回あたり御紹介出来ればと思っております。




26.「くらまし屋稼業」今村翔吾

ハルキ時代小説文庫

※こちらは公式ではなく、レビューサイト読書メーター様のリンクです。


 さて…上記でも申しましたが、どうにもこうにも文者と相性の悪い、芥川賞、直木賞、本屋大賞作品(笑)。


 読書家冒険者として避けては通れない、受賞作!


 しかし…文者は、どれを読んでも面白いとは思えなかった。


 数頁で挫折し、無理矢理読もうとしても苦痛で苦痛で…。


 そんな直木賞を「塞王の盾」で受賞したのが、今村翔吾様で御座います。


 どの作品を読もうか悩みまして、此処は文者の大好きな時代小説であり、裏家業をテーマとしているこちらの「くらまし屋」シリーズに決めました。


 そう、こちらは既にシリーズ化されておりまして、10冊は出ていたのではないかと。


 銭さえ払えば必ず逃がしてくれると言う謎の男「くらまし屋」の元には、絶えず訳アリの人間達が駆け込んで来る。


 この1作目は、そのくらまし屋を読者に知ってもらう為の、紹介回と言っていいでしょう。


 依頼人がどのようにしてくらまし屋を頼るに至ったかの経緯と、くらまし屋のメンバーの人となり、そして手に汗握る依頼人との逃亡劇、追っ手グループとのチャンチャンバラバラ…いや~、面白かった!


 各キャラクターはとても魅力的で、1話限りの登場であろう依頼人も姿をくらまさなければならない程の何かをやらかしちまったような連中な訳ですが、彼らにも守りたい存在がいたりして…。


 其処ら辺は時代劇によくある義理人情の世界であり、それがまた胸アツだったりして…。


 とにかく、文者的には中々楽しく読ませて頂きました。


 ラストでは、次に繋がる怪しげな登場人物も出ており、何やら気になる所ではあるのですが。


 まあ、何と申しましょうか…この後、10冊以上も続くこのシリーズを集めたいか?と訊かれますと…これと言った決定打は、特に無いのかなと。


 面白い事は面白いですが、これで完結でも別に悔いは無い…と言う感じで御座いました。


 御興味のある冒険者様は是非、くらまし屋メンバーの今後の活躍を追って頂きたく存じます。




27.「折れた竜骨」上巻&下巻 米澤穂信

創元推理文庫


 前回の「読書note12頁」にて読みました20冊の中にも入っております、米澤様の作品「儚い羊たちの祝宴」。


 文者の大好きな明治、大正、昭和初期の雰囲気を醸し出す、ある少女達の異様な関係性が綴られている短篇集で、ジャンルがホラーなだけあってちょっぴりゾッとする感じが、中々面白かったのを覚えております。


 こう言っては何で御座いますが、苦手な国内作品…出来れば全て違う作者様の作品を満遍なく試しながら、克服して行きたいと思っておりました故、再度米澤様の作品を購入するのはどうだろう…と、迷いました。


 米澤様は直木賞も受賞されており、その時点で文者の悪い癖…苦手意識が見え隠れし出したので、再度米澤様の作品を読むにしても、有名どころはあまり読む気がしないなと(笑)。


 そんな中、こちらの「折れた竜骨」は海外が舞台のファンタジー!


 作者が米澤様と言う日本人なだけで、内容も登場人物も文者の得意かつ大好物な海外風ストーリー!


 これは是非とも読んでみたいと、上下巻共にゲット!


 魔法や剣が出て来るファンタジーではあるのですが、イングランドのソロン諸島と言う島国を中心に物語が展開。


 登場人物達はイングランド語、フランス語、アラビア語等の実際にある言語を話しており、キリスト教、騎士団、海賊、吟遊詩人、魔女狩り等の史実に基づく設定もあり、これは相当勉強されたのではないかと。


 巻末には思った通り、中世ヨーロッパや修道院、騎士や海賊にまつわる参考文献が沢山載っており、いや~それはそうだろう!とただただ米澤様の御努力に脱帽!


 しかもこの作品の面白い所は、ただのファンタジーではない所!


 この世界で登場人物達が魔法と剣を交えながら、折れた竜骨のタイトル宜しくドラゴン退治の大冒険!とは…行かない。


 ソロン諸島と言うだけあり、周りは見渡す限りの広い広い海…1度渡ってしまったからには、そう簡単には出られない。

 その小さな小さな島国である日、領主に忠誠を誓っていた優秀な老兵が遺体となって発見された。

 明らかに魔術で殺された証拠が、見つかったと言う。

 其処へ旅の騎士だと名乗るファルクと言う男と、その従士の少年ニコラがソロン諸島を訪ねて来た。

 彼らは「その老兵の死は見せしめに過ぎず、本当に狙われているのはこの島国の領主の命である」と告げた。

 領主である父に頼まれた娘のアミーナは、彼らと共に父を狙う魔術の使い手「暗黒騎士」の行方を追うが…と言う内容。



 そう、これ…舞台を日本に置き換えれば、ミステリーによくある島に関係者全員が閉じ込められた中で殺人が起こると言う「クローズド・サークル小説」なのですよ!!!!!


 ああ!そんな王道ミステリーを、ファンタジーと言うジャンルと掛け合わせちゃうなんて、何て最高なんだろう!!!!!


 実際、文者の大好物の要素ばかりが詰まった内容で、これは本当に面白かった!


 あまりネタバレはしたくないのですが、その殺人の方法である魔術の内容が一癖あって、すんなり推理が出来ないようになっているのです!


 となると、じゃあ誰が犯人なのっ?これはですね…勿論、独自に推理しても良いのですが、もうひたすら読み進めて行くしかないのであります!


 しかし推理が進まずとも、このソロン諸島の情景と言いますか…賑やかな港町、物資を積んだ立派な貨物船、荒くれ者達の溜まり場、寂れた酒場、簡素な宿屋等々、この素敵な世界観が全く飽きさせません!


 ファンタジーが苦手な冒険者様も、魔法の存在があるものの中世ヨーロッパの史実に基づいた世界観ですし、ミステリーの謎解きがメインみたいな所があるので比較的読みやすいのではないでしょうか?


 逆にミステリーが苦手な冒険者様は、空想と現実が入り混じった世界で起こる領主の娘と旅の騎士&従士が挑む、島の港町を舞台にした謎解き冒険譚ですので、気軽に読んで頂けたらなぁと思っております!




28.「楽園とは探偵の不在なり」斜線堂有紀

ハヤカワ文庫JA


 まず「斜線堂有紀」様と言う、お名前からしてインパクトのある作家様でいらっしゃいますから、以前からどのような物語を書かれるのか気になってはおりました。


 其処で選びましたのが、こちらの作品。


 設定が、本当に魅力的で!


 五年前に世界中で突然起こった「降臨」と呼ばれる現象。

 灰色ががった骨ばった大きな翼を持ち、手足は異常に長くこちらも灰色、そして顔は目も鼻も口も無く、平べったい…オスともメスとも言えない、人間のような体躯の化け物。

 これらが突然光の柱と共に降って来た現象を「降臨」と呼び、人々はこの化け物を「天使」と名付けた。

 天使は世界に降臨後、2人以上殺した人間達を即座に地獄に引きずり込み始めたと言う。

 逆に言えば、1人なら殺しても連れて行かれる事のない世界。

 そんな世界である過去の出来事により憔悴していた探偵の青岸は、天使が集まる常世島に招待された。

 主催者は大富豪である常木と言う男で、青岸の他にも十数名が一斉に島へ渡った。

 其処で彼らを待っていたのは、地獄に堕ちずに見事に行われた連続殺人事件だった。

 探偵青岸は、天使の目を欺いて連続殺人を成功させた犯人を見つける事が出来るのか。



 と言う、あらすじで御座いまして…この時点では、もうワクワクが止まらなかったのです!


 で・す・が…う、うーん…何と言いましょうか、文者が期待していたような内容ではなかった。


 勿論、島に閉じ込められた状況での殺人…つまり、これもまたクローズド・サークルな訳で御座います故、面白く読まれた冒険者の方もいらっしゃるでしょう。


 しかし…折角こんなに魅力的な設定があるのですから、文者的には無理矢理ミステリーにしなくても良かったのかなと(其処?)。


 天使達と人間達の対決…全世界を巻き込んだ壮絶なバトルアクションとか、同じミステリーなら何故天使達がこの世界にやって来たのかを突き止めるとか、そっち方面の方が面白かったのでは?


 ホラーチックに最後は人間が負けて全滅し、天使によって世界は支配されたとか…ディストピアっぽくていいですよね!


 またはSFチックに天使が別の星からやって来た事が分かって、主人公やその手の専門家達が団結して精鋭部隊を作り、乗り込んで行くとか…。


 そう言う、畑違いの面々が突如集められて最初はいがみ合ってたくせに、最後心を1つにするパターンの話…文者、結構好きです(笑)。


 天使の姿形の説明もとても魅力的で、文者的にはハリーポッターのディメンターみたいな姿を想像致しましたので、ファンタジーに転んでも良かったなぁ。


 何に致しましても殺人ミステリーにしてしまった事で、折角のこのどちらにでも話を広げられそうな設定が、無難に尻すぼみで終わってしまった感じが致しました。


 本当に素晴らしい設定だったのに、正直何も心に残らなかったので非常に残念でした。
 



29.「機龍警察」月村了衛 ハヤカワ文庫JA


 こちらも有名な、月村了衛様!


 本当はとても読んでみたい別の作品があったのですが、調べてみたら残念ながら絶版のようでして…なので、次に選んだのがこちらでした。


 心配だったのは、近未来SF作品っぽい事(笑)。


 いや~中々、SFを克服するのは難しく…結論から言えば、こちらも挫折してしまった訳ですが。


 あらすじと致しましては、警察内にある警視庁特捜部と言う部署に近接戦闘兵器「機甲兵装新型機『龍機兵』」なるものが導入された、近未来の日本が舞台。


 文者的には、文者の神的大声優である古川登志夫様が篠原遊馬役を務められました名作アニメ「機動警察パトレイバー」をイメージ致しました!


 パトレイバーは文者も大好きで、アニメも映画も原作漫画も実写化も全部拝見致しました!


 あの世界観のカッコ良さと個性溢れる登場人物達、当然古川様演じる遊馬も好きなのですが、若かりし文者にはちょっとくたびれたイケオジ後藤隊長がえらく魅力的に見えたものでありました…懐かしい(笑)。


 ですので、こちらの物語の中に出て来る機甲兵装と言うのも、警察で使用されているメカニックと言う点では、似たような物なのかなと。


 但し、表現としては比較的人間の体に沿ったような大きさのようですので、ガンダム的な巨大ロボとまでは行かないようです。


 この機甲兵装の言わば模造品が裏で出回っており、それを手に入れたテロリストが地下鉄の中へ入って行き、乗客達を人質に立て籠もる所から事件が始まります。


 ですので、そう言った意味でもこの機甲兵装の大きさがどの程度であるかは、想像しやすいかと存じます。


 で…警察小説によくありがちですが、元々警察官として配備されているSATと雇われ傭兵部隊である龍機兵は、当然!対立しております(笑)。


 この最初の事件でも、どちらが先に出動するかで互いにゴタゴタと揉める訳です。


 傭兵と言うだけあって、龍機兵のメンバーは何かと訳アリな面々もいたりするのですが…。


 そんな彼らが出動したこの地下鉄立て籠もり事件ですが、どうやらこの事件の背後には想像を絶する巨大な闇が広がっているのであった…と言うのが、大まかなあらすじで御座います。


 どうですか?


 SF好きな冒険者の皆様は勿論、近未来、警察、テロリスト、武器や防具、機械やロボット、組織の闇…等にピンと来る方は、きっと楽しめる作品になっているかと存じます!


 文者は…途中で意味が分からなくなり、もう…1度そうなってしまったら、物語が全く頭に入って来なくなってしまいました故、そっと頁を閉じてしまいました。


 こちらの作品は数冊シリーズ化されているようで御座いますので、御興味のある冒険者の皆様は是非お手に取って御覧下さいませ!




30.「クスノキの番人」東野圭吾

実業之日本社文庫


 東野圭吾様ファンの冒険者の方は、かなりいらっしゃるのではないでしょうか。


 天邪鬼の文者は、どうも人気があればあるほど避けてしまう傾向がありまして…東野様の作品は読まず嫌いのまま、今日まで来てしまいました。


 それは、映像化作品も同様であります。


 大人気ドラマ等も、何となく見る気がしなくて…有名な「ガリレオ」シリーズ等は、いまだに見た事が御座いませぬ。


 唯一、阿部寛様主演の「新参者」!東野様作品とは存じ上げずに見たのですが、あれは面白かった!


 原作の流れは存じませぬが、ドラマの構成の仕方?が非常に変わっていて興味深く、結局犯人は誰なのっ?と、のめり込むように見ておりました。


 ドラマが好き過ぎてその印象を壊したくなくて、逆に原作を読みたくないと言う(笑)。


 しかし、東野圭吾様作品も読書家冒険者として避けては通れない!


 其処で選びましたのが、こちらの作品。


 主人公の玲斗はシングルマザーの母と共に暮らしていたが、彼が小学生の時に乳癌で亡くなってしまう。

 その後、祖母に育てられた玲斗は転々としていた職場の1つであるリサイクル業者で、不当な扱いを受けて解雇される。

 納得出来ずに悶々としていたある日、そのリサイクル業者で後輩だった男から社長のとある話を聞かされ、玲斗は解雇された恨みを晴らすべく社内の備品を盗む為、忍び込む事に。

 当然警報が鳴り、あっさりと逮捕される玲斗。

 絶体絶命かと思われたが、何故か弁護士が現れてすんなりと釈放される。

 その謎の弁護士に連れられるがまま訪れた場所は、巨大なクスノキが祀られた神社。

 そして弁護士を依頼してくれた、玲斗の伯母だと名乗る老齢の女性が目の前に現れる。

 不思議な言い伝えがあり、来訪者が予約をしてでも祈念に来ると言うこのクスノキの番人をして欲しい…断れば、釈放にかかった全ての費用を今すぐ払ってもらう。

 選択肢は、あってないようなものであり…言われるがまま、番人を任される事になった玲斗に起こった出来事とは。



 レビューを見ると「東野様作品=ミステリー」だと思って、読み始めた冒険者の方が多いようです。


 これは…様々な家族の絆を描いた、人情ストーリーですね。


 ファンタジー寄りの描写もあります故、それが苦手な冒険者様もいるかとは思いますが…まあ、これをファンタジーと取るか日常に起こったちょっとした奇跡と取るかは、読まれた冒険者の方に委ねられます。


 ファンタジー大好きな文者的には、これはファンタジーとは言い切れないかと…「ほんのり不思議風味」くらい、ですかね(笑)。


 なので現実派の冒険者の方にも、それほど抵抗なく読んで頂けるのではないでしょうか?


 泣き所は多々あったかとは思いますので、当然「泣けた!いい話だった!感動した!」と言う冒険者の方は、沢山いらっしゃった事でしょう。


 文者は逆にファンタジー味を期待していただけに、意外と現実的な話だったので少々ガッカリ。


 まあ…いい話ではあったのですが、成程…と言った印象で、終了。



 来年1月末に、アニメーション映画が上映されるようですね!


 確かにアニメ映えしそうな内容ですし、老若男女問わず楽しめそうな予感はしております。


 玲斗のイラストはもうちょっと意志の強そうな感じを出しても、良かったかなぁ…ちょっと、気弱な若者感過ぎるかも。


 玲斗の伯母である千舟のイラストは、イメージ通り!老齢でありながらも現役で仕事を続けている千舟ですが、ある秘密を抱えております。


 声が天海祐希さんとの事なので、其処ら辺の難しい役どころを何処まで創り込んで演じて下さるかが、非常に楽しみで御座います!


 地上波放送されたら、見てもいいかな?






 さて…まだまだ国内作品の積読は控えておりますが、まずは読み終わった10冊の御紹介で御座いました。


 今の所、国内作品に全く面白みを感じないこの残念(笑)な「自称読書家冒険者」 文者が、強く心に残った国内作品ランキングベスト5は、


1位「煌夜祭」多崎礼 中公文庫


2位「旅のラゴス」筒井康隆 新潮文庫


3位「光の帝国 常野物語」恩田陸 集英社文庫

※こちらは続編の2冊を即購入!積読本に入っております故、次回御紹介
 出来ればと思っております!


4位「姑獲鳥の夏」京極夏彦 講談社文庫

※こちらも「魍魎の匣」、「鉄鼠の檻」、「絡新婦の理」、そして人気
 キャラクターである探偵・榎木津礼二郎が活躍する「百器徒然袋 雨」
 &「風」と言う、レンガ並みに分厚い積読本が待機しております!
 ああ!これらを眺めているだけで幸せ!(読書家冒険者の皆様なら
 分かって下さる筈・笑)


5位「ロートレック荘事件」筒井康隆 新潮文庫

※筒井様の作品は「旅のラゴス」とこちら、両方とも面白かったので、
 調子に乗って「七瀬シリーズ」と「パプリカ」が積読として控えて
 おります!ああ、楽しみ!




 以上となっております!この上位5作品を越える国内作品は、果たして現れるのか!!!!!


 「この5作品、確かに面白かった!」と共感して下さる冒険者の皆様も、多少なりともいらっしゃるのではないでしょうか?


 このランキングを塗り替えてくれる国内作品に出会えます事を祈りつつ、読み進めて行きたいと思っております!




 それでは冒険者の皆様、宇宙のパワーと地球の秋を感じながらこの9月を最高の1か月にするべく、楽しんで参りましょう!!!!!




 外で書物を読むのに、とても心地のいい季節になりましたね。


 え?先日旅の行商から、珍しいお茶の葉を購入された?

 それは、素晴らしい!


 では私が腕によりを掛けて、この間の収穫祭で取れました木の実を使ったケーキをお作りしますので、そのお茶を御馳走になっても宜しいですかな?


 ええ、ええ、勿論!

 古本市で手に入れました、とっておきの異国の物語もお持ち致します。


 では、貴方様御自慢の素敵なお庭で、お茶会も兼ねた読書会を開くと致しますか?


 ふふっ…楽しい1日になりそうですね。




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Momi🦄🩵Monjya HeyamiⓂ️Magic Parallel Healer 同じ地球を旅する仲間として、いつか何処かの町の酒場でお会い出来る日を楽しみにしております!1杯奢らせて頂きますので、心行くまで地球での旅物語を語り合いましょう!共に、それぞれの最高の冒険譚が完成する日を夢見て!

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