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【短編詩】愛すべき狂気

私は城にいる。

石の床が滴る赤を吸い込み、

壁は息をし、天井は低く嗤う。

自分の足跡が血になり、花になり、狂気になり、

そのどれもを愛している。


廊下は永遠に曲がりくねる。

影が絡まり、影が抱きつき、影が笑う。

扉は開くたびに崩れ、

崩れるたびに棺が逆流する。

壊れても、昇華しても、

その矛盾が愛おしくて、喉から毒の花が咲く。


私は女王。

私は娼婦。

私は狂人。

この城は、わたしの妄想であり、現実であり、

壊れては立ち上がり、昇華しては崩れる子守唄。


棺の中の薔薇が笑い、

冷たい風が指に絡む。

血の滴を舌で受け止めるたび、

甘く苦く熱く、痛みも悦びも混ざる。

私は溺れる。

でもその溺れのすべてを、私は抱きしめたい。


階段を登れば、床が波打ち、

柱が裂け、壁が泣き、

天井から垂れた影が抱きつく。

壊れても、壊れるほどに光は強くなり、

崩壊と昇華の間で、私は笑う。


城は呼吸する。

血の香り、骨のざらつき、夜の熱。

狂気が髪を撫で、愛が骨を抱く。

白骨の中で、私は遊び、私は愛し、私は壊れる。


窓の外では月が割れて滴り落ちる。

その光は冷たく、痛く、甘い。

私はその光を舐め、咀嚼し、天井が包み込む。

崩れと昇華の狭間で微笑む。

矛盾の愛を味わいながら、

私は永遠に溶けていく。

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佐伯由羅(伏見もなか) とても、とても嬉しく思います。