「勇者にされた私たちへ」
RPGって、社会の縮図だよね。
「お前は勇者の血を引く者だ。魔王を倒してくれ!」そう言われて、城の兵士たちは「勇者様!ばんざい!」って大歓迎。
世界を救ってくれ、あなたの力が必要なんだ──って雰囲気。
で、渡されるのが「棒」と「布の服」と、たったの500ゴールド。
街で売ってる一番安い武器ですら数百ゴールドなのに?
私だったら断るわ。
だって、本気で期待してないじゃん。
「こいつダメかも」って思ってるから、安い装備だけ渡して、あとは知らん顔なんでしょ?
本当に世界を救ってほしいなら、国中から金を集めて、最高の鍛冶屋に剣を作らせて、「これでよろしく!」って渡すのがスジじゃない?
社会も同じだと思う。
「君には期待してるよ」って言いながら、実際はたいして初期投資なんてしてこない。確実にペイできるって実績がある人にしか金を出さない。
それって期待じゃなくて「確信」だよね。
会社もそう。
社長(王様)が言う。
「君たち新入社員(勇者)には期待している。今年は粒ぞろいだと聞いている。」
社員(兵士たち)も言う。
「頑張ってね!期待してるよ!」
でも、ノウハウも装備もほとんどくれない。
いきなり契約(魔王)と戦えって、どういうこと?
家庭も同じ。
親(王様)が言う。
「あなたには期待しているわ。いい大学に入って、ちゃんとした大人になってね。」
でも、まわりと同じ塾や習い事。特別な何かがあるわけじゃない。
他の子と違う結果を求めてるのに、与えるものはみんなと同じって、おかしくない?
結局、期待って“投げっぱなし”なんだ。
「君ならできる」
「きっと大丈夫」
──言葉だけなら、誰にでも言える。
そこまで期待するなら、こっちに丸投げじゃなくて、あなたもリスクを背負って投資してよ。
言葉だけ残して、あとは「勇者(私)」に丸投げ。
それじゃあ、こっちもやる気なくすよ。
がんばってがんばって、実力つけたとしても、それを“自分のためだけ”に使うようになる。
だって、最初に支えてくれなかった人に恩返しなんてしたくないもん。
私もあなたとおんなじ。
あなたには投資しない。
でも、言うよ。
「君ならできる」──ってね。
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