無知の愚
私はこれだけ心と向き合って、
自分との対話を重ねて、
人やAIの知見まで借りているというのに。
それでも時々、
あとになって激しく後悔するような、
致命的な行動をとってしまう。
ここまで考えても結局やらかすのなら、
もう何も考えず、
直感だけで生きたほうがいいんじゃないか。
そんなことを思うことも、少なくない。
愚かだなぁ。
本当に愚かだ。
自分でもそう思うのに、
やっぱり繰り返す。
私は、自分ではわりと洞察力があるほうだと思っている。
人の感情や行動のパターンを見たり、
「この人はいま、たぶんこうなんだろうな」と考えたりするのも好きだ。
そのわりに、
自分のことになると、いまだによく分からない。
なぜそんなことをしたのか。
なぜ止まれなかったのか。
何を求めていたのか。
あとからなら、いくらでも理由はつけられる。
でも、それが本当の答えなのかは分からない。
そう考えると、
自分のことさえ満足に分かっていない人間が、
「人のことは分かる」
なんて思っているのは、
なかなか滑稽な話だなぁと思う。
まあ、それでもまた私は、
懲りずに自分を分析するのだろうけど。
おわり。
👇そんな妄想からの一品です(*ᴗˬᴗ)⁾⁾⁾ヨロシクオネガイシマスꕤ
何でもわかる男
公開予定2026年8月15日 00:00
人のことが、なんでもわかるという男がいた。
少なくとも、本人は、そう思っていた。
何度か、同じ集まりで会ったことがある。
よく人を見ている人だった。
目の動き。指先。声の調子。
こちらが何かを言う前に、「こうでしょ」と先に言う。
そして、それは、たいてい当たっていた。
だから周りの人は、面白がった。
「なんで分かるの?」
そう聞かれるたび、彼は少しだけ得意そうに笑っていた。
私は、その顔を見ながら、いつも少し不思議に思っていた。
人のことが、そんなに分かるものなんだろうか。
仕事帰りの会社員にも、眠そうな学生にも、名前も知らない誰かにも、その人しか知らない今日がある。
目に見えているものだけで、それを全部、分かったと言えるんだろうか。
まあ、本人がそう思っているなら、それでいい。
ただ——
あの人は、私のことも、分かるつもりらしかった。
