【名言考】No.197:カート・ヴォネガットから学ぶ「自分を楽しませる方法」
名言考とは
名言考は、偉人たちの言葉を一つずつ味わい、その教訓とメッセージの核心に迫る大人の学びなおしコンテンツです。
AI時代に押さえておきたい、人生・仕事・人間理解、そして創作についても考察していきます。
本日の名言
自分自身を喜ばせるために書きなさい。
他人の評価を気にするのは、書き終えた後の仕事だ。
―― カート・ヴォネガット
この言葉は、「人間が何かを表現するとき、最初から『誰かに褒められたい』と考えてしまうと、心が縮こまって本当の魅力が消えてしまう。
まずは自分の心を徹底的に楽しませる。評価や修正は後でやればいいのだ」という、創作とそれに取り組み方の本質を突いた言葉です。
カート・ヴォネガットのプロフィール

カート・ヴォネガット(1922〜2007)は、アメリカを代表する20世紀の小説家です。
第二次世界大戦での過酷な体験をベースに、ユーモアとSF的なアイデアを交えて描いた傑作『スローターハウス5』などで世界的な人気を博しました。
彼の作品の特徴は、悲惨な現実や人間の愚かさを描きながらも、どこか温かみがあり、クスッと笑える絶妙なユーモアにあります。
人間という生き物の弱さや矛盾を誰よりも優しい目で見つめ続けた作家だからこそ、彼の言葉は私たちの心にじんわりと染み込んでくるのです。
他人の目を気にするというブレーキ
私たちは何かを始めるとき、つい、「変に思われたらどうしよう」「センスがないと思われたくない」と、最初から他人の評価というブレーキを踏みがちです。
しかし、頭の中で他人の目を意識した瞬間に、私たちの言葉やアイデアは無難なものになってしまいます。
ヴォネガットが言うように、まずはブレーキを外し、アクセルを思い切り踏んで自分自身を徹底的に面白がらせること。
この純粋な初期衝動こそが、のちに他人の心をも動かす強力なエネルギーになるのです。
AIが「ウケる正解」をくれる時代、人間の心はどう変わるのか?
さて、ここからが本題です。
私たちが生きる現代には、AIという極めて優秀なアシスタントがいます。
「SNSでバズる文章」「上司に褒められる企画書」「多くの人にウケるデザイン」をAIに頼めば、ほんの数秒でそれらしい正解を出してくれます。
これは非常に便利なことですが、私たちの心に、ある大きな変化をもたらしているように感じます。
自分の好きが分からなくなる
AIを使えば、簡単に他人から評価されやすいものを手に入れることができます。
しかしその反面、私たちは「自分が本当は何に感動し、何を面白いと思っているのか」という、自分自身の心の声を感じ取る力が少しずつ鈍っているように感じます。
AIの理路整然とした「綺麗な答え」に慣れてしまうと、自分の中にある着眼点や感情、個人的なこだわりを非効率で的外れなものだと錯覚してしまいます。
評価の奴隷になっていく
AIが導き出す答えは、過去に多くの人が良いと評価したデータの集大成です。
つまり、AIの力を借りて他人の評価を気にした作品や仕事が増えると、世の中は平均的で、どこかで見たことのあるような退屈なもので溢れてしまうような気がします。
「自分を喜ばせる」というプロセスをすっ飛ばして、最初から「他人に評価されること」だけを目的にすると、人間はAIが作った平均値の檻の中から抜け出せなくなってしまうのではないでしょうか。
進化するAIとどう向き合うか
今、AIは私たちの好みや過去の行動を学習し、日々、自分専用に進化しています。
私もそれなりにAIのお世話になっていますが、AIの人間理解の能力にはびっくりさせられることが多々あります。
それでは、自分のことを一番よく知っているAIと、私たちはどう向き合っていけばいいのでしょうか。
AIは自分の価値を映す鏡
自分の思考や癖を学習したAIは、自分が好みにぴったりの言葉を先回りして提案してくれるようになります。
それだけではなく、質問や行動そのものに対して、耳障りの良い言葉を並べてしっかり褒めてくれます。
ここで気付くのは、AIの提案や言葉に乗っかるだけで満足してはいけないということです。
当たり前と言えば当たり前なのですが、ついつい、忘れてしまうことでもあります。
AIが自分の好みを完璧に再現してくれるからこそ、私たちは「じゃあ、その先にある、まだ見ぬ自分自身の驚き(喜び)は何だろう?」とか、「別の視点やアプローチだとどうなるのだろう?」と、さらに深く広く自分の心と向き合うことができます。
「自分の酔わず、フラットに見つめる」
大切ですよね。AIとの向き合い方を考える
効率よく、誰にでもウケる成果を出したいときは、AIに任せればいい。
他人の評価を気にする必要がある時はも、AIをパートナーとして使えばいい。
しかし、最初の第一歩――「これをやりたい!」「これが面白い!」と心が震える瞬間だけは、絶対にAIに譲ってはいけません。
まずは、自分の手で、自分のためだけに、ワクワクしながら作ってみる。
そして、後からAIの力を借りて形を整えてみる。
しかし、そのアウトプットに満足しないで、また、自分の頭で練り直してみる。
この、人間とAIの「イタチごっこ」の先に、未来のヒントがあるのかもしれませんね。
私の迷言
AIはいつもウケる正解をくれる。
しかし、それがウケている姿を私は見たことがない。
なぜなのか?
そこに「自分の好き(本音)」が入っていないからかもしれません。
本日も素敵な時間をお過ごしください。
最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
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こちらは、Wikipediaなどのインターネット情報と著者の個人的解釈を組み合わせたコンテンツです。
誤った情報が含まれている可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
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