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名古屋人が驚嘆!? 京都・「竹邑庵太郎敦盛」の「あつもりそば」は、「お値打ち」の最高峰だ!!

 名古屋人が、買い物をする際にひんぱんに口にする言葉があります。
 それは、
「どえりゃあ」「たわけ」「行こみゃあ」
という方言ではありません。
 全国、どこの地域でも使う言葉
 「お値打ち」
です。

 「それがどうしたの?」
と思う人も多いでしょう。
 ここで、ちょっと気を付けてご覧下さい。
 「値打ち」ではなく、「お値打ち」。
 「お」が付いています。
 この一文字が、付くか付かないかで、大きな違いが生じます。

 一般的に国語上では、「値打ち」とは、その物や事柄の「価値」のことを言います。
 対して、名古屋人が使う「お値打ち」とは、価格が安いのに、品質がすこぶる良いもののことを差します。

 安い、早い、美味しいをウリにする牛丼やうどんのフランチャイズチェーンでは、けっして「お値打ちだがね」と言う使いはしません。
 今時、「うな丼」は、「並み」でも3千円、いや4千円が普通になるほど高騰してしまいましたが、それがもしも2千5百円で食べられて、味も「それなり」ではなく4千円のお店と同じくらいに美味しかった時、
 「どえりゃあお値打ちだがね、もっぺん(もう一度)来よまい(来よう)」
と言うのです。

 さて、前置きが長くなりました。
 テレビの旅番組で、俳優の高嶋政宏さんが行きつけという蕎麦屋さんをレポートしていました。
 「竹邑庵太郎敦盛」
です。
 京都の人に尋ねると、かなり有名なお店らしい。
 そんなお店を知らなかったことが悔しかった・・・というよりも、高嶋さんがオススメということでミーハー心をかき立てられ、「並ぶ」ことを覚悟で訪れました。

 メニューは二種類。
 「追っかけ皿そば」(冷たいつけそば)と「あつもりそば」(温かいつけそば)の二種類のみ。寒い日だったので、迷わず「あつもりそば」を注文しました。
 先に、刻んだ九条ネギが山盛りに入ったお椀と、大きな梅干し、それに熱々の徳利に入った出汁が運ばれてきました。
 ネギの上には、ドーンとたっぷりの「わさび」が置かれています。
 徳利からは、フワァ~と甘い香りが漂ってきます。
 間違いありません。
 これは濃い口の出汁です。
 うん、名古屋人好み。
 店員さんが、
「器のネギの下に卵が入ってます。ネギをからませるようにかき混ぜておいてください。後から、おそばお持ちしますので」
と、おっしゃいます。
 「?!」
 戸惑います。
 生卵を溶いて、ざっくりと刻みネギにからませておき、それに出汁をかけ、そばを付けて食べる。
 まるで、すき焼き?
 いや、釜玉うどん?
 こんなの初めてです。
  
 さて、いよいよ登場。
 せいろから、湯気が立ち上がるそばが運ばれてきました。
 まずは、一口目は少なめに箸で摘まんで、椀に運びます。
 とろとろのネギに、そばを絡ませて、口へ運ぶと・・・。
 「熱ちっち!」
 あやうく、口の中をやけどしそうなほど、熱々です。
 「あ~旨い!」
 そうなんです。
 「うまい」と言うには、それは「美味い」ではなく「旨い」なのです。ましてや、間違っても「おいしい」ではありません。
 次々と、薬味につけては口に運びます。
 「旨い!旨い!」
 なんべん言ったことでしょう。

 一般的な蕎麦屋さんで、ざるそばを注文した時のそばの量より、三割ほど多い気がしました。小食の私は、「食べきれなかったらどうしよう」と思っていたのですが、あっという間に完食。
 実は、一斤半の量のメニューもあり、そちらを頼めばよかったと思うほど。

 さらに有難いのは、梅干しです。
 甘口のデザート感覚の味。
 箸休めには、最高です。
 もちろん、やかんには蕎麦湯。
 
 これでなんと、1,200円也。
 つい最近、値上げしたばかりというからびっくり。
 後で、京都の友人に尋ねたら、なんと以前は950円だったというのです。

 帰り道、何度連れの者と言い合ったことでしょう。
 「お値打ちだがね」
 「どえりゃあお値打ちだであかんがや」


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