見出し画像

『開化の笑顔』川柳(17)〽馬鹿なやつ入込の湯をけなりがり

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『開化の笑顔:新柳樽 2編

〽 をつれて かゝァがくると をならし
〽 のなかハ 手をならすのが 寒暖計かんだんけい

※ 「かゝァ」は、かかあ。妻のこと。


〽 すきから 女湯のぞく 馬鹿ばかナやつ
〽 赤子あかんぼ泣聲なきごへ 男湯にはなし


〽 女へ これけがしに 聲色ものまね
〽 馬鹿ばかなやつ 入込いりこみの湯を けなりがり

※ 「入込いりこみの湯」は、男女混浴の銭湯のこと。入込湯いりごみゆ。東京府では明治二年(1869年)に男女入込湯が禁止されました。参考:『東京市史稿 市街編50』『近世年代記』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「けなりがり」は、うらやましがること。参考:『大日本国語辞典 巻2(けなりがる)』(国立国会図書館デジタルコレクション)


〽 風呂ふろハ しりわかれて かたあい
〽 女房にも なかながして もらはれず


〔参考〕男湯の様子 「赤子の泣声 男湯にはなし」

歩けるぐらいの年頃になると、父親も子どもを男湯に入れて世話をしたようです。滝沢馬琴の『浮世風呂』に描かれている父子の姿が微笑ましいですね。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『諢話浮世風呂
出典:国立国会図書館デジタルコレクション『諢話浮世風呂
出典:国立国会図書館デジタルコレクション『袖珍浮世風呂 : 画入

※ 参考:『浮世風呂(有朋堂文庫)』(国立国会図書館デジタルコレクション)



筆者注 ● は解読できなかった文字を意味しています。新しく解読できた文字や誤字・誤読に気づいたときは適宜更新します。詳しくは「自己紹介/免責事項」をお読みください。📖