『開化の笑顔』川柳(27)〽横濱の藝妓ころんで弗つかみ


〽 横濱の 藝妓ころんで 弗つかみ
〽 引祝ひ うれしく猫も 鼡なき
※ 「ころんで」は、転んで。転ぶには、淫売をなすという意味もあったようです。参考:『日本性的風俗辭典(轉 ころぶ)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「弗」は、通貨のドル。
※ 「引祝ひ」は、芸者や娼妓が廃業するのを披露するお祝いのこと。

〽 妓の逢状 本譯すると むしん狀
〽 お茶引も道理 臼目のやふな顔
※ 「逢状」について、都々逸に「イヤなお客へ逢状だしてつり出す芸妓は間夫のため(または、節季まへ)」という言い回しがあるようです。参考:『花柳仙郷』『粋の浮知満久』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「|本譯《ほんやく」は、本訳。
※ 「むしん狀」は、無心状。ここでは金品をねだる文書のことと思われます。
※ 「お茶引」は、芸娼妓が客がなく暇なこと。参考:『諺語大辞典(オ茶ヲヒク)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「臼目のやふな顔」は、ここでは器量が良くないことを意味していると思われます。参考:『芸者玉手箱』(国立国会図書館デジタルコレクション)

〽 くるはぬ起證 千円の時斗だし
〽 三十日に 月あり 女郎に まこと出来
※ 「起證」は、起請のことと思われます。神仏に誓いを立てて偽りのないことを記すこと。参考:『大日本国語辞典 巻1(起請)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「時斗」は、時計のことと思われます。時斗。参考:『窮理和解 上』『童蒙必携洋算訳語略解』(国立国会図書館デジタルコレクション)

〽 針金客は 鉄道より なをかたし
〽 ヲヤ 猫も 税ざまんすうと 禿いゝ
※ 「税ざまんすう」は、誤読しているかもしれません。
筆者注 ● は解読できなかった文字を意味しています。新しく解読できた文字や誤字・誤読に気づいたときは適宜更新します。詳しくは「自己紹介/免責事項」をお読みください。📖
