『開化の笑顔』川柳(1)〽萬国をてらす皇国日の御籏

〽 萬国を てらす皇国 日の御籏

〽 圓いのが 廻つて光る 全世界
〽 平民も 雲の上行 冨士詣
〽 父の恩 冨士にくらべる 皇国人
〽 直な御代 まがつた弓は 世゛に出ず

〽 あきめくら 郵便箱へ 名ふだいれ
〽 郵便の 丁ちん軒を てらすなり
〽 つゝんだる 用ははがきに したゝためず
〽 郵便で いけぬは廓の 無心状
江戸時代の年賀挨拶では、相手方の家に赴いた際に、直接会わずに名刺函に名札入れて帰るという習慣があったようです。この習慣は、明治時代になり郵便制度が整ってくると、年賀葉書を送るスタイルへと変わります。

「あきめくら」は、ここでは、目が見えても物事の本質に気づかない人のことで、郵便受けを昔ながらの名刺函と勘違いをして名札を入れて帰るひとを揶揄しています。
〔参考〕
年禮
一日より後は、貴賤みな互に親族朋友を歴訪して、年始の賀を述ふ。各戸みな名刺函を門戸に置きて、之に挿むべくす。賀客もまた、其家人に面せずして去る。
(近年は賀客漸く希にして、賀帖を郵便に託するもの多しといふ)
名刺函を置かざるところは、小案に白紙の名簿と筆硯とを安置し、賀客の氏名を記すに供するもあり。これは古風を守るの家なるべし。
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