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【職人図鑑】彩画職人部類(19)筆(ふで)

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『彩画職人部類 下

ふて
上代始めて造る所、詳ならず。ことの製する所も又異なり。今の毫は䝉恬より傳へて、毛穎是を製すと。

※ 「詳ならず」は、つまびらかならず。
※ 「こと」は、ことと思われます。
※ 「毫」は、ふでのこと。
※ 「䝉怙」は、秦の将軍 蒙恬もうてん。獣の毛を集めて作った筆を始皇帝に献上したとされます。また、始皇帝のもと万里の長城の築城を指揮したことで知られています。
※ 「傳へて」は、伝えて。
※ 「毛穎」は、筆のこと。もうえい。参考:『唐宋八家文読本便覧 上』(国立国会図書館デジタルコレクション)

『拾遺愚抄』
  ぬしや誰 見ぬ世の事を うつしをく
    ふでのすさみに うかぶ面かげ
               定家

※ 「拾遺愚抄」は、鎌倉時代に藤原定家による自撰歌集。参考:『拾遺愚抄』(国立公文書館デジタルアーカイブ)
※ 「すさみ」は、すさみ、すさみ。すさび。
※ 参考:『明倫歌集抄本』(国立国会図書館デジタルコレクション)

雀頭筆に小法師と書かれています

※ 「小法師」は、年若い僧侶のこと。参考:『書法大意』(国立国会図書館デジタルコレクション)


毛穎もうえいについて

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『和漢三才図会 巻之1-20
出典:国立国会図書館デジタルコレクション『和漢三才図会 巻之1-20

今ノ 筆ハ、蒙恬 所 始ル 也(史記毛穎傳云)。
毛穎ハ、中山ノ人ニテ、蒙恬 載テ 以テ 歸ル 秦ノ 始皇帝 封ス 管城ニ 號ク 管城子ト 累リニ 拜シ 中書令ニ 為ニ 中書君ト (皆以 為 筆異名 )。
然レバ 則 習テ 事於毛穎ニ 而 蒙恬 所ナリ 作矣。

※ 参考:『唐宋八家文詳解 第22-26集』『故事必読:標註刪修 中』『広文庫 第17冊(ふで)(毛穎傳)』(国立国会図書館デジタルコレクション)


蒙恬もうてんについて

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『鼇頭韻学円機活法:8巻 7

筝ハ 秦ノ 声ナリ。或人ノ曰、蒙恬ガ 所 作ル。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『支那地誌略 巻之1

万里の長城は、即ち秦の蒙恬が胡を防ぐ為めに築所にして、長さ大概六百里、州の西南に連れり。

※ 参考:『十訓抄詳解 上巻』『新撰詩語活用 下(蒙恬)』『こどものちゑまし:開化節用』『雅言俗語あすならふ(蒙恬)』(国立国会図書館デジタルコレクション)



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