【語源】日本釈名 (29) 介類(寄居蟲・蚫・栄螺・蟹など)

寄居蟲
かにみな也。其形、かにの如くにして、みなのからの内にやどる物也。又、「か」は「借」也。みなのからをかりて、やどるもの也。俗に「がうな」とも「やどかり」とも云。
※ 参考:『古事類苑 第49冊』(国立国会図書館デジタルコレクション)
蚫
「あはでひかる」と云事也。あはびは、其から片貝にてふたなし。からひかるもの也。故に名つく。一説に「あはでひらく」也。ふたなき故、あはでつねにひらけり。
※ 参考:『古事類苑 第49冊』(国立国会図書館デジタルコレクション)
榮螺
「さゝ」は小也。小きなるを「さゝ」と云。「え」は「いえ」なり。さゞえは、其から堅固にして、ふたもかたく、小家のごとし。
※ 参考:『古事類苑 第49冊』(国立国会図書館デジタルコレクション)
辛螺
其からあかく、其身白し。「に」は「丹」也。あかきなり。「し」はしろきなり。
※ 参考:『古事類苑 第49冊』(国立国会図書館デジタルコレクション)
貝
「か」は「から」也。下を略す。「い」は「家」也。凡、貝の類は皆、からを家とす。或曰、「かい」は「介」の音也。介とはからある物、貝の事也。介の音をもちひて訓とす。
※ 参考:『古事類苑 第49冊』(国立国会図書館デジタルコレクション)

蝸蠃
「水鳴」也。水中にありてなくもの也。
※ 参考:『古事類苑 第49冊』(国立国会図書館デジタルコレクション)
蟶
「まて」は「左右」也。「左右」を「まて」と云。此貝、左右に口ありて、他の貝にことなれり。
※ 「蟶」という漢字は、まてがいの意。
※ 参考:『古事類苑 第49冊』(国立国会図書館デジタルコレクション)
蟹
「か」は「から」也。「に」は「丹」也。あかき也。かにを煮れば、からあかくなる。「擁剱」は「はさみ」也。はさみあし大なるかに也。
※ 参考:『日本地誌略物産解(擁剱蟹)』『通常物問答 : 四科詳説 巻之上』(国立国会図書館デジタルコレクション)
蚶
「さ」の字すみてよむべし。其からにきざみ多し。みを略せり。今は「あか貝」と云。
※ 「蚶」という漢字は、あかがいの意。
※ 参考:『古事類苑 第49冊』(国立国会図書館デジタルコレクション)
法螺
「ほら」は「こえ」也。訓にあらず。僧家の法事にふく貝なれば、名づけり。螺はすべて、さゞゑ、にしのかたちなる貝をいふ。
※ 「にし」は、あかにし貝のこと。
※ 参考:『古事類苑 第49冊』(国立国会図書館デジタルコレクション)
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