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【二十四節気】(春)春分

春分廿日
(3月20日頃から4月3日頃にかけて)

春季の中心にして昼夜平分の日。

雀始巣 櫻始開 雷乃發聲

すゞめはじめてすくふ
さくらはじめてひらく
かみなりこゑをはつす

玄鳥至 雷乃發聲 始電

げんちやういたる
らい すなはちこゑをはつす
はじめていなびかりなり

玄鳥つばくろもわたりきぬれば
かみなりこゑのしそめて
電光いなびかり見ゆ

春分は二月の中也。此節、昼夜ちうやおの/\五十こくにて長短なく、陰陽いんやう平等也。分はわかつにて、昼と夜と等分とうぶんにわかつ故に、春分しゆんぶんといへり。

玄鳥至とは、玄鳥はつばめなり。此鳥は陰鳥にて、陰をにくみ、陽をよろこぶゆゑ、此頃の陽気を慕ひ、北より南へわたるをいふ。

雷乃發聲とは、此時少陽せうやうの気壮なりといへども、冬の老陰の なほのこり あつて、少陽の気と空中くうちうにて相闘あひたゝかひ雷の鳴をいふ。

らいでんとは同物也。かみなり  なるゆゑに始て いなびかり する也。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『永暦大雑書大成:万民重宝


農家年中行事 春分

早稲此節まきて、小満の頃植る土地もあり。茄子、南瓜、紫蘇、麻、蕃椒、牛蒡、夏大根、苧まきてよし。
蒿苣まきてよし。葉にんじん蒔べし。落花生床蒔よし。こんにやく、つくねいも、長いも植てよし。桐の実蒔きてよし。
●の支度すべし。黄蜀葵、たうきび、つるな、陸稲蒔きてよし。薑、芋類、慈姑植うべし。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『日本区分農事暦:一名農家年中行事


※ 「蕃椒」は、とうがらし。
※ 「苧」は、イラクサ科の植物。からむし。
※ 「薑」は、しょうが。
※ 「慈姑」は、くわい。


春分
雉鳴撲翅
碧桃競発

※ 「碧桃」は、白色の桃の花のこと。へきとう。
※ 「競発」は、先を争うこと。きょうはつ。

梨花欺雪

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『七十二候新撰


名花画帖 春分

春分一候 驢駄布袋 うぐひすのき
春分二候 杏林術慙 あんず
春分三候 桜桃賞廃 ゆすらうめ

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『七十二侯名花画帖 上


印存 春分

玄鳥至 椙山夏洞
雷乃發聲 松木五峯
始電  中山彩畝女史

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『七十二候印存



参考:『日用便覧』『書翰文精義 上巻 訂3版』『古事類苑 第2冊』『広辞林 新訂版』『神通発秘:究天極地』『天文運機術:一名・天地人三道極意(四時気候)』『日本区分農事暦:一名農家年中行事』『万暦三世相:永代雑書』『気候案内記』(国立国会図書館デジタルコレクション)

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