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【二十四節気】(夏)芒種

芒種五日
(6月5日~6月20日頃にかけて)

芒(苗)を種(植)うる時なり。

蟷螂生 腐草化螢 梅子黄

かまきりしやうず
ふさうほたるとなる
うめのみきばむ

蟷螂生 鵙始鳴 反舌無聲

たうらうしやうず
もずはじめてなく
はんぜつこゑなし

蟷螂かまきりうまいづれば
もずもなき
反舌鳥よしは●す●め 音《ね》をとむるなり


※ 「反舌鳥よしは●す●め」の読みは、「よしはらすずめ」でしょうか。参考:『故事大辞典 上(百舌ヨシハラスゝメ)』(国立国会図書館デジタルコレクション)


五月の節に入てのぎある穀類こくるいみな たねうゆる故、芒種と云。

蟷螂生とは、蟷螂たうらうは和名「かまきり」、又「いぼのじり虫」といふ。陽明燥金さうきんせいにして殺伐さつばつを好み、物とたゝか●を好むゆゑに、蟷螂たうらうをのふつ龍車りうしやむかふといふことはざあり。龍車は軍車をいへり。

さて、春の気は冬十一月よりきざし、秋の気は夏五月よりきざす。易にとりて、五月は天風姤てんぷうこうにあたり、地中ちゝうに一陰生ず。是秋の金気きんきはじめて生ずるの時なれば。其気をかんじて、金気殺伐の蟷螂かまきり生ずるなり。

鵙始鳴とは、ぺき百舌もずなり。此鳥も陰鳥いんちやうなり。秋の気のきたるを同気どうき相感じて、はじめて鳴をいへり。

反舌無聲とは、反舌へんぜつは和名「よしきり鳥」といふ。此鳥は陽鳥やちやうゆゑ、春より夏へかけて陽気に相感じて聲を發しなきけるに、今地下ちかに一いんしやうじ、秋の金気生するゆゑ、はやこゑをとヾむる也。

すべて生類しやうるい非情ひじやうなれば、時をしるべきやうなしといへども、天地陰陽の気をうけて生ずれば、自然其気をかんじ、或はなきそめ、あるひはなきやむ。是を造化ざうくわの妙といへり。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『永暦大雑書大成:万民重宝


農家年中行事 芒種

晩稲植てよし、稗まきてよし、甘藷さしてよし。棉まきてよし、薑此節うゑてよし。
胡 ●● 小豆まきてよし、蜜柑の類うゑてよし。
晩栗、荏まきてよし、芹、みつば蒔きてよし、竹の類分植すべし。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『日本区分農事暦:一名農家年中行事


芒種
梅子熟墜
杜鵑花盛

※ 「杜鵑花」は、サツキの漢名。とけんか。

三白如粉

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『七十二候新撰

※ 「三白」は、三白草さんぱくそう。ハンゲショウのこと。


名花画帖 芒種

芒種一候 麗春満園 びしんさう

※ 「びしんさう」は、虞美人草ぐびじんそう。ヒナゲシのこと。

芒種二候 山丹盈尺 ひゆり
芒種三候 玫瑰可珍 はまなす

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『七十二侯名花画帖 上


印存 芒種

堂蜋生 瀨川獨活
鵙始鳴 欣々女史

※ 「欣々女史」は、大正三美人のひとり 江木えぎ欣々きんきん

反舌無聲 伊藤古屋

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『七十二候印存



参考:『日用便覧』『書翰文精義 上巻 訂3版』『古事類苑 第2冊』『広辞林 新訂版』『神通発秘:究天極地』『天文運機術:一名・天地人三道極意(四時気候)』『日本区分農事暦:一名農家年中行事』『万暦三世相:永代雑書』『気候案内記』『明治三字経:簡易小学』(国立国会図書館デジタルコレクション)

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