【女大学宝箱】(21)女漁師 蜑戸(あま)

蜑戸は、海邊の女漁師なり。こしに縄をつけて水に入て、あわび、さゞひ、にしの類をとる。とりてあがらんとする時、なわをうごかす時、舟より引あぐる也。あしくすれば、悪魚のさめに命をとらるゝことあり。いとかなしきすぎわい也。
※ 「蜑戸」の「蜑戸」は、海人の家のこと。たんこ。参考:『大日本国語辞典 巻3(たんこ)』『大日本国語辞典 巻1(あま)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
※ 「さゞひ」は、さざえ。
※ 「にし」は、あかにし貝のことと思われます。
※ 「すぎわい」は、生業。なりわい。

ものこしの合浦といふ所には、■(■は虫+半)蛤の多くありて、珠の出る處なれば、その所の役人、あまに珠をとらしむとにいふ。
わが国にも、伊勢真珠とて、あわびより出るを上とす。そのほかよりは、はまぐり、あさり、あかゞいにいづる珠は下なり。
※ 「ものこし」は、唐土。
※ 「合浦」は、現在の広東省合浦県の辺り。
※ 「あかゞい」は、あか貝。
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