【女大学宝箱】(4)苧績み(おうみ)

苧 績こと、女の手わざのひとつ也。をのるい多し。苧麻は、まを、からむし也。
※ 「まを」は、カラムシの別名。真麻、真苧。

二月にうへて、八月にかり、其皮を剥とり、竹を以てその表を刮れば、皮の厚ところをのづから脱て、●の筋のごとくなるものをとりて、これを煮て、さらして、布に ● る 。わが朝、国々につくれども、東のもがみを第一とす。

又、莔麻は、ごさいばといふ。白苧のこと也。国々につくるものなり。此からを麻がらとて盆に性灵の箸にする也。あら皮は、あかそとて、糸縄につくるなり。
※ 「莔麻」は、イチビのこと。莔麻。
※ 「ごさいば」は、イチビの別名。御菜葉。
※ 「白苧」は、カラムシの茎の皮からとった白い糸のこと。
※ 「麻がら」は、麻幹。麻の茎の糸を取り去ったもの。
※ 「性灵」は、精霊。
※ 「あかそ」は、赤苧。
※ 参考:『日本類語大辞典(いちび・莔麻)』『ことばの泉:日本大辞典(をがら・をがらのはし)(あかそ)』
よかったら過去noteも参考にしてみてくださいね。
→ 日本山海名産圖會「織布(ぬのおる)」mominaina note

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『女大学宝箱』
※ 「をにより」は、苧に撚り。
※ 「へそ」は、糸を巻いて玉状にしたもの。綜麻(へそ)。
※ 「てい」は、体。様子のこと。

布は南都を第一とするにより、奈良曝布といふ。苧を●ており、織立て後に、灰湯にて煮て、木臼にて搗、洗浄て、曝なり。さらさぬを木布といふ。そのまゝもちゆる故に木といふなり。
布の出る所多し。加賀より出るを八講といふは、いにしへ法華八講の布施にこの布をおほく用ひしゆへ、其名とす。高宮嶋は、近江の高宮より出る也。丹波よりもいづれども、奈良よりははるかに下品也。縮布は、越後より出。おぢやちゝみといふ。むかし明石よりも出し。ゆへに上品をあかし縮といふなり。
※ 「木布」は、織ったままでさらしていない布のこと。きぬの。読みの「かたびら」は誤読しているかもしれません。
※ 「八講」は、八講布のこと。
※ 参考:『日本社会事彙 上』(国立国会図書館デジタルコレクション)
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