【女大学宝箱】(9)機織り


機のはじめは、黄帝の臣 伯余といふ人、はじめて麻糸を指にかけてこしらへたるを、後の代に衣服を織になりたるなり。もとより黄帝の后西陵氏と申せし人、始て蠺し、桑をとり、繭をこしらへ 織絍の功をなし給ふ。なれば、黄帝の時よりなるべし。
※ 「黄帝」は、中国古代の皇帝。五帝のひとり。
※ 「西陵氏」は、黄帝の后で、初めて養蚕を行ったとされるそうです。

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『北斎漫画8編』
※ 「蠺」は、蚕飼い。蚕を飼うこと。

わが朝には、天照大神の御いもうと 稚日姫の尊、機より堕給ふことあり。又、神代の巻にも機のことあれば、機䇡の道の備ること久し。いまはもろこしにならひて織もの多ければ、機のもやう、上はた、下機のみならざるなり。
※ 「天照大神」は、天照大神。
※ 「機䇡」は、機織りで、縦糸の間に横糸を通す道具のこと。杼。機杼。
※ 「もろこし」は、唐土。
※ 「上はた」は、機織りで麻紬などを織ること。
※ 「下機」は、機織りで木綿を織ること。

※ 参考:『仮名日本紀 巻第1』『養蚕起原録(天稚日女尊)』『類聚名物考 第1冊(わかひるめのかみ)』『森羅万象起原録』『古事類苑 産業部 第2冊(織絍)』『単語篇諺解(機)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
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